peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

八幡平のトウゲブキ(峠蕗)

2006年08月16日 | Weblog



7/26(水)、八幡平の「八幡沼周辺自然探勝路(総延長3,390m)を歩いたとき、見返り峠の展望台付近に「トウゲブキ(峠蕗)」が咲いていました。




トウゲブキ(峠蕗)キク科 メタカラコウ属 Ligularia hodgsonii
山地~亜高山、高山の草地に生える多年草で高さは30~80cmほどになる。東北地方北部から北海道の低山帯にも自生しているが、高山帯の草地にも多い。
 
根生葉は長さ30cmほどの長い柄があるフキ(蕗)のような形で、大きいものは長さ15cm、幅25cmほどもある。基部はハート形で、縁には不揃いの鈍い鋸歯がある。茎につく葉は小さい。

 6~8月、直径2~5cmの黄色い頭花を散房状につける。頭花の外側には7~12枚の舌状花がある。頭花の柄や花序の軸には蜘蛛の巣のような毛がある。分布:北海道、本州(東北地方北部)

一関市東山町のフウセンカズラ(風船葛)

2006年08月12日 | Weblog


8/12(土)、一関市東山町長坂の住宅団地の民家の門口に植えられた「フウセンカズラ(風船葛)」が、紙風船のような緑色の実を沢山つけていました。








フウセンカズラ(風船葛)ムクロジ科 フウセンカズラ属 Cardiospermum halicabum
北アメリカ南部原産のつる性の多年草。花は小さくて目立たないが、細い柄の先につく緑色の実が、紙風船のようでおもしろいので人気がある。

 日本では春に種子蒔きして、夏の庭や鉢植えで楽しむ「1年草」として扱う。種子は日当たりと水はけの良い場所に4~5月に直蒔きする。

 茎は細く蔓になって伸び、花序の先端にある巻きひげでほかの物にからみついて、2mほどに伸びる。葉は互生し、小葉に鋸歯のある3出複葉または2回3出複葉。

 7~9月、葉のつけ根から細い花柄を伸ばし、直径3~5mmの白い小さな花を開く。果実は直径約2~3cmほどの3稜のある風船形で、中に3個の種子が入っていて、秋に黒く熟す。

八幡平のイワイチョウ(岩公孫樹)

2006年08月06日 | Weblog




7/26(水)、八幡平の「八幡沼周辺自然探勝路(総延長3390m)を歩いた際、八幡沼北側の湿原に「イワイチョウ(岩公孫樹)」の白い花が咲いていました。







font size="3" color="black" style="line-height:160%;">イワイチョウ(岩公孫樹)リンドウ科 イワイチョウ属 Fauria crista-galli
亜高山から高山にかけての水辺や湿原に生える多年草で、雪解け水が流れて集まるような湿地に群生して密に葉を立てる。地下には太くてごつい地下茎があり殖えてゆく。葉が混み合う割に花茎が少ない。花の頃は高さ30cmぐらいになる。

 葉は根生し、長さも幅も3~10cmで厚く、先は凹み表面は光沢がある。縁には細かい鋸歯がある。

 7~8月、葉の間から高さ20cmほどの花茎を立て、直径1~2cmの白い花を上向きに数個つける。花は深く5つに切れ込み、縁には波状のしわがある。

 別名「ミズイチョウ(水公孫樹)」。和名は、いずれも腎臓のような形の葉をイチョウ(公孫樹)の葉に見立てたものだが、イチョウの形ではない。分布:北海道、本州(中部地方以北)

八幡平のウラジロナナカマド(裏白七竈)

2006年08月05日 | Weblog


7/26(水)、八幡平の「八幡沼周辺自然探勝路(総延長3,390m)」を歩いた際、歩道のすぐ近くに「ウラジロナナカマド(裏白七竈)」の花が咲いていました。








ウラジロナナカマド(裏白七竈)バラ科 ナナカマド属 Sorbus matsumurana
亜高山帯上部から高山帯にかけて生える落葉低木で、高さは1~2m前後。枝を横に広げて豊かに葉をつける。

 葉は奇数羽状複葉で互生する。小葉は4~6対あり、長さ4~6cmの細長い楕円形で先は尖り、表面は光沢がなく軟らかそう。
 名前の由来になった通り、小葉の裏面が白っぽい緑色であること。「ナナカマド」や「タカネナナカマド」では小葉の縁全体に鋸歯があるのに対し、ウラジロナナカマドは小葉の先の方の半分だけに鋸歯があるのが特徴。また、紅葉が美しいことでも有名。

 花期は6~8月。ところどころの枝先に白い小さな花を多数つける。花弁はほんの少し赤みを帯び、平たく開き、花序は上を向いている。花柱は5個。

 果実は上向きにつき、果実の先端は萼片が内側に曲がり込んで、おへそのように窪んでいる。秋に赤く熟し、葉が落ちた後はよく目立つ。

 分布:北海道、本州(中部地方以北)。岩手県内では八幡平と早池峰山だけに自生しているとのこと。

八幡平のマルバシモツケ(丸葉下野)

2006年08月04日 | Weblog


7/26(水)、八幡平の「八幡沼周辺自然探勝路(総延長3,390m)」を歩いた際、探勝路のすぐ近くに「マルバシモツケ(丸葉下野)」の花が咲いていました。



マルバシモツケ(丸葉下野)バラ科 シモツケ属 Spiraea betulifolia
山地から高山の日当たりの良い岩礫地に生える落葉低木で、庭木の「コデマリ」や「シモツケ」とは縁が近い。高さは30~100cmになる。盛んに枝分かれしてこんもりと茂る。白緑色の葉を出す枝は地際から分かれて株になる。若い枝は赤褐色を帯びているが、後に灰色になって縦に割れる。

 葉は互生し、長さ2~5cmの広卵形~倒卵形厚めで、先は丸く、上部の縁には欠刻状の鋸歯が目立つ。

 6~8月、枝先に直径約7mmの白い5弁の花が多数集まって円形に盛り上がった花を開く。雄しべは花弁より長い。果実は長さ2~3mmの袋果。
分布:北海道、本州(中部地方以北)

 なお、北海道には、葉や花が少し小型になった「エゾノマルバシモツケ(蝦夷の丸葉下野)」というのが自生するという。