peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

八幡平のミヤマヤナギ(深山柳)/ミネヤナギ(峰柳)

2006年08月01日 | Weblog



7/26(水)、八幡平の「八幡沼周辺自然探勝路(総延長3,390m)を歩いた際、見返り峠の所に「ミヤマヤナギ(深山柳)/ミネヤナギ(峰柳)」が、白い綿毛のついた実をつけていました。





ミヤマヤナギ(深山柳)ヤナギ科 ヤナギ属 Salix reinii
北海道~本州中部地方以北の亜高山から高山の林のはずれや砂礫地の日当たりの良い所に生える落葉低木。山地の低木林などに生えるものは高さ3~5mになるが、高山の岩礫地などでは地面を這っている。生えている環境によって樹形が大きく変化する。

 葉は互生し、長さ5~10cmの楕円形~倒卵形で、縁には波状の鋸歯がある。裏面は白っぽい。

 花期は5~7月。山の若葉の芽吹く頃、黄緑色の長さ2~3cmの花穂を多数つける。雌雄別株。雄花序は長さ3~6cm、直径約1cmで、黄色の雄しべの葯が目立つ。雌花序は緑色で細い。花柄(かへい)には短い葉が3~4枚つく。

 実になると白い綿毛が沢山出て、風に乗って漂う。「ミネヤナギ(峰柳)」ともいう。

八幡平のミネカエデ(峰楓)

2006年08月01日 | Weblog



7/26(水)、アスピーテラインの最高部にある「見返り峠展望台」には、八幡平頂上バス停や有料駐車場がありますが、そこから「八幡沼」を目指して歩き出してすぐの所に「ミネカエデ(峰楓)」の花が咲いていました。ミネカエデは、「八幡沼周辺自然探勝路(総延長3,390m)」の八幡沼尻から八幡沼南側に移る辺りにもありましたので、オガラバナ(麻幹花)と同じような所に生えるようです。


ミネカエデ(峰楓)カエデ科 カエデ属 Acer tschonoskii
北海道や本州の中部地方以北の亜高山帯の林や、ときには高山帯の低木林などに生える落葉低木または落葉小高木で、高さは2~8mぐらいになる。カエデの仲間では最も高地に生える種とか。

 葉は対生し、長さも幅も5~10cmほどで掌状に中ほどまで5裂する。縁には欠刻状の重鋸歯がある。葉柄は赤みを帯びる。秋には黄や赤に色づく。和名は、高山に生え、葉がモミジ(カエデ)のような形をしていることによる。

 6~8月上旬、枝先に直径1cmほどの淡黄色の花を5~10個つける。雌雄別株または同株。雄花の雄しべは花弁と同じ長さで、雌花の雄しべはごく短い。分果は長さ2~3cmで、翼の開く角度はほぼ直角。

 なお、少し低い山には、葉が長めの「コミネカエデ(小峰楓)Acer micranthum」がある。

八幡平のミヤマアキノキリンソウ(深山秋の麒麟草)

2006年08月01日 | Weblog


7/26(水)、八幡平の「八幡沼周辺自然探勝路(総延長3390m)を歩いた際、遊歩道沿いに「ミヤマアキノキリンソウ(深山秋の麒麟草)」が早くも咲いていました。低山に生えているアキノキリンソウはまだまだ咲きませんので印象に残りました。アスピーテラインの八幡平頂上駐車場に近い「無料駐車場」付近にも咲いていました。






ミヤマアキノキリンソウ(深山秋の麒麟草)クク科 アキノキリンソウ属 Solidago virga-aurea var.leiocarpa
亜高山帯から高山帯にかけての乾いた草地などに生える多年草で、高さは15~60cmほどになる。30cm前後のものが多く、茎の色は黒っぽいものが多い。

 低地でよく見る「アキノキリンソウ」の高山型で、低地のものに比べると背丈が低く、頭花が比較的大きい。先端で枝分かれした花茎に、直径1~1.5cmほどの花が密集してつく。総苞は「アキノキリンソウ」より太く、総苞片は3裂に並ぶ。中間型もあり、アキノキリンソウと区別が難しい場合もある。

 7月下旬~9月、鮮やかな黄色の花がびっしりとつくので、「ユウガギク」とも呼ばれる。分布:北海道、本州(中部地方以北)、四国の一部、屋久島。岩手県内の主な高山には大抵生えているという。

八幡平のミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)

2006年08月01日 | Weblog


7/26(水)、八幡平の「八幡沼周辺自然探勝路(総延長3,390m)を歩いた際、アスピーテラインの県境駐車場に近い無料駐車場の所に「ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)」が沢山咲いていました。また、自然探勝路のところどころにも咲いていました。












ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)キンポウゲ科 キンポウゲ属 Ranunculus acris var.nipponicus
北海道や本州の中部地方以北の亜高山~高山の岩礫地や草地に生える多年草で、残雪によって充分な水分が補給される場所(雪田周辺)に群落をつくることが多い。高さは10~35cmぐらいになる。

 岩手県内では、八幡平のほか、岩手山、秋田駒、焼石岳など奥羽山脈の山で見ることが出来るという。

 茎と葉柄には粗い毛があるが、開出せず、斜上するか伏毛となる。根生葉は長い柄があって数枚が互生し、広卵形で3つに深く裂け、裂片はさらに2~3裂する。両面に伏毛が多い。上部の茎葉は小さくて柄がなく3~5裂する。

 花は直径2~2.5cmほどで、萼片は5個で外側に長毛がある。5個ある花弁は黄色で表面には光沢がある。花の後、そう果が多数集まって球果になる。そう果は倒卵形で長さ2.5mm、花柱は長さ0.5mmほどで先はかぎ状に曲がる。花期は7~8月。

 なお、仲間の「タカネキンポウゲ(白馬岳)」や「キタダケキンポウゲ(南アルプス)」などは、高さ20cm以下で、岩礫地に数少なく生える。