peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

小岩井農場めぐりバスツアー(その2) 2015年4月28日(火)

2015年04月29日 | 史跡、名所、

 

(下)山林事業:不毛の原野に木を植え始めて一世紀。小岩井農場内の約2、000ヘクタールの森を長期にわたり健全に育成することで、水源涵養、二酸化炭素の吸収などの公益的な機能も高めながら、持続可能な森林経営に取り組んでいます。間伐、枝打ち、下草狩りなどを適宜行うことで良質な木材を産出しているそうです。画像の材木は赤松とのことでした。

(上)最後まで残った学校校舎。:公共施設は何も無い所だったので、郵便局や学校も造ったそうです。

(下)創業当初の木造の校舎と遊戯をする子供たち。

(下2つ)酪農事業:小岩井農場の伝統ある基幹事業として、約700haの牧草地でエサを作り、約2,000頭の牛を飼っているそうです。風味豊かで質の良い牛乳を提供、肉牛事業も含めて環境保全・持続型・循環型の酪農に一貫して取り組んでいるそうです。画像のものは牧草を刈り取って梱包したもので、黒色よりも白色のものの方が栄養価が高とされている一番草だそうです。

(上と下)搾乳施設鶴ケ台:搾乳施設や鶴ケ台牛舎の管理領域に出入りする時、バス全体が消毒薬のシャワーを浴びました。こうした管理によって伝染病などを防ぐのだそうです。(上の画像は、バスの窓ガラスが消毒液で濡れているためです。)

 

(下3つ)鶴ケ台牛舎:1992(平成4)年建築。健康な牛を育てるための環境作りの一環として建設したフリーストール式の牛舎。壁の無い開放型で自然風での換気方式を取り入れるなど飼育環境の清浄化や健康管理により、風味の良い生乳を生産しているそうです。

(上と下2つ)バイオマスパワーしずくいし:小岩井農場の家畜排泄物と周辺地域の小中学校の給食残渣などをメタン発酵処理し、得られたメタンガスを利用して発電を行っています。また、堆肥やメタン発酵の過程で得られた消化液(液肥)は小岩井農場の耕地に還元され持続・循環型農業を実践しているそうです。

(下)天然冷蔵庫:1905(明治38)年建築。小山を掘って作られた掘り抜き貯蔵庫。まだ電気の無い時代に作られた冷蔵施設で、氷やチーズの保管に使用したほか、夏場はバターの瓶詰め作業も行ったそうです。本格的に使用したのは、1952(昭和27)年頃まで。湿度は高く、温度は一年を通して約10℃で一定とのこと。

 

(下5つ)上丸牛舎:小岩井農場酪農事業の発祥地。明治後期から昭和初期に建築された牛舎だそうで、現在でも子牛の生産・育成から搾乳まで一貫した酪農事業が展開されているそうです。レンガ式サイロ2基は、現存する日本最古のものといわれているそうです。(国登録有形文化財)

(上と下2つ)小岩井農場の一本桜:すっかり全国区になった広い牧草畑に立つ一本桜。今年はウソという小鳥に食われたりして花の数がかなり少ないそうです。大勢の人たちが詰めかけていました。

(上と下2つ)帯状複層林:不毛の原野に木を植え始めてから120余年。今では立派な木材に育っています。人工林の場合、人の手で伐採・植林などをしないと長期にわたって健全に育成することができないそうです。その方式として、毎年帯状に伐採した跡に植林することで幼木の生長を促すようにしているそうです。

 

 


小岩井農場めぐりバスツアー(その1) 2015年4月28日(火)

2015年04月29日 | 史跡、名所、

2015年4月28日(火)、小岩井農場(岩手郡雫石町丸谷地36-1)まきば園内で開催中[2014年11/8(土)~2015年5/31(日)]の「時空をこえる本の旅~東洋文庫の世界~展」を見ながら、有名な小岩井農場の一本桜を見るために妻を乗せて、高速道路を通って行ってきました。小岩井農場まきば園(入園料・大人600円)に入場できたのが10時頃でした。

「ガイド付きバスツアー小岩井農場めぐり」(総合編/所要時間約70分・1,000円)というのが、11:30時に出発するというので申し込みをしてから展覧会をゆっくり見学してバスツアーに参加しました。(生産現場は通常非公開だそうです。)

(上)まきば園を出発して最初に案内された上丸牛舎(小岩井農場酪農事業の発祥地)。ソメイヨシノと思われる桜は盛りを過ぎて散り始めていましたが、広い道路沿いに植栽されたものが盛りを迎えていました。

(下)創業当初の小岩井農場周辺は木がほとんどない一面の荒野で、現在のような豊かな緑を作り出すには110余年をかけた地道な努力があったそうです。この「総合編」は、最初の1ケ所だけが下車見学で、後は全て車窓からの見学でした。

(下)旧網張街道:創業者の一人・井上勝が秘湯網張温泉に向かう途中農場創設を思い立った場所だそうでう。今では「百年杉林道」と呼ばれているそうです。両側にアジサイ(紫陽花)が植栽されて、花の季節(初夏)には素晴らしいとのこと。

 

 (上と下)農場本部事務所(国登録有形文化財)と下丸界隅:1903(明治36)年建築。木造一部2階建洋風建物、望楼付き。大正時代によく農場を訪れたと言われる詩人・宮沢賢治が、自身の作品『小岩井農場』の中で「本部の気取った建物…」とうたっています。現在も事務所として使用しているそうです。

 (下)四階倉庫(国登録有形文化財):1916(大正5)年建築の木造4階建倉庫。主に馬の飼料用穀物を乾燥させるために使われたそうです。

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 


東北自動車道「紫波SA」のコブシ(辛夷) 2015年4月28日(火)

2015年04月29日 | 植物図鑑

2015年4月28日(火)、小岩井農場(岩手郡雫石町丸谷地36-1)まきば園内で開催中[2014年11/8(土)~2015年5/31(日)]の「時空をこえる本の旅~東洋文庫の世界~展」を見ながら、有名な小岩井農場の一本桜を見るために妻を乗せて、高速道路を通って行ってきました。「ガイド付きバスツアー小岩井農場めぐり」に参加して農場内を案内していただきました。

 東北自動車道下り線紫波SAでトイレ休憩したとき、レストランの隣接地に植栽されているコブシ(辛夷)が、盛りは過ぎていましたが、未だ見応えがある状態でした。

 コブシ(辛夷) モクレン科 マグノリア(モクレン)属 Magnolia kobus

 山野に生える落葉高木。高さは15mほどになる。樹皮は灰白色~灰褐色で滑らか。葉は互生し、長さ6~13㎝の広倒卵形で、先は短く突き出る。花期は3~4月。ハクモクレン(白木蓮)と前後して芳香のある白い花を開く。花は直径6~10㎝で、花のすぐ下に葉が1個つくのが特徴。花弁は6個で、基部はやや赤みを帯びる。萼片は小さい。良く似たハクモクレンは花弁6個と萼片3個が色も形も同じで、花弁が9個あるように見えることで区別できる。果実は長さ5~10㎝で、熟すと割れて赤い種子が弾け出る。北海道や本州北部の花や葉が大きいものをキタコブシという。分布:北海道~九州。[山と渓谷社発行「山渓ポケット図鑑1・春の花」より]