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画家のツブヤキ 020 レディーメード そのー1  Readymade

2012年01月23日 16時18分39秒 | 画家のツブヤキ
マルセル・デュシャンのレディーメードに関して書きたいと、このブログを始めた頃から考えていました、特に「バイセクル・ウィール」は、学生時代に複製まで制作した程で、随分気に入っていました。 レディーメード(ready-made)と言っても、オーダーメード(order-made)やプレタ・ポルテ(prêt-à-porter)に対する「既製品」という意味の言葉ではありません。 



デュシャンが1913年(大正2年)に制作したバイセクル・ウィールが、レディーメードの最初の作品と言われています。 しかし制作当時は、レディーメードの持つ新しい芸術に対する観念はまだ確立されていませんでした。

この作品にデュシャンは、「暖炉の火を眺めるのが好きで、それはゆれる炎がダンスをしている様に見えるから」であったと覚えている、そしてその見飽きない美、炎のダンスを、回る車輪のスポークが光を反射して踊っている処に見いだしたのだと思います。 丁度100年前の事です。



レディーメードの作品は、最初のキネティック・アート(Kinetic Art)、動く彫刻とも言われています。 キネティック・アートの代表は、アレクサンダー・カルダー(Alexander Calder)の作品でしょう、そしてこの動きを伴う作品にモービル(Mobile)と言う名前を付けたのが、マルセル・デュシャンです。



このキネティック・アートの観念は、後の空間全体が作品のインスタレーション・アート(Installation art)、そしてオブジェ(仏:Objet)や環境芸術と言った分野に広がって行きます。  



またレディーメードの作品は、最初のアサンブラージ(Assmblage)と言われることもあります。 これはコラージュやパピエ・コレを立体的にしたようなもので、貼り付け、寄せ集め、積み上げ、結びつけなどのテクニックの立体作品です。 テキサス生まれのロバート・ローシェンバーグ(Robert Rauschemberg)の作品がよく知られています。 



では、このレディーメードの持つ新しい芸術的観念とは、いったいどんなものなのでしょう?

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