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画家のツブヤキ 022 レディーメード そのー3 Readymade

2012年01月28日 15時39分10秒 | 画家のツブヤキ
絵画、芸術の歴史は、ルネサンスを経て近代史に向かいます。 14~5世紀前後にイタリアで始まったルネサンスは、熟成した完成度の高い芸術作品を数多く輩出し、後の文化に大きな影響を与えました。 その代表的作品を選んでみました。


サンドロ・ボッティチェッリ: Sandro Botticelli (1445? - 1510)
ヴィーナスの誕生、(ウフィツィ美術館):The Birth of Venus, (1486). Uffizi, Florence.


レオナルド・ダ・ヴィンチ: Leonardo da Vinci, (1452 - 1519)
モナ・リサ、(ルーブル美術館): Mona Lisa (1503 - 1505), Louvre, Paris.


ラファエロ・サンティ:(Raffaello Santi, 1483 - 1520)
ベルヴェーデルの聖母:The Madonna of the Meadow, (1506).Kunsthistorisches Museum, Wien.


ミケランジェロ・ブオナローティ:(Michelangelo di Lodovico Buonarroti Simoni, 1475 - 1564)
ダビデ像:The Statue of David (1501 - 1504)


ミケランジェロの名前はミカエル(Michele)と天使(angelo)を併せたものだそうです。
アダムの創造、(システィーナ礼拝堂の天井画):The Creation of Adam, (1508-1512) Sistine Chapel

今回はレディーメードの解説の一部として絵画、芸術の流れを追っているので、その歴史を詳細にみている訳ではありません。 それでもここでチョット余談を入れないと退屈な美術の歴史になってしまいそうです。


システィーナ礼拝堂の天井画:The Sistine Chapel

この時期の説明に{ミケランジェロに代表される盛期ルネサンスの成果は圧倒的であり、芸術は頂点を極め、今や完成されたと考えられた。ミケランジェロの弟子ヴァザーリはミケランジェロの「手法(マニエラ maniera)を高度の芸術的手法と考え、マニエラを知らない過去の作家に対して、現在の作家が優れていると説いた。}とあります。

そして学問・科学が発達したルネサンス後期、美術では遠近法、油彩画などの技法が確立され、その影響がイタリアを中心にマニエリスム (Manierismo)と呼ばれる美術的動きになりました。 しかしマニエリスムは、やがて似た様な退屈な作品を多く出し、現在使われている言葉「マンネリ」の元になったそうです。 


エル・グレコ自画像:Portrait of An Old Man (presumed self-portrait of El Greco), Oil on Canvas. (1595 - 1600) 53x47cm, Metropolitan Museum of Art, New York City. U.S.

16世紀後半、そのマニエリスム時代の画家の一人として有名なのが、クレタ島出身のエル・グレコ(1541 - 1614)です。 岡山の文化人で、エル・グレコの名前を知らない人はいないでしょう、倉敷市の大原美術館に有名なエル・グレコの受胎告知があるからです。


第五の封印:The Vision of Saint John or The Opening of the Fifth Seal, (1608 - 1614)
Oil on Canvas. 222x193cm. Metropolitan Museum of Art, New York City. U.S.

オリンピックにフリースタイルとグレコローマンスタイルのレスリングの種目がありますが、 ここで言うグレコはギリシャ人、ローマンはローマ人のことです。 そして画家エル・グレコのグレコももちろんギリシャ人の意味で、エルは男性冠詞です。 そうなんです、エル・グレコはギリシャ人男性という名のニックネームなのです。

英語で発音しにくい言葉に出くわすと、ギリシャ語みたいだとよく言います、何となく言いにくい言葉の代名詞のようになっているのがギリシャ語です。 エル・グレコの本名は、ドメニコス・セオトコポゥラス(Δομήνικος Θεοτοκόπουλος、ラテン文字転写:Doménikos Theotokópoulos)です。 
どうしてエル・グレコが定着したか、何となくわかる気もします。 エル・グレコは、自分の絵のサインは本名でしていたそうです、当然ですよね、まさかギリシャ男性とは書けないでしょう。


トレドの風景:View of Teled, (1596 - 1600) Oil on Canvas 48x43cm. Metropolitan Museum of Art

1930年(昭和5年)倉敷に西洋美術館を設立した大原孫三郎(1880 - 1943)の地域社会への貢献、影響は大変大きなものでした。 国吉康雄の回顧展翻訳で紹介したニューヨークのメトロポリタン・ミュージアムの設立1929年と比べてみれば、いかに先進的かつ進歩的考えで文化を大切にしたかわかります。


オルガズ伯の埋葬:The Burial of the Count of Orgaz (El entrerro del Conde de Orgaz)
Oil on Canvas. (1586 - 1588) 460x360cm. Santo Tomé, Toledo.

その大原孫三郎と小島虎次郎(1881 - 1929)のエピソードは、良く知られていますが、一枚の絵画との出会いとは全くそんなものかなと感じさせられます。 人との出会い、本との出会い、ブログとの出会い、不思議と自然な巡り合わせのように思います。

本題に戻りましょう。
ルネサンスその後、バロック、ロココと続き近代へと移って行きます。



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