私は、コンビニに入るのをためらった。
明らかにレジの前には長蛇の列。
店員は一人。
待つのが嫌だというのではなく、このアルバイト店員(おそらく)にこれ以上の負担を強いるのを拒絶したためだ。
しかし、ためらった心に私の体は追いつかず、自動ドアを潜り抜けて店の中に入ってしまった。
仕方が無いので目的の商品を手に取り、レジが空くまで店内を物色してやりすごすことにした(待ち人の列がのびると店員が気の毒かなと思って…)。
すると、バックヤードから人が出てくる気配がした。
他にも店員がいたのだ。
なんだ、それなら最初から出て来いよと思いながら、新たに開放されたレジに並んだ。
そのレジにはいつもの見慣れた店員。
ただし、いつもと様子が違う。
彼女は私服だった。
仕事を終えて帰ろうとしていたところ、1つしか開放されていないレジに列が出来ているのを見て、無言で自分もレジ業務(こう呼ぶかどうかは知らない)についたのだ。
私は感動した。
彼女は今日の自分の労働時間を既に締めている(はず)。
私の目の前でレジを売っている行為は賃金には反映されない(はず)。
それにもかかわらず、彼女は労働をしている。
制服を着ずにレジに立つことは大手チェーン店では許されないかもしれない。
それでも彼女は自分のコートを着てレジに立っている。
私は感動した(大事なことなので二回言います)。
人間関係が腐敗した会社からの帰り道にこんな光景を目にして、世の中捨てたものじゃないなと思ったしだいです。
明日も頑張ろう。
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