※この記事はシモを含みますのでお食事中の方や望まない方は見ないようにお願いします。
ただ、老齢の親族をお持ちの方には、食事中でない時や気分が落ち着いているときに読んでいただきたい記事です。
今年亡くなった私の祖母は、肝臓がんでした。
老人性の癌は進行が遅く、痛みや苦しみがあまりないので、最近まで気づかれることがなかったようです。
弱っていくのは老衰、というとらえ方をされていたんですね。
祖母は、肝臓がんで、少しずつ弱っていました。
トイレに行くのもやっとと言う状態になったとき、祖母は1時間おきにトイレに行くことを望んだそうです。
自力で起きるのが辛くて、同居していた叔父に「起こして―」と言ってはトイレに連れて行ってもらい、自分で用を足していました。
1時間おきにトイレに行きたいって、おかしいですよね。
食欲も落ちていましたし、水分もあまりとっていませんでした。
祖母は、プライドがあったから、シモの介護を家族にしてもらうことを良しとしていなかったから、ギリギリまで自力でトイレに行っていました。
だから、家族は気づいていませんでした。
祖母がその時、尿を押し出すほどの力も無いくらい衰弱していたことを。
自力でトイレに行けるのに、尿を出せないなんて、健康な人間には思いつきません。
祖母は相当長い間、残尿感に苦しんでいたんだと思います。
病院に入院したとき、祖母のお腹はタプタプに膨れていました。
私たちは、肝臓がんだから腹水がたまっているんだと思っていました。
しかしそれは、出せなかった尿で膀胱が膨れ上がった結果なのです。
私たち親族は、それに気づくのにも、時間がかかりました。
膀胱に直接管をさしたら、祖母のお腹はぺったんこになりました。
素人だから気づけなかった。それは仕方がない事です。
祖母のプライドに、ただ敬服するのみです。
介護って難しい。
介護となる対象の人物が、健康な時に偉大であったほど、難しい。