音多歌樂箱 オタカラバコ・音楽療法の待合室

東信濃に生息する看護師×出前音楽療法士ハラサチコの覚書。

なりたいんです、といわれても

2005-01-27 22:42:57 | 音:Music Therapy
自身がこの道に入った頃と比べて「音楽療法士になりたい」と
いう人は明らかに増えていると思われます。
学べる大学や養成機関も増え、10年前には存在しなかった
目指す人向けの専門雑誌が何冊も刊行されたりして、
「音楽療法士」という単語はずいぶん有名になって良かった…
とはいかない(というより心配な)状況が。
「音楽療法士になるのが夢です」という中学生がいます。
「どうしても音楽療法士になりたい」という大学生も、また
「音楽療法士になりたいのですが楽器は何を練習したら
いいでしょうか」という高校生もいます。
一見、目指すものが明確にあるように思えます。だがしかし。

「でも何も分かりません。どんな仕事なのか、また
どうしたらなれるのか詳しく教えて下さい」と続くとしたら?
彼らの「どうしてもなりたい」はどこから発生したのか?と
いう疑問が残ります。これはあくまで仮説ですが、
音楽療法士という仕事が存在する、と聞いただけで
「私もなりたい!」に直結してしまう「イメージ先行」の
状態なのか、と感じています。そうやって夢を語る人
みんながそうではないと思うのですが、そもそもそれは何で、
どんなことをするのか、どうしたらなれるのかまで、ある程度
調べた上で決意表明する、というよりは、ちょっと安易な
うえにリスキーな進路決定をしているように思えます。

かくいう私、看護師になると決めたきっかけは
○歳のときに観た「キャンディキャンディ」でしたが、
ひとつ言い訳をするなら、その後の人生において
自分の入院を通してすばらしいナースや学生さん達との
交流の機会があって、目指すナース像に恵まれ、
その頃にはすでにキャンディは姿を消していました。
もちろん「教えてちゃん」だけを悪く言うのではなく、
目指す若者に、「ああいう音楽療法士になりたい」と
いってもらえる療法士が増えることも大事なわけで、
そういう意味でも若者から学ぶことはたくさんあります。



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2 コメント

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いやー、まったく (崇詠)
2005-01-29 07:45:13
その通りだと思いますよ。

確かに、目標とできるセラピストが増えていってもらいたいものです。

ちなみに、僕は「こもり系」セラピストですので、あまり良いモデルにはならないと思います。ジャカジャン!! 残念!!
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こもりのおじちゃま? (ハラサチコ@otakarabako)
2005-01-29 20:27:08
…失礼しました。

去年の新潟の夜、あなた方兄さん達と熱く語ったことを

思い出しながら書きました。

いやいや、多くの若者にいっぱいいろいろ伝えて

いるじゃありませんか。大事なのは、生の声をどれだけ

近いところから発信できるか、だと思うので。

私はあくまでネット上でのやりとりに過ぎないので

今年は直接的なやりとりをする機会が出来ればいいな

と思っています。いつも書き込みありがとう。
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