音多歌樂箱 オタカラバコ・音楽療法の待合室

東信濃に生息する看護師×出前音楽療法士ハラサチコの覚書。

ふりかえらない&たちかえる

2012-03-09 00:25:00 | 音:Music Therapy
もうすぐ3月11日がめぐってきます。

この日の様子は、わりと鮮明に浮かびます。
友人のお父様のお通夜に行く支度中で、たまたま集っていた
友人たちと慌てて屋外に避難したっけ。
そのあと、底知れぬ怖さに襲われつつも、お通夜に出かけて
その足でアルペジオ(鍵盤修行を始めたばかりでした)に
向かったのでした。居ても立ってもいられない、という
お客様とスタッフで、なんともいえない夜を過ごしたなぁ…
いろいろな情報や映像でいっぱいいっぱいで、実のところ
まだそのときの心境や様子を細かく言語化する気分には
なれません。まだしなくてもいいと思っていたりもします。
直接的な被害を受けない私ですらそうなのですから、
大切な家や命、資産やコミュニティなどを失った(&損なった)
被災地の皆様の「1年」たるや、どれほどの辛さと対峙して
こられたか、そして心の動きと社会・環境の動きのギャップに
苦しんでこられたか…やはり、うまく言語化できないな…。
振り返るって難しい。でも、無理して振り返らなくても
良い、とも思います。
週末に向けて、各局が特別番組を用意しているようですが、
「1年」という月日を安易に考えて番組を作っていないことを
願うばかりです。

一方で、原点に立ち返る(あえて時計を戻したアプローチの)
大切さを、ある臨床の場でクライアントから学びました。
どんどん新しく積んでいくだけでなく、歪みやズレが生じたら
ちょっと後戻りして、今一度整える。
編み物でいうなら、目がずれたと気づいたところで潔く解いて
編みなおす、そんな作業をしています。気づかせてくださった
大先輩とクライエントさんに感謝します。

春を感じさせてくれる和菓子(「花岡」の桜餅)を愛でつつ、
明日も目の前のあなたのお役に立てますように。

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