音多歌樂箱 オタカラバコ・音楽療法の待合室

東信濃に生息する看護師×出前音楽療法士ハラサチコの覚書。

音を自分で止める、ということ。

2012-01-19 22:46:47 | 音:Music Therapy
ギターに最近興味を持った男子のお話。

ダウンストロークが好きで、ひたすらじゃらーん、と
鳴らしては胴に耳を近づけて響きを聞き、残響があるうちに
またじゃらーん、という音の出し方でした。
しばらくキャッチボール的な緩いやりとりをしていたのですが
その日はギターを構えてじゃらーん、と鳴らした後、6本の弦に
そっと手のひらを当て、静かに音を止めたのです。
で、こちらを見てニヤッと笑い、しばし静寂。
ふたたび弦をはじき、自分のタイミングで音を止めていました。
やりとりを重ねるうち、私を見るタイミングがいつの間にか
止める前(いいかい、そろそろ止めるよ、というサイン的な)に。

止めてから再び出す音の、響きのやさしいこと。
ささやかなやりとりなんですけど、嬉しかったなぁ。

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