音多歌樂箱 オタカラバコ・音楽療法の待合室

東信濃に生息する看護師×出前音楽療法士ハラサチコの覚書。

大きくなるんだぞ

2005-01-31 23:04:01 | 樂:Luxury
清貧を地で行く暮らしゆえ、
物理的な贅沢というのは限られますが、
人との出会いや、何事にも替えがたい
「ありがたい」ことなど、
こころの贅沢=Luxuryを
皆さんにもおすそ分けする場です。

かつて職場で苦楽を共にした友人本人から
無事出産したとの吉報が。
さっそく会いに行ってきました。
でかした、新米母ちゃん。
小さいもみじのような手からは、
小さいけれどきれいで強いエネルギーが
じんわり出ていました。
ちょっと分けてもらっちゃった。

3年続いた不安な季節

2005-01-29 23:43:22 | 音:Music Therapy
今は昔、2回続けて「嬉しくない結果通知」を戴いた
ことがあります。
何らかの力不足でそうなったとはいえ、仲間が合格して
資格をもらえた様子(もちろんそれ自体は喜ばしいことです)
を、決して穏やかには直視できませんでした。
その通知がまた非情で、紙切れ1枚にこのような文が。

「あなたは今回の資格審査に残念ながら不合格と
なりました。つきましては(学会の)倫理綱領を
添付したのでよく読み、研鑚を積まれることを望みます」

準備に費やしたエネルギーが大きかった分、撃沈してから
「よし、もう一度挑戦するぞ」と決意して復活するまで
ものすごく時間がかかりましたが、今思うとあの時
私に下されたジャッジが間違っていたわけではなく
いろいろに足りていない(今もまだまだですが)ことを
自ら気づいて、それを補うための必要期間だったんだと
思います。…ということにするしかなかったんですが。

そういえば、郵便受けを必要以上に開け閉めしたり、
肌色の封筒に過剰に反応したりしてたっけ。

そろそろ全国に、悲喜こもごものお知らせが届く頃ですね。

嬉しいお知らせが届いた方、おめでとうございます。
喜びの気持ちをこれからのお守りにして、あなたの力を
必要としている人に届けるのがあなたの務めです。

不本意なお知らせを受け取ってしまった方、
ぺしゃんこになってもあなたは必ず復活します。
涙のしょっぱさを味わいつくして、最後には血の味が
することに気づけた私が保証します。

…と、人の心配をするのと同時に、自分もぼちぼち
更新準備を始めなきゃいけないのですが。






すくすく

2005-01-28 23:55:52 | 箱:Private
我が家の守り神、幸せを呼ぶ竹
(しかも水だけで育つ)が4本。

購入時は「葉っぱ」部分は
ちょこんと生えているだけでした。
乾燥するうえに、生き物を上手に
育てられない家主の元に来てしまった
かわいそうな竹さん達でしたが、
想像以上に逞しく、気がつけば3度目のお正月を
元気に迎えることが出来ました。
半年を越えたあたりから愛着が芽生え始め、
水を足すだけで元気に青々としてくれるなら
お母ちゃん喜んで世話するよ、と独り言を
言いながら根っこの様子を見たりしています。

確かに、いろいろな幸せを運んでくれているかも。

なりたいんです、といわれても

2005-01-27 22:42:57 | 音:Music Therapy
自身がこの道に入った頃と比べて「音楽療法士になりたい」と
いう人は明らかに増えていると思われます。
学べる大学や養成機関も増え、10年前には存在しなかった
目指す人向けの専門雑誌が何冊も刊行されたりして、
「音楽療法士」という単語はずいぶん有名になって良かった…
とはいかない(というより心配な)状況が。
「音楽療法士になるのが夢です」という中学生がいます。
「どうしても音楽療法士になりたい」という大学生も、また
「音楽療法士になりたいのですが楽器は何を練習したら
いいでしょうか」という高校生もいます。
一見、目指すものが明確にあるように思えます。だがしかし。

「でも何も分かりません。どんな仕事なのか、また
どうしたらなれるのか詳しく教えて下さい」と続くとしたら?
彼らの「どうしてもなりたい」はどこから発生したのか?と
いう疑問が残ります。これはあくまで仮説ですが、
音楽療法士という仕事が存在する、と聞いただけで
「私もなりたい!」に直結してしまう「イメージ先行」の
状態なのか、と感じています。そうやって夢を語る人
みんながそうではないと思うのですが、そもそもそれは何で、
どんなことをするのか、どうしたらなれるのかまで、ある程度
調べた上で決意表明する、というよりは、ちょっと安易な
うえにリスキーな進路決定をしているように思えます。

かくいう私、看護師になると決めたきっかけは
○歳のときに観た「キャンディキャンディ」でしたが、
ひとつ言い訳をするなら、その後の人生において
自分の入院を通してすばらしいナースや学生さん達との
交流の機会があって、目指すナース像に恵まれ、
その頃にはすでにキャンディは姿を消していました。
もちろん「教えてちゃん」だけを悪く言うのではなく、
目指す若者に、「ああいう音楽療法士になりたい」と
いってもらえる療法士が増えることも大事なわけで、
そういう意味でも若者から学ぶことはたくさんあります。



孝行をしたいときには

2005-01-25 23:55:12 | 箱:Private
生まれながら祖父母がひとつ屋根の下にいて、祖父母主導で
いろいろ(お百姓など)を営む家庭に育ったので、
成るべくして「年寄りっ子」に成長しました。
(両親は「この子は親よりも年寄りの言うことをよく聞く」と
思っていたようです)思春期までは月替わりで祖父母と
寝ていたことも。灯りを消してから、いびきでも寝言でも
「ああ、息してるな」というのを確かめて眠っていました。

時を経て、新たな地で新たな家族と生活をすることになり、
その家庭にも私好みのすてきな老夫婦(つまり祖父母)が。
出来の悪いヨメさんを、実の孫同様に可愛がってくれた
祖父母でしたが、昨年相次いで他界しました。
祖父の荼毘の日、斎場の中庭にあった桜が満開で、
「今年は花見どころじゃなかったから、じいちゃんが見せて
くれたんだよ」と桜を眺めながら皆で泣いていました。
残されたばあちゃんのことをもっと大事にしなきゃ、と
思った矢先、夫婦仲の良さを証明するかのように、
じいちゃんからちょうど3ヶ月後の暑い夏の日に
ばあちゃんも旅立ってしまいました。
いなくなった直後は「ふたりともいない」ということが
ちっとも実感できず、もっといろいろ話したかった、
ほっぺた触らせてほしかった、お正月やお祭りを賑やかして
ほしかった、ひ孫を見せたかった…
何よりもっと生きていてほしかった。

年末、その祖父母不在の大晦日、細○○子が番組内で
言っていたこと。
「お墓参りに頻繁に通っても、ご先祖さまにいろいろと
お願い事をしに行くのは失礼なことで供養にはならない。
ご先祖様には心配かけちゃダメなの。感謝しなきゃ」

肉体があるうちに恩返しできなかった悔いは残りますが、
仲良く「新居」に入ったふたりに手を合わせながら
「ありがとね」と心から言うのも孝行かな…というのが、
気持ちの整理がついた最近の考えです。

申告書A

2005-01-24 23:45:41 | 多:Workshop
子どもの頃、毎年2月半ばにテレビで流される、確定申告をしに
窓口に訪れる芸能人(本人出演)の『私はちゃんと稼いだ分
正しく申告してますよ~』というオーラ全開の様子を怪訝な目で
見ていました。そのうえ青色だの白色だの言われても、さっぱり
わけが分かりませんでした。
時を経て社会人になった私は給料をもらう身となり、
「何だかよく知らないけど、秋に医療保険の書類を庶務課に
出せば、12月の給料に少しだけ額面が増えている」
ようになりました(そんな程度の理解です…)。
自分がいくら税金を払っているのか、という大事なことにも
ほとんど関心を持たずに給与所得者時代を過ごしました。
そうでなくなった時(今もそうですが、初めてではありません)
初めて自分が払った税金やこれから払うべきもののことについて
知ることとなり、しくみに驚いたものです。
(たとえば、失業した翌年の市県民税は前年の所得から
算出されるので、職がないとけっこう苦しい、とか)

今年も「この書類」を書く季節がもうじき到来しますが、
手もとの資料(帳簿類)を眺めるたび、ため息が出ます…
いやいや、ちゃんと「義務」は果たしますってば。

これぞ協働?

2005-01-24 00:27:10 | 多:Workshop
私がおととしから参画している「住まいとリハビリ」は、
人がより良く地域で暮らすための「環境」について
それぞれの分野で出来ること・協力して出来ることの
両方から考え、実践しているNPO法人です。会員は理学療法士・
作業療法士・介護福祉士・福祉住環境コーディネーター・
ホームヘルパー・看護師・音楽療法士など医療・福祉の
職種だけでなく、建材業・工務店・福祉機器メーカー・
主婦など幅広い人材が揃っているだけあって、
学べることも幅広い!たとえば今日の定例会テーマ、
「実演・手すりをつける」。これは法人本拠地である
宅老所のトイレに手すりを取り付ける作業を生で見る、と
いうもの。今まで完成した状態しか見たことがなく、
しかもただやみくもに固定できるわけではないのだ
(壁の中の構造や、どういう工法なのかをちゃんと
アセスメントすることが必要)という大工さんの中では
常識といえることも、目で見て初めて納得。
かつて訪問したお宅の手すりが、接続部に唐草の彫り物が
入っていて金ピカで一見ゴージャスなのに、
何でこんなつけ方したんだろう…と思わずにいられないほど
グラグラだったことを思い出しました。

今でこそ介護保険の住宅改修サービスに対する関心や理解が
利用者さん、業者さん双方に少しずつされるようになりましたが、
それでも「素人はごちゃごちゃ言わないで、こっちに任せてりゃ
いいんだよ」というような業者さんもまだいるんだよねぇ…と
いう「裏話」も聞けたりして。(これも非常にためになる話で)
月替わりで開かれる勉強会は、住環境に関わること・リハビリの
基礎知識や訪問医療・介護・介護保険制度についての最新情報など
メニューも豊富(何しろ人材が豊富なので)。
ここの良いところは、他職種だろうが垣根がないということ。
社員として施設に勤務していた頃から、「縦のつながり」や
「職域を超えた連携を」というようなことを耳が痛くなるほど
組織側から強調されてきましたが、それは同時に「単独職種は
出過ぎたマネをするな」という圧力でもあり、職種を組織内で
部門として分けた時点で無理が生じていました。(その結果、組織図上
どこにも行く場所なく宙ぶらりんになった身としては、そんな
組織の主張も空回りする音しか聞えませんでした)…閑話休題。

その専門職がもつ特殊技能や専門性を知ると同時に、
自分は自分の出来ることをする。困った時に相談できる人が
多くの方面にわたり存在するので安心…今、ごく自然な「協働」の
姿が身近にあります。


NPO法人住まいとリハビリ

ハンドメイド

2005-01-21 14:43:16 | 箱:Private
友人のお手製オブジェ&メッセージシール。
彼女は手紙やカードなど、こうしたカットや
メッセージを添えることや、クラフトなどに
すくを惜しまない(ずく→手間暇、やる気)。
かつて介護の現場で苦楽を共にした彼女、
現在もご近所に住み、日常的にメールの
やりとりもしますが、グリーティングカードや
誕生日のお祝いなどに添えられたオール手書きの
カードなどは、その後も持ち歩いて人に見せたく
なるほど可愛く、しかもいただく側としてすごく
有難いものです。絵も潔い線で、上手い。
彼女はホスピタリティが適度に、しかもごく自然に
身についています。
(だからこそ、温かい介護が出来たと思うのですが、
それを決してひけらかさない)
これは人と関わる現場に不可欠なことでありながら、
残念ながら養成機関や学校では十分に教えてもらえない
ことなのではないでしょうか?

持つべきは、「もてなし上手な友人」です。

日々勉強

2005-01-21 01:06:15 | 学:Training
最近読んでいる本。かつて脳外科にいながら、難しくて
今ひとつ理解が出来なかった言語障害を持つ方々の
リハビリテーションから心のサポートに至るまで、
生活の視点から分かりやすく書かれています。
病態の理解はもちろん必要ですが、どちらかというと
「その人のこれからの生活に必要なものは何だろう」と
考えれば、ああなるほどね、というヒントがたくさん
紹介されています。

遠藤尚志;「ことばの海へ 失語症ケアのはじまりと深まり」
筒井書房,2004

残り物にはきっと福がある

2005-01-20 23:11:44 | 箱:Private
干支の飾りを選んでいる昨年暮れ、
通い詰めている雑貨店のレジ横で一目ボレした土の置き物。
「天下とり」という野望を抱いているとは思えない
のどかなお顔、手のひらに乗るくらい小さなものですが
小ぢんまりした我が家にぴったりのサイズだったこともあり、
最後の1個だったものを即買。眺めるだけで幸せな気分に。
酉年ということは、自身が「豆を撒かされる」年が目前に
迫ってる、ということでもあったりして。
ちなみに、市内の某観音様の節分には毎年「ドラえもん」が来ます。

極上の模倣

2005-01-19 22:33:56 | 歌:Mimico-piano
小学校6年まるまるお稽古に費やしても上達しなかったピアノ。
(それだけ時間かけても何しろバイエル2冊で時間切れ~)
でも、レッスンが進まない反面、時分なりに人の真似(もっといえば
ステキな演奏や楽曲)をするのが密かな楽しみではありました。
カックラキン大放送や夜のヒットスタジオなど、見終わった後は
記憶の冷めぬうちに気に入ったフレーズを弾いて遊ぶのが好きでした。変?
あれから幾星霜、そんな習慣が非常に役立つ仕事をしていますが、
気持ち良い楽曲や音楽から、つねに新しいものを仕入れて
徐々にレパートリーを増やしています。ピアノと正面から向き合って
極上のうたを創り出しているアーティストの中でも、矢野顕子さん、
知る人ぞ知る光田健一さん、小田和正さんは恰好の「お手本」です。
(技術的には足元の塵にも及びませんが…)
歌唱も多くの人は「真似」から入るとか。思い起こせば、姉や
テレビの中のセリフなど、非常に「まねっこ」な子どもがそのまま
大きくなった結果、とも言えます。


相方その2

2005-01-19 17:52:15 | 音:Music Therapy
グループセッションで活用している「お手製福引セット」。
「日本全国酒のみ音頭」のごとく、年中めでたい…とかこつけて
クジ箱に「祝」の一文字を入れました。
歳末は福引、新年は初売り、以後節分・節句・卒業入学…と
オールシーズン使用可能(ズボラなだけ、という説も)。
クジ箱には、歌詞がすぐ用意できる流行歌が最高100曲入っていて
それを皆さんに引いていただく、という他力本願な選曲方法
でもあります。歌詞だけでなく、「カレーライス」とだけ
書かれたもの(それぞれのお宅のカレーについて教えて頂く)や
「お名前拝借(歌の名詞を引いた人の名前に置き換え)」など
いろいろなはずれクジも(ただし、まだ引いた人はなし)。
体験された方いわく、「何がでるかワクワクする」そうです。


相方・その1

2005-01-19 17:40:59 | 音:Music Therapy
セッションで使用中のアコーディオン。その名も「ヨリ子」。
ミニサイズから始め、だんだん成長(?)して現在に至ります。
中国のメーカー・パロット(鸚鵡)社製、90ベース。
さて、重さは何キロでしょう?…というのが「つかみ」に
なることも。ヒントは「4歳児」。

コンサートのお誘い

2005-01-19 00:06:06 | 多:Workshop
数年来お世話になっている「共同作業所ぽけっと」主催の
ギターコンサートのお知らせ。

『柴田杏里 ギターコンサート』

クラシックギターの至福の音色を東信濃で聴きませんか?

とき:平成17年2月12日(土)17:30開場 18:00開演
ところ:パラシオ宝来(長野県上田市古里)
料金:大人2,000円 こども(小中高生)1,000円

チケットお問い合わせ:共同作業所ぽけっと
           TEL&FAX 0268(29)0778まで。

また、当待合室にレス頂いた方にはおり返しメールにて
ご連絡いたします(つまり私もプレイガイド)。

伝統ノコギリ芸・その2

2005-01-18 01:02:46 | 音:Music Therapy
昼間、時間があったので久々に包みから出してみたら
あらやだ、ちょっと錆びてる。これは大変!
しばらく触ってなかったことを詫びながら磨いたのち、
少し音を出してみると、何とまあマリンバのような
円いキレイな音が出るではありませんか!
調子に乗って、いい音のポイントを探してはいろいろな高さで
「お~ま~え~は~ア~ホ~かぁ」を試してみたのでした。
入手して以来初めて演奏らしき音が出て感激!
これからは出来るだけマメに触ってあげようと決めました。
叩いて鳴らすことが出来たら、次は弓!バイオリンのような
音が出るようになるらしいです。もちろん鍛錬を要しますが。
試しに二胡の弓を張り直して、ホームページで見つけた奏者の
マネをしてみたのですが、ギコギコとしかいいません…
修行が足りませぬ。
Exciteニュース「のこぎり音楽の祭典(どら焼き付)がやってくる!」