都立高専交流委員会ブログ

都立高専と城南地域の中小企業(特に製造業)との交流・連係を図り、相互の利益と地域社会・地域経済の発展を目指します。

中小企業家経営塾 受講生 海外派遣基金 の 募集 について

2007年07月30日 | Weblog

            都立都立高専「中小企業家経営塾」 
            受講生海外派遣基金 創設 賛助金 の募集について
 
 
 6年前より取り組みを始めました都立高専での「中小企業家経営塾」
 本年より、大田支部、学校(都立高専の先生方)、都立高専同窓会が協力し
 受講生の中から優秀な学生を選抜し、「海外インタ-ンシップ」に派遣することになりました。
 
 本年度の支部総会で、この基金の予算10万円を計上させていただきまして、大変有難うございます。
 
 交流委員会では、新しい試みを軌道に乗せるべく、この基金への多くの皆様のご協力をお願いしております。
 高専交流の関係者と昨年までの「経営塾」講師の皆様(31名様)に、下記のお願いを送付させていただきました。
 
 また、都立高専の図書館「中小企業家経営塾」のコ-ナ-がつくられ、
 「中小企業経営者が推薦するこの一冊」という書籍を、ここに置くことになりました。
 
 基金(賛助金)の募集につきましては、1口5千円といたしました。お気持ちをお寄せいただく方をお待ち申し上げます。

 また、次の時代の産業界の担い手(都立高専の学生)に、
 是非、この本を読んでもらいたいという声をお寄せいだきたくお願い申しあげます。
 
 賛助金と図書推薦のお申し込み書は、都立高専交流委員会にご請求いただきたくお願い申しあげます。
 
 
  
                                                                   2007年 7月25日
 
中小企業家経営塾・高専交流関係者の皆様
 
                                                 東京中小企業家同友会 大田支部
                                                      産学=都立高専交流委員会
                                                 委員長  内 田  由 美 子
                                                 TEL (03)5953-5671 FAX (03)5953-5672
                                                 株式会社 京浜工業所
                                                  TEL (03)3761-2131 FAX (03)3761-8240
 
 
          「都立高専交流委員会」よりのお願い    
 
拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申しあげます。
 東京都立産業技術高等専門学校(旧都立工業高専)との産学交流では、大変お世話になっております。
 また、「中小企業家経営塾」では、大変、有意義なお話しをお聞かせいただきまして有難うございました。
 
 
    ① 中小企業家経営塾「受講生海外派遣基金」創設について  
 
 次の時代の産業界の担い手を自らの手で育てたいという思いから始めた「中小企業家経営塾」も、本年度で6年目を迎えました。昨年末には、文部科学省監修の「文部科学時報」に紹介され、全国に知られるようになりましたが、新しい試みは、まだ、始まったばかりであると考えております。
 経済がグロ-バルに展開し、その環境が大きく変化している今日、社会の現実と結びつけて、次の世代の人財を育成するためには、より広い視野やより広い経験に結びつけて、社会で起きている問題を認識し、自主的に課題を設定して問題解決に取り組むための基礎学力の形成にこそ着目する必要があるでしょう。
 このような考えから、本年度以降の「中小企業家経営塾」では、優秀な学生を選抜し、春季休業期間中に「海外インタ-ンシップ」に派遣、学生たちに学習へのインセンティブや特別な機会やを与えることとし、そのための「基金」を、東京中小企業家同友会大田支部、都立高専同窓会他で創設することになりました。
 産学協働による人財育成の新しいステ-ジを、ここから開いていきたく考えております。
 大田支部や高専同窓会の「基金」への参画とあわせ、私たち企業経営者の協賛によって、基金を充実させ、新しい試みを軌道に乗せていきたく考えております。この基金創設のため、1口5千円の協賛金を募集させていただきますので、ご無理のない範囲でご協力賜れば幸いです。
 
 
    ② 都立高専図書館「経営塾コ-ナ-」図書推薦について  
 
 学校(品川キャンパス)の図書館では、「中小企業家経営塾」のコ-ナ-が設置され、ここに、経営塾の報告書の他、「中小企業経営者が推薦するこの1冊」という書籍を集めることになりました。
 つきましては、皆様に、この書籍の推薦をお願いいたします。
 分野は問いませんので、学生にその本を推薦する一言をお書き添えいただけば幸いです。
 
 これを機会に「経営塾」関係者のネットワ-クを、再整備していきたく考えておりますので、今後とも、ご高配、ご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。末筆ではございますが、平素よりのご厚誼に感謝し、皆様方のご健康、ご発展を祈念申し上げます。

                                                                       敬 具
 


都立高専交流委員会 7月 活動報告

2007年07月30日 | Weblog

          産学=都立高専交流委員会活動報告 (7/23 役員会)      
 
 
      7月18日 高専交流委員会 参加者 内田由美子 井上 笠井 内田亨 田中
 
 
1.大田支部の新しい執行体制と第16回東京経営研究集会への協力について
 
  従来の「幹事会」から、運営委員会、専門部会の代表により直接構成される「役員会」へと改革され た支部の新しい執行体制の運営に協力していくこと。
  第16回東京経営研究集会は、賛助金の申し込みと実行委員会(7/27)ヘの参加から
 
 
2.中小企業家経営塾受講生の海外派遣について (別紙参照)
 
  海外派遣基金設立のための寄付募集については、案内(申込書)の最終文面を決定。
  受講生の海外派遣が次年度以降も継続することから、
  後年度負担の軽減のため、できるだけ多くの寄付金(賛助金)を集めることを目標とする。
  書面は、高専交流委員会の関係者、昨年度までの「経営塾」講師に送付。
  一般会員には、大田支部のメルマガなどでご案内させていただく。(FAX送付はしない)
 
  (受講生海外派遣 と 派遣基金創設について)  
 
    実施は、来年3月。費用については、(財)鮫洲会(都立高専後援会)に基金をつくり、
    都立高専同窓会 と先生方、同友会が負担する。
    同友会は、支部予算10万円 及び 個人寄付によりこの基金に参加する。
    個人寄付 → 支部会計 (振込) + 支部予算10万円 → (財)鮫洲会基金 となります。 
 
 
3.本年度の中小企業家経営塾の運営と講師選定について
    

  日程は、10/17、 11/14、 12/19(or12/12、12/25)、 1/23、 2/13、それぞれ 16:00~
  講師の候補を次のように絞り込みました。
   ㈱アイ・ディ・エス(江東支部・ものづくりのソフトウェア開発)、
   小松ばね工業㈱、㈱畠山鐵工所(工場見学)、㈱レガ-ロ、㈱篠崎製作所。
 
4.「OTAふれあいフェスタ」への取り組みについて 
 
  本年度より大田支部と高専の共同の取り組みにとする。目的は都立高専の対外広報活動。
  申込書の提出期限は 7月27日。事前に学校との打ち合わせをすることを確認。
 
 
5.その他
 
  高専祭の取り組み …… 学校の事情もあり中止しました。
  学校との打ち合わせ …… 7月30日、議題は、ふれあいフェスタへの取り組み、経営塾など。
  高専による産学連携フェア(11月)…… 高専よりの申し入れにより全面的に協力する。
  高専交流委員会のブログについて …… 4月以降の活動報告等々を掲載しました。
  高専・中西先生他、内田・井上・田中他で ……
    相互交流や委員会運営の打ち合わせを断続的にしています。
  青木立先生のご提案について ……
    生きた技術を教える技術教育の新しいスタンダ-ドのために
 
 


来年4月をめどに 都立高専が 独立行政法人化 (日本経済新聞より)

2007年07月02日 | Weblog

        来年4月より都立高専が独立行政法人に(日本経済新聞より)
    
 
 来年4月をめどに、都立高専が地方独立行政法人化されます。
 
 以下は、日本経済新聞の記事ですが、
 
 学校経営の分権化が進むと共に、
 公立大学法人 首都大学東京の傘下におかれることにより
 産業技術大学院大学との一貫教育に近い技術教育の体制がとられる …… としています。
 
 
 日本経済新聞 6月15日(金) 朝刊 より  
 
 
        都立産技高専 /大学院大 / 首都大学東京
 
             技 術 者 育 成 へ 3 校 連 携
 
      高専、来年4月にも独立法人化 / 授業編成柔軟に

 東京都は都立産業技術高等専門学校と産業技術大学院大学、首都大学東京の三者を連携させ、技術系の人材育成を強化する。まず来年4月をめどに産技高専を地方独立行政法人化し、3者を同じ法人の傘下に置く。一体感のある授業編成や人材交流などを進める。特にものづくり技術では、高専と大学院大で9年間の一貫教育に近い体制を取り入れるなど、高専の卒業生に新たな進路を提供する。
 公立高専の独法化は、今国会で審議中の法改正を受けて実現する見通し。都は法案の成立を待って都立産技高専の管理を都教育庁から公立大学法人・首都大学東京へ移す。
 首都大学東京や産技大学院大との連携内容は今後詰めるが、産技高専の授業と大学側の授業に一体感を持たせる方向で検討する。大学の授業に同高専の学生を受け入れる案もある。また、事務部門などを一体化して効率的な経営も目指す。
 産技大学院大と産技高専品川キャンパスは同じ建物を使っている。両校ともものづくり技術に関する教育をしていることから、特に連携を密にする。産技高専の本科(5年)から大学の専門課程に相当する同専攻科(2年)に進んだ学生については、産技大学院大(2年)に進学しやすくすることも検討する。
 都は2006年4月、都立工業高等専門学校と都立航空工業高等専門学校を統合して産技高専を開校した。併せて専攻科を開設し同科の卒業生は大学院に進学する道が開けた。同高専の定員は本科が一学年320人、専攻科が同32人。
 都立高専はこれまで入学資格を都内在住者に限っていたが、独法化後はそうした制限を撤廃し、神奈川県や埼玉県など東京周辺の学生も受け入れる方針だ。
 
 


都立高専交流委員会活動報告 (概要版 6/25 役員会)

2007年07月01日 | Weblog

   都立高専交流委員会活動報告 (概要版 6/25 役員会)
 
 
  6月8日 インタ-ンシップ会社説明会 / 終了後の高専の先生方との打合せ
  6月18日 高専交流委員会(参加者 内田由美子 菅沼 内田亨 田野 田中) 他
 
 
1.6月8日(金) インタ-ンシップ 会社説明会

  参加企業12社、 その他のインタ-ンシップ受入企業12社、 学生の参加200名
  当日は中間試験の最終日に当たりましたが、学生が集中力を切らすことなく説明に聞き入る。
  企業よりは、自社の技術、会社概要のみならず、
  経営理念や学生の皆さんに何を学んで欲しいかにつ いて、繰り返し発言があり、
  さながら、「中小企業家経営塾」の「多数の講師版」のようでした。
  終了後、早速、学生の申込みが舞い込み、
  参加企業間では、コラボレ-ションの打合せも進んでいます。
 
 
2.中小企業家経営塾受講生の海外派遣について (別紙参照)
 
  実施は、来年3月。費用については、(財)鮫洲会(都立高専後援会)に基金をつくり、
  都立高専同窓会 と先生方、同友会が負担する。
  同友会は、支部予算10万円 及び 個人寄付によりこの基金に参加する。
  個人寄付 → 支部会計 (振込) + 支部予算10万円 → (財)鮫洲会基金
  合わせて、高専が設置した図書館の「中小企業家経営塾」のコ-ナ-の推薦図書を募集する。
 
 
3.本年度の中小企業家経営塾の運営と講師選定について
                         
  日程は、10/17、 11/14、 12/19(or12/12、12/25)、 1/23、 2/13、それぞれ 16:00~
  講師の候補は次の通り。企業見学については、㈱畠山鐵工所。
  電子情報系の企業については田野氏のご紹介。
  その他は、㈱新興セルビック、小松ばね工業㈱より1社、㈱篠崎製作所、㈱レガ-ロ。
 
 
4.青木立先生のご提案について
   (生きた技術を教える技術教育の新しいスタンダ-ドのために)
 
  前交流センタ-委員の青木立先生より、
  低学年(1~3年)のうちから、企業現場と結びつけた生きた技術を教え、
  学生に目標を持った学習をさせる環境をつくりたい。協力してもらえる企業はないか? 
  というお話しがありました。
  内田、田中でお会いし、いくらかの準備をしています。
  ㈱三和デンタル菅沼氏よりは、
  既存の規則にとらわれず、有志を募ってドンドン進めるべきとの意見がありました。
  高専の技術教育のカリキュラム本体の改革を含む内容であり、
  企業(同友会)側の対応力も試されますので、
  長期的な展望を持って、できるところから具体化していくことなど
 
 
5.その他
 
  「若者と中小企業のマッチング・フェア=企業展」 
   大田区産業振興協会の費用で支部製造業会員に案内送付
  都立高専による「若手技術者のための技術向上支援講座」について 
   是非、ご参加を! 同友会の費用負担で、大田支部の製造業会員に案内を送付
  「OTAふれあいフェスタ」への参加について 
   本年度より大田支部と高専の共同の取り組みにとする。目的は都立高専の対外広報活動。
  若海先生のクラス(電子情報工学コ-ス)の工場見学について 
   半導体デバイス関係等の要望があり、
   大田区産業振興協会 岸本直彦氏にお願いすることになりました。
  都立高専の独立行政法人化について (別紙 日本経済新聞 2007.6.15 朝刊 ご参照)
   学校の組織改組、相互の世代交代、産学連携の環境変化を踏まえ、長期的な展望をもった活動を!
  
 
 (詳細については、一つ前の記事に掲載いたしましたので、ご参照下さい。)
 
 


高専交流委員会 6月活動報告 (詳細版)

2007年07月01日 | Weblog

        高専交流委員会 6月活動報告 (詳細版)
 
  
  6月8日 インタ-ンシップ会社説明会 / 終了後の高専の先生方との打合せ 
  6月18日 高専交流委員会(参加者 内田由美子 菅沼 内田亨 田野 田中)
  今後の活動など
 
 
1.6月8日(金) インタ-ンシップ 会社説明会
 
  参加企業  株式会社 アイ・ディ・エス / インタ-バルブテクノロジ- 株式会社
          株式会社 大橋製作所 / 株式会社 京浜工業所
          株式会社 システム・サ-キット・テック / 株式会社 奈良機械製作所 
          株式会社 日本コンピュ-タ開発 / 株式会社 日本デジタル通信
          株式会社 ヒタチスプリング/平賀機械工業 株式会社/株式会社 レガ-ロ
          広沢電機工業 株式会社                        12社
 
  そ の 他  株式会社 エアコンサ-ビス / 株式会社 サヤカ / 三徳航空電装 株式会社
  受入企業  大洋ツ-ル 株式会社 / 株式会社 タシロイ-エル / 株式会社 電産
          株式会社 東日製作所 / 株式会社 東邦精機製作所 / 特殊電装 株式会社
          フジメタル工業 株式会社 / 平和工業 株式会社             12社
 
  昨年の実績は、説明会参加企業 13社、その他の受入企業 6社で、21名の学生を受け入れ。
 
  「会社説明会」には、200名の学生が参加、中間試験の最終日、かつ、直後に学生総会が設定され ているという日程でしたが、集中力を切らすことなく、企業の説明に聞き入っていました。
  企業よりは、自社の技術、会社概要のみならず、経営理念や学生の皆さんに何を学んで欲しいかにつ いて、繰り返し発言があり、さながら、「中小企業家経営塾」の「多数の講師版」のようでした。
  説明会終了後、参加企業には、早速、申込みが舞い込んでいるようです。
  また、㈱アイ・ディ・エス と 広沢電機工業㈱ の間では、コラボレ-ションの打合せが進んでいます。
 
 
2.都立高専による「若手技術者のための技術向上支援講座」について 
  
  東京同友会事務局により、この講座のご案内を、大田支部の製造業会員に郵送しました。
  説明会は、6月20日(水) 16:00 都立高専 品川キャンパスにて
  (「若者と中小企業のマッチングフェア=企業展」の案内は、大田支部製造業会員に送付、
   前者は、同友会の費用負担、後者は、大田区産業振興協会の費用負担となりました。)
 
 
3.中小企業家経営塾の学生海外派遣について
  
  実施は、来年3月。実施のプランは、都立高専による。
  費用については、高専同窓会と同友会が、財団法人 鮫洲会を窓口に負担。
  同友会は、支部会費より10万円、及び、個人寄付により費用を負担する。
  寄付の経路、募集等について、募集の書面を作成し、高専交流関係者、過去の講師に送付する。
  寄付の経路については、大田支部の口座に送金していただき、一度、大田支部に入金していただいた  あと、支部予算負担分と合わせて、基金を積み立てる財団法人鮫洲会に入金する。その際に、各人の  寄付の金額が解るようにする。
  合わせて、高専が設置した図書館の「中小企業家経営塾」のコ-ナ-の推薦図書を募集する。
 
 
4.本年度の中小企業家経営塾の運営や講師選定について
 
  日程は、下記の通り(遠山先生による)
   10月17日(水) 午後4時
   11月14日(水) 午後4時
   12月19日(水) 午後4時  (または、12月12日、12月25日)
    1月23日(水) 午後4時
    2月13日(水) 午後4時
 
  企業見学については、㈱畠山鐵工所 を検討
   http://www.hatakeyama.ne.jp/ 
  その他の講師の候補として下記各社が上がっています。
   ㈱新興セルビック  http://www.sellbic.com/jindex.html
   小松ばね工業㈱  http://www.komatsubane.com/        の2社のうち1社
   ㈱篠崎製作所  http://www.snzk.co.jp/
   ㈱レガ-ロ  http://www.regalo-eco.com/
   残りの1社は、電子情報系の企業を田野さんにご紹介いただく
 
  
5.青木立先生のご提案について
  
  前交流センタ-委員の青木立先生
  (猿渡さんが、高専でメカトロの授業をしていた! 10年以上前の委員でもある)より
  かねてから、学生たちに、1~3年生段階から、
  自らの学ぶ技術が企業の現場でどのように使われているかを理解させ、
  生きた技術やものづくりの課題と結びつけた授業をすることにより
  学生に、理論の詰め込みではなく、目標を持った学習を身につけさせたい
  そのために、協力していただける企業はないだろうか? と、お話しがあり、
  この件について、内田、田中で、青木先生とお話しさせていただきました。
 
  青木先生のご提案の概要 は下記(青木先生よりのメ-ルの一部) 
 
 ご送付いただいたメールのとおりで、1984年に始まった双方の交流は、
 近々、25年を超えるものになり、世代交代も進みます。
 
① 低学年における技術教育体制の整備 (青木先生のご提案=私見)
 
 私の1年から3年まで担任した経験から、低学年では学生の目的意識がないまま、
 理論的な内容の学習が多く、進級だけを目的に学習が強制されている。
 その結果、技術のおもしろさを体感する前に進路変更する学生が多い。
 同友会と協力して体験的な技術の学習機会を設定できないだろうか。
 イメ-ジとしては、中小企業家経営塾の技術版。
 
② 今後の展開(青木先生による)
 
 都立産業技術高専の教育目標や運営方針に、
 産学交の連携を通じて地域産業の発展に貢献できる人材を育てると明記されており、
 今後、同友会との協力体制をさらに推進する必要がある。
 私はこの3年間の委員だけではなく、
 10年以上前、本校の産学連携の委員(同友会との交流)も担当した経緯もあり、
 今後の協力体制の一助になればと考える。
 しかしながら、組織上の問題として、今年度は本校交流センタ-の委員ではないため、
 委員会の承諾やサポ-ト、すなわち、委員会からの委託という形であれば、
 本件がスム-ズに進むと考える。
 
 昨年の経営塾講師 電産 高橋潤二氏(都立高専出身)の講義で言えば、下記のことです。
  
  1年の夏休みに早々と普通高校に転校していった者もいました。
  2年生になって専門科目も増えていって、
  特に交流理論なんていうのは、数式ばかりでぜんぜん解らない。 
  「オレは何のためにこんな難しい勉強をしなくちゃいけないんだ
   ……何のために、何のために・・・」と悩んでいました。
  (電気一筋40年の養父の一言で、肩の荷が降りて……) 
 
 この件については、大田支部総会等でも、
 産業用機械の開発、設計、製造を一貫して行なっている平賀機械工業㈱
  http://www.hiraga.co.jp/   を協力企業としてお願いし、
 この試みを始める …… 等の議論を断続的にさせていただいています。
 
 菅沼氏(㈱三和デンタル)よりは、
 既存の規則にとらわれず、有志を募ってドンドン進めるべき …… とのご意見がありました。
 
 青木先生も言っている通り、「中小企業家経営塾」は「一般教養」の授業です。
 今回は、高専の技術教育のカリキュラム本体の改革を含む内容であり
 企業側に、どれだけの対応力があるかも試されますので
 長期的な展望を持って、できるところから、ロ-ドマップを創っていくことが大切です。
 
 
6.若海先生のクラス(電子情報工学コ-ス)での工場見学について
  
  7月24日(火)または、9月25日(火)に、工場見学の打診がありました。(34名)
  訪問先は、㈱インクスにお願いする等のアイディアがでましたが、
  若海先生より 
  「光・磁気などの半導体デバイスの関連技術、
   基板に素子を搭載する技術、通信関係の装置を開発しているメーカ」との要望もあり
  対応を、大田区産業振興協会の岸本直彦氏
  (企業支援グル-プ 産学連携コ-ディネ-タ-)にお願いすることになりました。
 
 
7.その他
 
  「OTAふれあいフェスタ」への参加について
   大田区 区民生活部 区民・国際交流課より、
   同友会事務局、高専 中西先生、京浜工業所 内田さんあてに、案内が届くように手配しました。
   大田区の担当は、金野雄太(きんの ゆうた)氏 TEL 03-5744-1226
   参加については、高専と同友会が共同で行い、学校の対外広報の一環とする。
 
  「高専祭」(11月27~28日)に対する取り組みについては、今回は議論しませんでした。
 
 
8.都立高専の独立行政法人化について (日本経済新聞 2007.6.15 朝刊ご参照)
  
  来年4月をめどに、都立産業技術高専を地方独立行政法人化し
  公立大学法人 首都大学東京 のもとに、
  産技高専、産技大学院大学、首都大学東京の三校を置き
  一体感のある授業編成や人材交流を進める。
  特にものづくり技術では、
  高専と大学院大学で、9年間の一貫教育に近い体制を取り入れ、
  技術系の人材の育成を強化する。
 
  学校の改組、相互の世代交代、青木先生のご提案等を踏まえ
  交流の基本理念、基本目的を再確認し、中長期的な方向性を持った活動を!
 
 


都立産業技術高等専門学校による若手技術者のための技術向上支援講座のご案内

2007年07月01日 | Weblog
           都立産業技術高等専門学校による
 
    若手技術者のための技術向上支援講座のご案内 
 
 
 都立産業技術高等専門学校が提供する
 若手技術者技術者支援講座の内容が、
 都立高専のHP(下記アドレス)にアップされましたので、ご案内申し上げます。
 
  http://www.metro-cit.ac.jp/news/2007/news_20070612.html
 
 この講座は、経済産業省人材育成事業の一環をなすもので
  
 大田支部との交流では、
 大変お世話になってきた 都立高専 井上徹 教授(前交流センタ-長)が企画し
 大田区産業振興協会がコ-ディネ-タ-を務めるものです。
 
 企業にお務めの方が、
 終業後(または、土曜日)に参加することのできる
 無料の講座となっています。
 
 参加お申し込み等は下記より
 
  http://www.metro-cit.ac.jp/sangaku/chusho/2007/day_fax.pdf
 
 大田支部の製造業の皆様には、後日、書面によるご案内も届く予定ですので
 従業員などの皆様に、ご参加いただけば幸いです。
 
 
     【本講座の特徴】
 
■ 都立産業技術高等専門学校での若手技術者のための無料講座です。
 
■ 講義だけではなく実習も行います。ものづくり技術がしっかり修得できます。
 
■ 講座は基礎・応用・発展と受講者のレベルに応じて準備されていますので、
  基礎知識学習だけではなく、問題解決能力・開発力の向上を図ることができます。
 
■ 講座を通じて、異なる業種や企業の技術者とのネットワークを作ることもできます。
 
■ 企業ニーズに応じた出前講座も設定されています。
 
           【基礎講座の概要】 (他に「応用講座」「発展講座」があります。)
 
 メカニカル・エンジニアリングⅠ (設計・材料技術分野)  
  科目  設計製図  7/2~7/13 全8講座
       工業材料  7/17~7/31 全9講座
  
 メカニカル・エンジニアリングⅡ (加工・自動化技術分野)    
  科目  加工技術    9/21~10/9 全8講座  
       自動化技術   10/1110/23 全8講座  
 
 電気回路の基礎
  科目  直流回路  7/3~7/26 全8講座  
       交流回路  7/31~9/27 全8講座
 
 材料学および材料実験  7/4~8/18 全10講座 (土曜日を含む……荒川キャンパス)
  科目  ミクロ組織 / 状態図とその見方 / 熱処理による鋼の性質変化
       シルミンの時効処理 / ジュラルミンの改良処理 / フルモード法による鋳物製作
   
 製品評価技術  7/21~9/29 全7講座 (土曜日……荒川キャンパス) 
  科目  材料強度試験 / 振動測定と制振技術 / 流れの基礎解析技術
 
 

大田支部・産学=高専交流委員会 5月活動報告

2007年07月01日 | Weblog

   大田支部・産学=高専交流委員会 5月活動報告 (5/28 役員会)   
 
1.4月12日 都立産業技術高専の先生方との打合せなど
 
  (「都立産業技術高専との打合せ議事録とご報告」ご参照)
 
2.インタ-ンシップの学生受入と「インタ-ンシップ会社説明会」について
 
  「会社説明会」は、6月8日 11:20~ 実施 (集合 11:00)、現在の申込み企業は、下記の通り
 
  インタ-ンシップ会社説明会参加企業(8社)
   ㈱大橋製作所、㈱京浜工業所、㈱ヒタチスプリング、平賀機械工業㈱、㈱日本コンピュ-タ開発、
   ㈱奈良機械製作所、㈱システム・サ-キット・テック、㈱東日製作所
  インタ-ンシップの学生の受入れのみの登録企業(6社)
   ㈱サヤカ、フジメタル工業㈱、平和工業㈱、㈱エアコンサ-ビス、㈱タシロイ-エル
 
  「会社説明会」は、12社の参加を予定、
  申込期限(5月25日)を、6月2日まで延長し、FAXにて、改めて「案内」を送付
  
  多くの皆様のご参加、ご関与をお願い申しあげます。
 
3.大田区産業振興協会より
  「若者と中小企業とのマッチングフェア・大田モノづくり企業展」への協力要請と
  「高等専門学校等を活用した中小企業人材(若手技術者)育成事業」について
 
 ①「高等専門学校等を活用した中小企業人材(若手技術者)育成事業」は、
  都立高専・井上徹先生が企画し、大田区産業振興協会がコ-ディネ-タ-を務めるもの(2年目)
 
 ②「若者と中小企業とのマッチングフェア・大田モノづくり企業展」は、大田区産業振興協会が主催。
  7月13日 (金) PiO 大展示場 13:00~18:00(予定)、昨年は12月18日に開催されています。
  大森学園高校(機械科)、日本工学院専門学校(ロボット科)、都立つばさ総合高校、都立六郷工科高校、  都立大田技術専門校等の学生が、授業の一環として来場する企業展。
  進路選択を間近にひかえる学生達、加えて一般若者へ呼びかけられ、大田区と大田区の企業のモノづくり  の魅力を知っていだだき、若者と大田区のモノづくり中小企業とのマッチングを図る企業展です。
  大田区産業振興協会 管理グル-プディレクタ- 近藤倫生氏が、役員会に説明にお見えになります。
 
  ① ② とも、経済産業省による「モノづくり人材育成事業」の一環です。
 
  ② は、昨年度も協力、支部全会員に、大田区産業振興協会の費用で「案内」を送付しています。
  昨年と同様であれば、郵送費については、大田区産業振興協会のに負担となりますが、
  大田区産業振興協会に充分な予算が取れない場合、別のやり方の検討が必要かも知れません。
 
4.本年度の「中小企業家経営塾」の実施について
 
  別紙「都立産業技術高専との打合せ議事録とご報告」の
  「4.中小企業家経営塾の実施について」「5.経営塾受講生の海外派遣について」
  「6.高専の図書館に、『中小企業家経営塾のコ-ナ-』を設置」をご参照下さい。

5.大田支部と都立高専の今後の交流・連携のあり方を深める議論について
 
  大田支部総会やその他の機会に、都立高専の先生方と今後の交流・連携のあり方について、様々な議論が  行なわれています。学校の方も、世代交代が進むことになりますので、今後の交流・連携のあり方につい  て、改めて、議論を深める場をもつ予定です。


都立高専 中西先生より 「中小企業家経営塾」 受講生 海外派遣基金 の ご提案

2007年07月01日 | Weblog

  都立高専 中西先生より 「中小企業家経営塾」 受講生 海外派遣基金 の ご提案

 数年前より、都立高専「中小企業家経営塾」の受講生より
 成績優秀な学生を選抜し、海外研修の機会を与えることについて
 高専の先生方と検討してきましたが、
 
 いよいよ本年度より実施に移すことになり、
 東京中小企業家同友会大田支部でもその予算を計上し
 高専同窓会、学校の先生方、中小企業家有志に呼びかけて
 学生を、「海外インタ-ンシップ」に派遣する基金を創設することになりました。
 
 以下は、この件についての都立高専・中西先生よりのご提案です。
 
 
                                             平成 19 年 4 月 16 日
 
中小企業家経営塾生優秀者の外国企業視察派遣基金の創設 (仮題)
 
      提出者  都立産業技術高等専門学校 産学公連携統括 教授 中西 佑二
 
     1. 趣  旨
 
 中小企業家経営塾は、高専のものづくりに励む学生に、同じようにものづくりで起業している中小企業の社長から、ものづくりにかける思い、経営とは何か、またこれまでの苦労話などをエピソードを交えてお話いただこうと、当時の西村尚校長と中小企業家同友会都立高専交流委員長井上製作所井上忠道社長との発案ではじまったものである。
 平成 18 年度には第 5 期を迎え、これまで延べ 25 人の講師をお招きし、約 150 人の塾生を修了させている。平成 18 年 12 月には文部科学省監修の月刊誌「文部科学時報」に紹介され、全国に知られるようになった。
 経営塾の塾生募集、日程、及び会場は産学公交流センター教員が行い、講師の選定を同友会の委員が行うという役割が決まり、年度初めに方針を打ち出し、 9 月には日程と講師の人選が決まり学生の募集を行う。第 4 期経営塾からは、 5 回のうちの 1 回を講師の会社に出向き、会社を見学してから講義を受ける企画も取り入れるようになった。第 4 期経営塾では北島絞製作所を見学し、へら絞りの学生への技能伝授と講義を惜しくも先月亡くなった北嶋一甫社長にお願いした。第 5 期経営塾では(株)ディスコ本社を見学した後、講義を関家憲一名誉会長にお願いした。
 さて、5 年間中小企業家経営塾の運営に携わり、25人の講師の講義を聴いて思うことは、必ず外国のことが話題になることである。工場進出、技術移転、部品調達など、お話は多岐にわたり、外国の様子が語られる。そこではお話として聞くだけで、学生は実感がわかない。ものづくりのお話は経験があるので難しくても何となく実感できるのだが外国のお話は受け取り方が違うのである。
 そこで、6 年目の中小企業家経営塾の企画として、塾生の中から優秀者を外国へ派遣し、直に外国の企業を自分の目で確かめる、また日本の海外工場でインターンシップを経験するなどができないか。そのことにより全国的に注目を集めるようになった中小企業家経営塾の塾生のモチベーションを高めることができる。中小企業家経営塾の趣旨にも合致しているのではないか。
 また、講師の先生から推薦図書が話題になる。図書館に中小企業家経営塾コーナを設置して頂き、中小企業家経営塾報告書とともに、講師の勧める推薦図書を寄贈するなど、経営塾のアピールの場としたいと考えている。
 以上、平成19年度の企画として提案致します。

 以下は同窓会に提案した内容です。

      2. 企  画
 
平成 19 年度中小企業家経営塾   平成 19 年 10 月より 5 回開催する。
 優秀学生の選出  毎回の講義からレポートを書いてもらい、その内容から同友会委員、講師、資金拠出者代表からなる選考委員会により選出する。
 選定人数      3 人
 費 用        1 人あたり    万円(手続きに必要な費用は学生負担)
 基 金        30 万円(派遣費用の一部)
 派遣場所      中国、韓国、タイ、ヨーロッパ、アメリカなど(基金の集まり具合で場所を決定)
 派遣時期     春休みまたは夏休み(5~1週間程度)
 帰国後報告会を開催


4月12日 都立高専の先生方との打ち合わせの報告など

2007年07月01日 | Weblog

       都立産業技術高専との打合せ議事録とご報告
 
           4月12日(木) 17:30 ~  京浜工業所 近くの 「吉田屋」にて

 大田支部(産学=高専交流委員会)と
 都立産業技術高等専門学校の産学公交流担当の先生方が集まり、
 本年度の交流のあり方について、話し合いが行なわれました。

 当日の参加者は、下記の通りです。
  同友会    内海 菅沼 久米 井上 笠井、内田由美子 内田亨 田中
  都立高専    中西 遠山

 当日の打合せの内容を中心に、
 本年度の高専交流(委員会)の活動について、ご案内させていだきます。      
   
1.2007年度の都立高専・産学交流センタ-の体制が下記のようになりました。

  中西佑二教授が、産学公連携統括(両キャンパス統括)
  若海弘夫教授が、品川キャンパスの責任者、
  井上教授(人材育成関連担当)、黒木准教授(ロボット教室関連担当)
  遠山准教授(大田支部・経営塾担当)

2.大田支部総会について(すでに、総会が終了しておりますので、ご報告となります。)

  藤田校長、中西先生、若海先生、井上先生に、ご参加いただき
  藤田校長、中西先生にご挨拶をいただきました。

  井上先生ご担当の、高専を活用した中小企業人材育成事業について
  ご報告と今年度のご案内(経済産業省に申請中)を配布していただきました。
 
3.インタ-ンシップ会社説明会

  日程は、6月8日(金) 11:20~ に決定(昨年度と同じ、前期中間試験の最終日です。)

  本科、専攻科の学生が、200名が参加 
  企業10数社が、1社あたり5分間、学生へプレゼン、13:00までに終了 

  インタ-ンシップ実施は、8月8日から9月20日(本年度の夏休みが、上記の期間となったため)

  準備は、前期と同様に行なう。
  高専側担当は、若海先生、井上先生(専攻科)、深津先生(本科)
 
4.中小企業家経営塾の実施について

  昨年度と同様、企業見学を1回入れる。
  講師の選定は、製造業と情報関連を中心に、南部協(品川、目黒、世田谷支部)との連携も追求する。

  日程は、下記を予定
   10月17日(水) 16:00~ (公開授業週間)
   11月 (未定)
   12月 (未定)
    1月23日(水) 16:00~
    2月13日(水) 16:00~
 
5.経営塾受講生の海外派遣について

  本年度の受講生より実施する。
  大田支部で、この支援の予算を10万円計上する。(支部総会で議決済み)
  交流委員メンバ-等の個人寄付をつのり、合計15万円程度を大田支部より支援する。

  実施は、春休みか、来年度の夏休み
  海外インタ-ンシップ等、実施のあり方は検討していく。
 
6.高専の図書館に、「中小企業家経営塾のコ-ナ-」を設置

  中西先生より、
  学校の図書館に「中小企業家経営塾のコ-ナ-」を設置することについて、ご報告があった。

  「中小企業家経営塾」の報告書や、講師の推薦図書等をおく、「経営塾の文庫」と言う主旨です。

  中西先生より、
  経営者の立場より高専の学生に読ませたい書籍があれば
  このコ-ナ-に揃えたいので、お知らせ下さいとのことです。
 
7.「OTAふれあいフェスタ」への参加について

  「OTAふれあいフェスタ」への参加は、高専の広報事業の一環と位置づけ、
  本年度より、参加申し込みの段階から学校と大田支部が、共同で取り組む。
 
8.「高専祭」(11月27~28日)に対する取り組みについて

  インタ-ンシップの反省会の実施を検討していく。
  
9.その他

  11月に、高専において「産学公連携フェア-」という
  公開イベントを開催することが検討されています。
  計画具体化のプロセスで、連携を検討していく。

  従来よりご案内がありましたが
  都立高専が、首都大学東京とともに法人(公立大学法人)化されることが
  正式決定されるようです。

  荒川キャンパスを交流に引き込むことについて、お聞きすると、なかなか難しそうで、
  中西先生より、いろいろと手順を踏んでいくことが必要という主旨のお応えがありました。

 


「文部科学時報」 に、「中小企業家経営塾」 が紹介されました。

2007年07月01日 | Weblog

     「文部科学時報」 に、「中小企業家経営塾」 が紹介されました
 
 
 都立高専で行なっている中小企業経営者を講師とした授業
 「中小企業家経営塾」への社会的認知が少しずつ広がっていますが、
  
 今回、ご紹介するのは
 「文部科学時報」の2006年12月号の記事です。
 
 「文部科学時報」は、文部科学省が発行する月刊誌、
 全国の教育関係者、とりわけ、管理職を中心に回覧されていく
 その筋では、大変「権威」がある刊行物とのことです。
 
 この記事がでた直後、
 大田区教育委員会の柿本伸二氏(社会教育課長)とお話しさせていただきましたが
 柿本氏のからも「載っています!!」の第一声をいただきました。
 
 以下が、この冊子の特集「産学連携による高度人材育成」に掲載された
 都立高専「中小企業家経営塾」についての事例紹介の全文です。
 

 

   企業家が学生にものづくりと経営・人生を語る
 
           中小企業家経営塾
 
                         東京都立産業技術高等専門学校
   

  
     は じ め に
 
 本校と地元企業とのおつきあいは、
 本校の前身である東京都立工業高等専門学校の時代から
 20年を超える歴史を有している。
 
 なかでも東京中小企業家同友会大田支部のみなさんがその中心的な存在で、
 この間、さまざまな取組を双方から提案し、共同で行ってきた。
 
 平成13年、それまで企業家と教員が中心に交流事業を行ってきたが、
 当時の西村尚校長と井上忠道同友会高専交流委員長(井上製作所社長)との発案で、
 学生向け経営講義を行うことになり準備が進められた。
 そして翌年10月から、毎月1回合計5回にわたって企業家が
 経営、技術、海外事情、人材育成、人生について学生に語る
 「中小企業家経営塾」が開講した。
 
 当初、課外授業として、学生の自由参加形式で始められ、
 学生を集める工夫を案内ポスタ-等で行った(図参照)。
 現在は、一般選択科目「経営学」受講生が、授業とセットで課外授業に参加する方式へ移行している。
 今年で第5期を迎え、総勢20名を超える経営者の方々にご協力いただいている。
 昨年度より、藤田安彦校長の強い意向で、
 講師と塾長(同友会大田支部より選出)の方々には、本校の特任客員教授に就任していただいている。

 *東京都立工業高等専門学校と東京都立航空工業高等専門学校は、
   平成18年4月に統合し、東京都立産業技術高等専門学校となっている。
  

 
     目 的 ・ 概 要
 
 高等専門学校は、5年間の一貫教育課程を持ち、
 産業界に人材を供給する教育研究機構である。
 約7割の学生が本校を最終学歴として、社会へ巣立っていく。
 在学中に学んでいる原理や公式、実験実習が、
 どのように社会や企業で使われているか、案外わかりにくいのが現代の科学技術である。
 
 中小企業家経営塾では、
 高専3・4年生を対象に企業経営全般にかかわる講義が行われる。
 その講義を通じて学生は、学ぶ意義や心構え、就業意識、
 社会人としての責任、工学・技術の果たす社会的役割などを学ぶ。
 
 また昨今の企業は中国を始めアジア、アメリカなどで生産、営業活動するのは常識であり、
 海外事情に話題が及ぶことも多い。
 こうした話題からグロ-バルに活動する経営者・技術者のあり方を目のあたりにして、
 学生の国際感覚の涵養にも効果的である。
  

 
     学 生 の 声、 講 師 の 声
 
【3年A君】
 自分の誇りを持てる仕事に就きたいと思った。
 社長の顔は自信に満ちていて、仕事に情熱を注ぐ姿勢はとても輝いて見えた。
 貴重な体験とお話に感謝したい。
 
【3年B君】
 会社を設立することは、相当に勇気のいる決断だということを改めて思い知らされた。
 ハ-ドルがとても高いけれど、自分で会社を立ち上げる夢を実現するために努力してみたい。
 
【4年C君】
 自分のやりたいことはまだ分からないが、
 それをはっきりさせるべきだと気づかせてくれた講義に感謝したい。
 これまで意識しなかったが、
 高専はとても恵まれた環境であることもわかたったので、
 これからはフルに活用して目標を見つけていきたい。
 
【講師の講演後の感想(株式会社東日製作所会長 辻 洋氏のメ-ルより)】
 今回の講演で、正直このような若い人に私の気持ちが伝えられるだろうか、
 また経営の話をして欲しいとの依頼でしたが、
 若い人が経営そのものに興味があるだろうかと危惧いたしました。
 しかし、講義中の真剣な眼差しや、講義後の鋭い質問で、
 講演してよかったと感じました。
 さらに学生さんのレポ-トを読んで、私の言いたかったことをよく理解しているのに驚き、
 若い人に少しは役に立てたかと嬉しく思いました(写真1)。
 昨今は若い人への批判も多い中で、
 このように真剣に物事に取り組む学生さんに、日本の将来に明るさを感じました。
 

  
     お わ り に
 
 昨年から5回に一度は講師の会社へ出向き、
 技能体験や本社見学の後、講義してもらうなど、新しい取組も行っている(写真2)。
 地域産業界とより緊密に連携し、さらに発展させていきたいと願っている。
 
                         (産学公交流センタ- 中西佑二・遠山恭司)
 
 
 この事例紹介に掲載された図と写真は下記です。
 
 「中小企業家経営塾」のポスタ-(図)
   日本ヒ-タ-機器・小柴氏の紹介、サヤカ・猿渡氏の授業風景
 
 東日製作所 辻氏の授業風景(写真1)
 
 北嶋絞製作所での「実習」風景(写真2)