都立高専交流委員会ブログ

都立高専と城南地域の中小企業(特に製造業)との交流・連係を図り、相互の利益と地域社会・地域経済の発展を目指します。

謹賀新年 / 激変する中国の経済社会 と 大田区ものづくりの課題 など について

2017年01月07日 | Weblog
 皆 様
 
 
 平素よりお世話になります。
 本年も宜しくお願い申し上げます。
 
 さて、本年の 都立高専交流委員会の活動は、
 1月13日(金)の 中小企業家経営塾 から始まります。
 
 
 
     エンジニア から 経営者 へ!!
     クリエイティブなエンジニア集団を作る
  
     講師 株式会社 ディーゴ 代表取締役  飛松 弦 氏
 
■ 日 時 1月13日(金) 12時45分 ~ 14時15分
■ 会 場 東京都立産業技術高等専門学校 品川キャンパス
      西棟6階 PBL多目的教室 (参加費 無料) 
■ 参加お申込 当方(田中)へ、ご一報の上、直接、会場へお出かけください。
 
 詳細は、ご案内済みですので、下記をご覧いただけば幸いです。
 
 
 
1.謹賀新年 …… 年頭のメツセージ
2.中国の経済社会の変化、そして、大田区とわが国ものづくりの課題
 
 
 
              謹  賀  新  年    
 
 絶望でも、根拠なき希望でもなく、未来へ向かう意志を!
 
 
 旧年中は格別のご厚情を賜り、厚く御礼申し上げます。
 皆様によいお年が訪れますようお祈り申し上げます。 
 
 英国のEU離脱と米国大統領選挙のトランプ氏当選が
 国際秩序液状化の深さを明るみに出しました。
 
 パクス・アメリカーナ(民主帝国アメリカによる平和)の終わりは、
 私達をどこに導くでしょう。
 
 自由、 民主主義、 市場経済、 国際協調 といった
 規範的価値の再構築が問われます。
 
 その主体は、既存の統治機構ではなく、私たち自身となるでしょう。
 
 本年も、宜しくお願い申し上げます。
 
 
 2017年 元旦    
 
 
 さて、昨年の年頭 は、
 
 ニューノーマルヘ! 出立する年に!!
 液状化する世界の 向こう に 我々のビジョン!  としましたが
 
 時代の変革期が動き出していく鐘(警鐘)がなり
 私達のこれからの課題が、少しずつ明確になっていくように思います。
 
 本年の 副タイトル は、
 連立多次元方程式 を 解く主体 を!  に、致したいと思います。
 
 戦後の全てが検証され、
 液状化する世界の 向こう に、私達の未来が見え始めていく展開となってくでしょう。
 
 私達に問われているのは、このための布石を打っていくことです。
 
 
  
 
 中国の経済/社会の変化
 
 そして、大田区とわが国ものづくりの課題 について
 
 
 昨年末のある会合で、
 中国の経済/社会の変化と大田区ものづくりの課題について、
 短時間で話すように …… というお話しがありました。
 
 もちろん、短時間で話せる内容ではありません。
 そこで、何を話すかは別にして、問題意識を整理するメモを作成いたしました。
 
 昨年の経験を踏まえ、本年に向かう
 学生の海外学習(大連学生海外派遣)の課題とも重なりますので、
 このメモを、公開させていただきます。
 
 
◎ 中国について話すことのむずかしさ / 現代中国の経済・社会・政治の基本構造
  
  
  中国は、一つの国 ではなく 一つの世界 であること
  3年たてば、経済と社会の 基本課題 が 変わる
 
  片方で、
  グローバル経済を基盤に自由な経済と社会がドラスティックに結婚しており
  他方に、
  8000万人の党員を有する共産党の統治組織があり、
 
  これが乱反射する(場合によっては逆立ちの像を結ぶ)ように反映されているのが
  中国の 経済/社会/政治 の 基本構造 
 
 
◎ 現在の中国経済の先端で起きているのは …… 
 
 
  グローバルビジネスをけん引する企業が育ち、
  それが生み出す、グローバル経済の新しい局面が始まりつつあること。
 
  国際特許出願件数の 1位 と 3位 は 中国企業 (2015年)
  
  しかも、
  深セン市 一市 の 企業が、中国の特許出願の47% を 占め、
  世界のスターアップ企業を集める突出した展開に ……
 
  通信機器のファーウェイ(華為技術)は、
 
  世界170国に進出し、世界の人口の1/3がそのサービスを享受 
  売上高6兆円、研究開発費は売上高の10%以上。
  8万人を超える従業員が、持ち株会によって株式を所有
  (創業トップ任正非氏が所有する株式は1.4%)
     
  商用ドローンでは、
 
  同じく、本社が深セン市にある DJI の 世界シェアは70%
  設立10年で2千億円の売上(2016年想定/2015年は1200億円)
  
  アジアのシリコンバレー
  しかも シリコンバレーの1か月 は 深センの1週間 …… と、いわれる。
 
   後藤康浩 亜細亜大学教授(前 日経新聞) 新 深セン モデル
   https://www.youtube.com/watch?v=9SeLFmWo_Gs (5分ぐらいから10分弱)
   世界最強の未公開企業 ファーウェイ …… 冬は必ずやってくる 他
   中国のシリコンバレー / いま加速する深センの経済シーンとは
 
 
  (中国経済の三段階) 
 
  ① 外国資本の技術/資本を受け入れることにより、技術集積を進め
  ② 国内市場の巨大な発展を基盤に、家電、電子機器等のメーカーが自立し
  ③ 国営企業の跋扈する国内市場ではなく、
    グローバル市場を基盤に競争力を形成する企業が生まれる。
 
 
◎ ただし、私達が考えるべきは、ハイテクに踊らされるのではなく
   中国の国内市場の現状を理解し、ここにアプローチする道筋をつくること。
  
 
  新車を 2800万台 生産/販売、自給する市場の意味するものは ……
      
  昨年の米国の新車販売が1800万台(過去最高 …… 直近の速報では 1755万台)
  メキシコの生産台数は400万台弱/この8割を米国に輸出 …… 国境に壁を???
 
  中国は「世界の工場」から「世界の市場」に
 
  ただし、
  2800万台の新車が販売される市場は、私達の概念と違った 未成熟な市場
  2800万台の新車が販売されるにもかかわらず、購入者の7割が最初の1台目の購入
  中古車市場なき中国 …… 長期保有する上での品質評価なき市場
 
  (キヤノングローバル戦略研究所 瀬口清之氏 中国出張報告 2016.10.20~1104 など)
 
 
  成熟した市場の入口 と
  既得権層に富が集中し、好き勝手な消費をしていた段階の終わりが重なり、
 
  これからが、企業の真価が問われる本番。
 
 
◎ 現地の日系企業は、どう対応しているのか? (中国/大連市) 
 
 
  現地進出の3番目の段階へ  
 
  ① 日本の技術、資本を持ち込み 加工貿易拠点(世界の工場)を形成することにより、技術移転
  ② 現地の市場に、日本の品質、サービスと、それを生み出すシステムを持ち込む (市場化)
  ③ 現地に立脚して、日本の品質、サービスを提供する段階へ (成熟した市場形成を現地で主導)
 
  盤起工業(大連)有限公司 中国金型部品のトップメーカーの中国本社、金型分野10強 機械500強
  毎月4500社の企業より受注、毎月数万枚の図面により、金型部品をカスタマイズ(多品種少量)生産
  昨年は売上が頭打ち、この間に増資して工作機械を整備、直近の6か月は各月過去最高売上
  4~5年前より、現地の特殊鋼(工具鋼)の使用を拡大、多くを日本製から置き換える。
 
  オムロン大連有限公司 オムロンヘルスケア事業部の基幹工場 
  世界シェア50%の電子血圧計等の生産の90%を大連工場に移管 中国が最大の市場になりつつある。
  製品開発、生産、販売を一体で現地展開、酸素発生器等、中国市場独自の製品も開発、販売する。
  直近では、ベトナム、ブラジルへの生産の再移管、
  メイドインジャパンブランドの製品として中国市場で販売するための日本への生産再移管を進めてきた。
  現地では、メイドイン大連 の ブランド化 で 対応の意向。
 
  共立精機(大連)有限公司 自動車のシリンダブロック等、ダイカスト金型を設計製造、
  ホンダ、外資系メーカーに販売、トヨタとの取引も始める。
  この分野では、トヨタの初めての現地調達。
  中国人トップの日本との関係は30年、
  現法人設立から21年、日本人駐在員常勤は最初の8年のみ
  従業員100名うち大学院卒3名の技術者集団、
  一人あたり年間売上1,500万円超は日本のトップに準じる。 
  課題は、現地の商習慣に妥協できないこと。人材育成を社会マナーから始めなくてはならないこと。
 
  金普新区(旧経済技術開発区)管理委員会 企業誘致政策 から 産業振興政策 へ     
 
 
◎ 中国の経済社会の現段階とわが国、わが国企業に問われていること
 
 
  グローバル化による経済の爆発的拡大が生み出す富が、
  既得権層に還流していた時期から
  労働需給のひっ迫を通じて、基層の国民の所得が飛躍的に向上するとともに、
 
  リーマンショックと
  財政出動による中央/地方政府中心の経済の復権により国内の構造問題が深まり
  一方では、新しい経済構造が生まれつつあるが、
 
  他方で、従来の統治システムの枠内での問題解決が繰り返し試みられている ……
 
  グローバリズムを基盤に自由な経済と社会がドラッスチックに結び付けられたが
  8000万人の党員を有する共産党の統治が厳然と残り、
 
  ここから生み出される社会の亀裂を、成熟した市場の形成を基盤に軟着陸させていくこと。
  
 
  日本の1970年代、
 
  トヨタ生産方式(脱規模の経営)が全社化するとともに、
  ヤマト運輸の宅急便がスタート、セブンイレブンの1号店が …… 
 
  実物経済の領域で、パーソナルなシステムを構築して
  (そのための生産現場を主体とする能力構築を進めて)いく努力が進められ
  今日のわが国を支える経済の分野がつくりだされていったこと。
 
  1970年代までは、
  日本製品の「安かろう悪かろう」の偏見が残っていたことを忘れてはならない。
 
  中国の経済改革が進められる その向こう で
  成熟した市場を形成する構造変革のプロセスを共有できない人には、
  喪失感だけが残ることに???
    
 
  普遍的価値の古い基盤が崩落し、チャイナ7の中枢には近代的価値のブラックホールがあり、
  トランブ当選により、
  1970年以降のこの地域の地域秩序を形成したレトリックも剥ぎ取られつつある。 
 
  けれども、
  これらを超えて私達が目指すものは 日中韓の協調による地域秩序 でなくてはならない。
  
  それは、日本国憲法が
  平和を愛する 諸国民の公正と信義 に信頼して、
  われらの安全と生存を保持しようと決意した ……    というように、
 
  既存の統治システムを超え、私たち自身の仕事となっている。   
 
 
◎ 大田区(とわが国の)ものづくり企業の課題について
 
 
  試作、金型、製造装置、高機能部品等、
  ものづくりのビラミットの底辺ではなく、上流の担い手が大田区(城南地域)の中核企業
  (スマホで日本の大企業が退場する中、これを製造する中核装置を世界に提供するのは大田区の企業)
 
 
  2000年以降に直面した課題は、次の3つ
 
  ① 中国の(月給5000千円/日曜出勤と残業なしでは働かない1億人のワーカーによる)世界の工場化
  ② 貿易黒字10兆円をだしていた通信/電子機器分野の実質貿易赤字化 (①より②の影響が大きい)
  ③ リーマンショックによる 自動車 工作機械 といった分野の需要喪失 
   (自動車関連の中小企業は 売上 70%、80%減、工作機械は 受注が 100%以上減)
 
  これが この地域の中小企業 を 直撃
 
 
  一方、ものづくりの上空で、ITの情報処理能力が飛躍的に向上
  (自動車等の分野では、ものづくりの課題が飛躍的に複雑化)
  AIの運用が、経済効果を超えて、新しい社会的課題を人類に提起していく時代 ……
 
  金融とITを基軸とした産業再編が、「貧富の格差」を拡大してきたのも、厳然たる事実。
 
  市場環境の変化の本質、それを生み出した原因、市場の課題のグローバルな広がりを意識し、 
  将来への布石を打っていくことこそ問われる。
 
 
  2016年は、英国のEU離脱、米国大統領でのトランプ当選により、
  自由、民主主義、市場経済、国際協調といった規範的価値の再構築を要求したが
 
  それは、既存の統治システムの仕事ではなく、私たち自身の仕事となること。
 
  絶望でも、根拠なき希望でもなく、未来に向かう意志を!
 
 
  さて、
  「新しい中間層」形成(吉田徹氏『世界』1月号)に、要求されるものは ???
  
 
 
 本年も、宜しくお願い申し上げます。 
 
 
 
東京中小企業家同友会 大田支部 都立高専交流委員会   
 
グローバルコミッション 田中基茂
東京都大田区山王 2-3-3 6F
TEL 5746-3041 FAX 5746-3081

年末のご挨拶 : 1月13日 中小企業家経営塾 ディーゴ 飛松 氏/ ブータン王立大学 機械工学科 創設 のために など の ご案内

2017年01月01日 | Weblog
 皆 様
 
 
 平素より誠にお世話になります。
 
 インターンシップ 経験交流会 につきましては
 年末のお忙しい時期にもかかわらず、
 多くの皆様にご参加いただき、誠に有難うございました。
 
 本年の皆様の御厚誼に感謝を申し上げますとともに、
 来年1月13日の 中小企業家経営塾 第4講、など、
 幾つかのご案内、ご報告、お願いをさせていただきます。
 
 本年は、誠にお世話になりました。
 今後とも、ご高配を賜りますようお願い申し上げます。
 
 
                              2016.12. 田中 基茂 
 
  
 
1.1月13日 中小企業家経営塾 第4講 のご案内 / ディーゴ 飛松 氏
  エンジニア から 経営者 へ ~~ クリエイティブなエンジニア集団を作る
2.ブータン王立大学に、機械工学科創設を! 中古設備 寄贈のお願い
3.中小企業家同友会全国協議会/インド・スリランカ視察 報告会
  1月30日 / 中同協 幹事長 株式会社 ヒロハマ 広浜泰久 氏
4.1月31日 愛知同友会 海外戦略研究会 で 報告させていただきます。
  産学連携の現場から海外展開を学ぶ/大連から見る中国ビジネスの課題
5.トランプ後の世界をどう見るか? 
  自由、民主主義、市場経済、国際協調といった 規範的価値 再構築の主体は? 
 
 
 
 1月13日 (金)  12時45分~ 都立高専 にて 中小企業家経営塾 第4講
 
      エ ン ジ ニ ア か ら 経 営 者  へ ! !
 
     ~~ クリエイティブなエンジニア集団を作る ~~
 
         講師 株式会社 ディーゴ 代表取締役  飛松 弦 氏
 
  
■ 日 時 1月13日(金) 12時45分 ~ 14時15分
■ 会 場 東京都立産業技術高等専門学校 品川キャンパス
      西棟6階 PBL多目的教室 (参加費 無料) 
 
■ 参加お申込 当方(田中)へ、ご一報の上、直接、会場へお出かけください。
 
 
 中小企業家経営塾は、都立産技高専 の 中小企業経営論 の 授業です。
 
 ご参加いただいた経営者の皆様には、
 1時間の講義の後、学生とのグループミィーティングにお入りいただきます。
 授業終了後、講師を囲み、懇談の時間を設けます。(30分程度)
 
 
   ITにより人の可能性を広げ、物と心を豊かにする仕組みを!
 
 
 フリーランスのエンジニアなどを経験をして起業した 飛松 氏
 どのようにして、ITエンジニアの道へ進んだのか?
 そして、経営者の道を進むあたり、何が要求され
 どのような 山 を、越えなければならなかつたのか?
 
 また、株式会社 ディーゴ の 経営戦略の中から
 経営者 と エンジニア という二つの立場をもつ 飛松 氏による
 株式会社 ディーゴ の エンジニア像
 「クリエイティブなエンジニア」について、
 
 このビジョンに至った経緯、
 目指している姿、取り組んでいる点などについて、お話しいただきます。
 
 
 飛松 弦 氏 は、
 
 米ラスベガスで開かれたハッカーの祭典「デフコン」で 6位入賞
 経済産業省主催のホワイトハッカー大会、CTFチャレンジジャパン 3位入賞
 
 日本人 ハッカー の 画像検索 で 最初に出てくるのが、飛松 さんです。 
  
 ITの技術に精通するスペシャリストが
 経営者、事業家として自立するにあたり、
 その課題をどう意識し、どのように「壁」を乗り越えていったのか?
 
 また、その経験を自らの事業戦略にどう反映されているのか?
 大変、興味深い講義となりそうです。
 
 多くの皆様にご参加いただく、ご案内させていただきます。
 
 
 なお、中小企業家経営塾 第3講 (12月9日 終了)
 クライム・ワークス 山口 誠二 氏 の 画像 など、下記に掲載させていただきました。
   
 ご覧いただけば幸いです。
 
 
  
  ブータン王立大学に 機械工学科 創設 を!
 
      中古工作機械、工具、設備、器具等 寄贈 の お願い
 
 
 昨年、東京中小企業家同友会(大田支部)に入会された
 株式会社 テラグリーン の 白井一 氏 が、
  
 ブータン王立大学に、機械工学科 を 創設する活動に取り組んでいます
 
 この白井氏より、ブータンの 機械工学大学 への
 中古工具、工作機械などの寄贈について、後段のメール を いただきました。
 
 
 バイトの芯出し用の座金(当て板)等、
 本当に現場で使い古したものでも 現地では 貴重品 !!
 
 ブータンに、機械工学とその人材育成 を根付かせるために、
 中古の工作機械、工具、設備などを現地に揃えたいそうです。
 
 農業機械のメンテナンスをしている 現地中小企業 の
 日本での研修のお話しもいただいております。
 
 白井氏の取り組み、様々な協力者を得て、着実に進められてきました。
  (2016.06 関西大学にて)
 
 不要の機械、工具、学校の教育に運用できる設備、器具の提供のできる方、
 廃業する町工場などのご知り合いをご存知の方
 是非、ご協力いただきたくお願い申し上げます。
 
 以下、白井氏よりのメールの概要 を、ご紹介させていただきます。
 
 
  ご無沙汰しております。白井一 です。
 
  11月17日に、ブータンから帰国後、
  T温泉、Y温泉(温泉に浸かるためではありませんが)に出向き、
  N鉄工所、K農業機械 様 を訪問し、その後博多で
  100年前に開発されたアロー号という自動車の展示とイベントに参加し、
  その足で、関西大学、滋賀県の Aロープウェイ社 を訪問して、帰京しました。
  ブータン に 機械工学科 を作る為のフォローです。
  
  さて本題ですが、
  ブータンに機械工学科を作っても加工ツールなどが不足しております。
 
  大田区、品川区の町工場などの不用品を入手したり、
  廃業する町工場から、格安で入手することはできないでしょうか?
  
  これらを、機械工学科 が 設置 される
  ブータン王立大学に寄贈することを考えております。
  
  もし、どの様な情報でも結構ですので、ご教示いただければ幸甚です。
 
  バイトの芯出し用の座金(当て板)等、
  本当に現場で使い古したものでも 貴重品 です。
 
  来年は1年間、パプアニューギニアでの道路整備に関わる人つくり案件で
  4~5回現地に出入りしますので、当方もせわしい生活が続きますが、
 
  ブータン王立大学の案件は、今後ますます窮屈な国際状況の中、
  草の根交流により、世界平和の懸け橋になると思っておりますので、
  引き続き重点項目として支援していく覚悟です。
  
  宜しくお願いいたします。
 
  館山の自社物件の敷地に、
  コンテナーを流用した小電力開発研究所の器だけを準備しました。
 
  この後窓をつけ、電気配線をし、天井に断熱材を入れ、
  その上にソーラーパネルを張るなど、少しずつ研究所らしく改造いたします。
 
  パプアニューギニアでの仕事は、その資金稼ぎでもあります。
  現在品川の都立高専でシーケンス制御を勉強し、
  若い電気屋と一緒に週2回、楽しく学んでおります。
 
  同じ都立高専の電気科の川崎先生からは、近々電気制御技術の伝授を頂く計画です。
  電気制御技術を基本から学んでいる次第です。
 
  以上ご報告かたがた、お願いといたします。
  
 
 以上、中古の工具、機械設備等の寄贈など、ご協力できる方は
 ご連絡いただきたくお願い申し上げます。
 
 もし可能であれば、モンゴル高専の案件も含め
 地域の中小企業と途上国を結ぶ、
 現地支援のスキームをつくりたく考えております。
 
 ご協力可能な方は、是非、ご連絡いただきたくお願い申し上げます。
 
 
 
 1月30日 中同協 インド・スリランカ 視察 報告会 の ご案内
 
 
 2016年12月10日(土)~17日(土)
 中小企業家同友会全国協議会 が、インド/スリランカ 視察 を実施いたしました。
 
 訪問先は、インド/デリー、スリランカ/コロンボ
 インド政府/中小企業省、現地の経営者団体、現地企業 など
 
 来年1月30日(月)11時30分より、
 
 中小企業家同友会全国協議会 幹事長(東京同友会墨田支部会員)
 株式会社 ヒロハマ 代表取締役会長 広浜 泰久 氏 に
  
 この インド/スリランカ 視察 の 報告をしていただきます。
 
 当日は  国際ビジネス支援部会 の 役員会 と なりますが
 皆様に、ご遠慮なく参加いただきたく、ご案内させていただきます。
 
 参加費 お弁当代/実費 
 
 ご参加を希望される方は、当方にご連絡下さい。
 詳細につきましては、直接、ご案内させていただきます。
    
 
 
  1月31日 愛知同友会 海外戦略研究会 で 報告させていただきます
  
  中国・大連から見る中国ビジネスの現状と課題
 
 ~~ 産学連携の現場から海外展開を学ぶ ~~
 
 
■ 会 場 2017年1月31日(火) 18:30~21:00  ● 懇親会 21:10~22:30
■ 会 場 名古屋都市センター14階 特別会議室
■ 報告者 東京中小企業家同友会 大田支部 都立高専交流委員会
      有限会社 グローバル・コミッション  代表取締役 田中 基茂
■ 参加費 2,000円 / 懇親会 4,000円 程度
 
 詳細は、添付文書をご参照ください。
   
 
 愛知県中小企業家同友会 では、      
 2015年6月、海外戦略戦略研究会 を 創設
 
 この運営に参画している 名古屋第一法律事務所 夏目武志 弁護士 は
 日本法円坂律師事務所 大連 代表処 首席代表 を 兼務されており
 中小企業家経営塾 大連学生海外派遣でも、大変、お世話になっております。
   
 今回は、この関係から、
 愛知中小企業家同友会で報告をさせていただくことになりました。
 
 各都道府県の 中小企業家同友会 に生まれつつある 国際ビジネス の部会
 私共の取り組みでも、各地の同友会の皆様に、大変お世話になっています。
 
 こうした取り組みを結ぶ一助になればとも思います。
 
 
  
           「トランプ後」の世界をどう見るか?!
 
 自由、民主主義、国際協調 …… 規範的価値 再構築 の 主体 は?
 
  
 米国大統領選挙の結果について、
 論評をさせていただこうと考えていましたが、時間がなく叶いませんでした。
 
 ようやく、『中央公論』『世界』などに、
 まともな論考がで始めましたので、ご紹介させていただきました。
 (詳細は、ご購入の上お読みいただけばと思います)
 
 
              京都大学大学院教授 中西寛 氏 『中央公論』1月号 より
 
 世界は、第二次世界大戦以来、最も大きな不確実性に包まれている。
 近年、ロシアや中国による国際秩序に対する挑戦を懸念する声が西側で高まっていたが、
 中ロとて、既成秩序の破壊を正面から唱えてはいない。
 対して、トランプ氏の勝利は、現状維持勢力の中核たるアメリカが、
 アメリカが築き、支えてきた戦後秩序を否定する、
 「アメリカ第一主義」の提唱者を指導者に戴くことを意味する。 …… ……
 
 
               北海道大学大学院教授 遠藤乾 氏 『中央公論』1月号 より 
      
 この規範上の撤退が世界の脅威となる。
 そこに、自由、法の支配、民主主義といったルールや原則はない。 …… ……
 帝国が消え、規範が後景に退き、世界は液状化している。そうしたなか
 日本はどこに足場を求めるのか、真剣に考えなければならぬ局面にさしかかっいている。
 
 
              北海道大学法学研究科教授 吉田徹 氏 『世界』1月号 より    
 
 …… 危機とは、旧き世界が死滅しつつ、新たな世界が生まれない空位のなかで、
 様々な病的な症状が生まれることなのだ。       (アントニオ・グラムシ)
 ……「没落する中間層」に代わることのできる「新しい中間層」の台頭、そのために
 必要な 戦後の社会契約の更新 が 待たれている。そうでなければ、二度あることは
 三度あるということになりかねない。
 
 
 《ニューノーマル》への一歩を! 
 液状化する世界 の 向こう側 に 新しいビジョン を! と、させていただいたのが、
 本年の 年頭(+本年度の活動方針)です。
 
 
 英国のEU離脱と米国大統領選挙のトランプ氏当選が
 今日、私共が直面している変革期の深刻さを示しています。
 
 この結果を見て、改めて、
 第二次世界大戦の直前、ドラッカーがナチズム全体主義の台頭を分析して書いた
 『「経済人」の終わり』を、改めて、読ませていただきました。
 
 「『経済人』の社会が崩壊したあとに現れる新しい社会もまた、自由と平等を実現する
  ことになる。その未来の秩序において、人間の本性のいかなる領域が社会の中心に位
  置づけられることになるかはわからない。しかし、それは経済の領域ではない。
  ところが、このことは、その新しい秩序が経済的平等を実現できることを意味する。
  ……経済的平等は、それが社会にとって最も重要なことではなくなり、新しい領域に
  おける自由と平等が新しい秩序のもたらす約束となった時、初めて可能となる。」
     
             P・F・ドラッカー『「経済人」の終わり~~全体主義の起源』
 
 
 経済のグローバル(国境を超えた一体)化が深まる中で生まれた
 9・11後、リーマンショック後 の アブノーマルな世界
 
 けれども、私達は《オールドノーマル》に戻ることはできません。
 
 新しい秩序(ニューノーマル)へ! 
 この道筋の見えない課題の前に、世界の液状化が進んでいきます。
 そして、その向こうに、次の時代のビジョンが立ち上がっていくでしょう。
 
 
 さて
 
 イタリアの憲法改正の国民投票は、既存の政治システムの液状化を進めましたが
 2度にわたって投票が行われた
 オーストリアの大統領選挙は、よい教訓をもたらしたようにも思います。
   
 次の重要な政治選択の焦点は、来年秋のドイツ連邦議会選挙となりますが 
 
 その前に、オランダの総選挙、仏大統領選挙(イタリアとギリシャの総選挙?)があり
 アジアでは、
 3月の香港行政長官選挙、韓国大統領選挙、秋の第19期中国共産党大会があります。
  
 
 トランプ新大統領が、
 プーチンを外交取引のパートナーとする国際政治を進めるならば、それは、
 戦後の欧州の秩序(戦後の欧米関係)の基礎を掘り崩すものとなるでしょう。
 
 1970年以降の東アジアの秩序を形成してきた
 レトリック(ひとつ中国)にも、早速、手が付けられました。
 
 来年も、過渡期の国際秩序について、深い教訓を残す一年となりそうです。
 
 
 「普遍的価値」の古い基盤が崩落するなか
 自由、民主主義、市場経済、国際協調といった 規範的価値 を
 再構築していくことが問われていますが、
 
 その主体は
 既存の統治システムではなく、私たち自身となっていくでしょう。
 
 来年も、宜しくお願い申し上げます。
 
 
  
グローバルコミッション 田中基茂
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