最終防衛線

2011年01月10日 15時44分24秒 | B地点 おかか

 

 

おかか先生は、今日も毛布にくるまっている。

ぬくぬく ほかほか
「先生、ずるいなあ。自分ばっかり、ぬくぬくして……」
「何を言う。私は、遊んでいるわけではないぞ」
「こうして毎日、テリトリーを監視しているのだ」
「おいっ、見ろ! 侵入者だ!」
「脅威君だな。奴め、今日も来たか……!」
「た、大変だっ」
「ど、どうすればいいの!?」
「……あっ、おむさんが来た!」
「ゆうちゃん、どうしたんだい?」

「あのね、脅威君が、また来たんだよ!」
「よーし。僕が追っ払ってあげるよ!」

「おむさん、がんばって!」
こうして、おむさんは今日も出撃した。

そして見事、脅威君をテリトリーから追い出したのである。
「おかか先生、ご無事ですか?」

「うむ。お疲れさま」
「う~ん、さすが、おむさん! かっこいいなあ」
「それにひきかえ先生は……監視するだけ? 闘わないの?」
「ん?」
「いつも、おむさんにばっかり闘わせて……先生はずるいよ!」
「う~ん。万が一、おむの奴が負けたら、その時こそ、私の出番だな」
「そうか! 先生が最終防衛線なんだね!」
「いや……私は闘わないよ」
「え? じゃあ、どうするの?」
「万が一、おむの奴が負けたら……私は……」
「ぐはあーーっ」
ガクッ
「……という風に、派手にやられるのさ」
「……」