ちょっと吐いた

 

 

	おかか先生が吐きそうだ。
	吐いた。
	吐物。
	吐いた後、先生は、ほぼ必ず、草を食べる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

例の草で頭はハッピー

 

 

	おかか先生は今日も、四つ葉のクローバーを探すのだった。
	「う～ん。無いなあ」
	「先生。このところ毎日じゃないですか」
	「幸せになり過ぎちゃうかもしれませんよ……」
	「何を言う？　幸せは多ければ多いほどいいのだ」 「限度があると思いますけどねぇ……」
	「うるさいわっ！　ほっとけ！」 「はいはい……」
	「まったくもう……」 ぶつぶつ
	「幸福を追求するのが、なぜいかんのだ」 ぶつぶつ
	「……ん？」
	「こ、これは……」
	「四つ葉のクローバーだ！」
	「やったあ！　今日も見付けたぞ！」
	「ふふふふ！　これで、ますます幸福になれる！」
	「過ぎたるはなお及ばざるが如し、って言うじゃありませんか」
	「ほどほどにしといたほうがいいですよ……」
	「ふん。興醒めなことを言うな」
	「頭に載せれば、ハッピーな気分になれるはず！」
	「……おおお！？　き、効いてきたあっ！」 ずもももも～ん
	「ハッピーになってきた～っ！」
	「ぐへへへへ～！」
	「ハッピーだあ～！　へへへへ～！」
	「へ、へへへへ……」
	がくっ
	「やれやれ。まるで麻薬ですね……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ほぼいつもの情景