「ここのクローバーには、不思議な力があるんだよ」 | |
「特に、四つ葉のクローバーのパワーは、強烈なんだ」 | |
「あ、あれ!? また見付けちゃった!」 | |
「いや……? こ、これは……四つ葉じゃないぞ!」 | |
「五つ葉だ!」 | |
「まいったなあ。五つ葉のクローバーは不吉だっていうよね……」 | |
「どうしよう……」 | |
「わっはっはー! おい、大発見だな!」 | |
「わっ!? びっくりした」 | |
「それを私にくれ!」 | |
「やめたほうがいいですよ。不吉ですよ……」 | |
「それに、先生はこないだ、四つ葉のクローバーでハッピーになり過ぎて、ラリッちゃったじゃありませんか」 「な、何?」 | |
「あ、あれは……単なる手違いだ」 | |
「五つ葉のクローバーは、金運が上向くんだぞ!」 | |
「あっ!? もう頭に載せちゃった!」 | |
「ふん。お前に迷惑はかけないよ」 | |
「どうなっても知りませんよぉっ!」 | |
「や、やかましいわっ!」 | |
「ふ、ふん」 | |
「ふん」 | |
クローバーが元で、二人はケンカをしてしまい、しばらく口も利かなかった。 | |
やはり、五つ葉のクローバーは、不吉なのだろうか。 |