青いレモンの味がした(前編)

2009年02月09日 16時41分00秒 | B地点 寄り目ちゃん

 

「ふ~ん。おかか先生は最近忙しいのか~」
「うん、恋をしてるらしいんだよね」

「恋か! いいな~。僕はあんまり経験ないからな~」
「……」
「ねえおむさん、僕、チューの練習したいんだ……! 教えてくれない?」
「えっ、チューの練習! 僕が教えるの!?」
「ねっ、いいだろ、練習しときたいんだ」

「う、う~ん、まあ、いいけどさ……」
「じゃあ、まあ、とにかくやってみようか?」

「ま、待って」

「ここじゃ恥ずかしい……」

「……」


つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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暗涙に咽ぶ

2009年02月09日 14時57分00秒 | B地点 おむ

 

「おかか先生、一体どこに……」
「あっちにも居ない」
「こっちにも居ない……」
「先生はオトナだから、色々と忙しいのかもしれないけど」
「それとも、僕、嫌われちゃったかな……」
「う、ううっ」
ぐいっ ごしごし
「僕が泣き虫だから、嫌われたのかなあ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「とんがり帽子かッ!」

2009年02月09日 14時46分00秒 | B地点 寄り目ちゃん

 

ちょっと気付いたことがある。

こちらは、左の写真の、部分(以下同じ)。

 

この日、よっちゃんの、

頭のてっぺんが、とんがっていた。

 

ほら。

ほらね。

 

いつも、こういうヘアスタイルなのだろうか。

とんがりに、触ってみたい。

 

しかし、よっちゃんは、

私が触ることを、まず、許さないのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


青いレモンの味がした(後編)

2009年02月09日 14時26分00秒 | B地点 寄り目ちゃん

 

承前


「世話が焼けるなあ。じゃあ、川岸に降りればいいだろ?」

「う、うん。……じゃ、いくよ。優しくしてね」

「やれやれ」
「ん~」

「ん~」
ちゅ~~~
「うわあっ」

バッ

「あっ、どうしたの!?」
「……」
「お~い、一体どうしたんだい?」
「舌、噛んじゃった~」

「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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なんだか絵になる

2009年02月09日 14時26分00秒 | B地点 おむ

 

私には、植物のことは何も判らないが、
桜の芽が、ふくらんできたようだ。
さて、おかか先生がいないので、おむさんは淋しがっている。
ボランティアさんから伺ったところでは、先生は、やや離れた場所で給餌を受けているそうだ。恐らく恋愛で忙しいのだろう。
おむさんも、淋しがってばかりいるわけではない。
今日は、鳥の気配にひどく敏感だった。狩猟本能とやらが、頭をもたげてきたのだろうか。



「獲物」を嗅ぎつけると、目が爛々と輝く。

ちゃんと毛繕いもするし、
アクビもする(そりゃそうだ)。
今日は、よっちゃんも遊びに来た。
二匹で、おかか先生の噂でもしているのだろうか。



なんだか絵になる立ち姿。これでおかか先生も加われば、完璧なのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


気にしていたらしい

2009年02月09日 14時26分00秒 | B地点 寄り目ちゃん

 

「あっ! あ、あれはっ!?」
「おかか先生が帰って来た~っ!」
「……え?」
「やだなあ、僕だよ」

「あ、あれれ、よっちゃんか」
「ごめんよ、先生かと思ったんだ」

「色も模様も違うじゃないか~」
「でも、体つきが……」

「えっ!?」
「よっちゃん、太ったでしょ」

「ドキッ」
「それは言わないで欲しかったな~」

「ごめん……」