今日も地球は周ってる

管理人の趣味や日々のことを徒然に。宇宙戦艦ヤマト好きーが現在進行形。時々、六神合体ゴッドマーズ。ALの右オタも兼務

第三章なくして第四章なし

2018-02-04 06:28:47 | ヤマト
第三章公開時、ファンの間では色々な意見がありました。
もう、ここに書くのも私は嫌だけど(笑)

でもさ。
何故第三章だけで判断しちゃうんだろう?
と、私は思っていました。
これって、伏線回だよね?今後、それぞれに対応する話がきっと出てくるよね?って。


まず、古代くんの波動砲ヘタレ回。
個人的には「俺は、俺はね」と言う甘えたな古代くんが拝めてホクホクでした(笑)
私はどこか弱い主人公が好きなようです。
だから真田さんに心情を吐露して甘えてしまう、どこか心が弱い古代くんがツボでした。

「約束は守る、救いを求められたら手を差し伸べる、どれも当たり前のことでしょう?」

小学生か、お前は。と、言う気がしなくもないのですが、古代くんが亡きご両親や守兄さんの許、真っ直ぐに育ったんだなって分かります。
大事に大事に育てられたんだな。って。
そういう気持ちは忘れてはいけない事だと思う。
でも、大人の社会で、それも軍で指揮官として生きていくには真っ直ぐな気持ちだけでは生きていけない。
それが大勢の命を危険にさらしてしまうことになる。
きっと古代くんだって解っていた事でしょう。
だけど、その覚悟が出来なかった。
まずはメーザーの艦隊を、命の損失を出さずに打ち破って、一つ目の段階をクリア。
でも、いつまでもそんな戦い方はできない。
第四章のテレザート星でのゴーランド艦隊との戦いは、次の段階を古代くんに突き付けた。

本当なら岩盤を波動砲で撃ち抜き、破片が散るのに乗じて上陸作戦を取る計画だった。
それが、ゴーランドによって岩盤を撃ち抜かれたために、ゴーランド艦隊を撃たねばならなくなった。
古代くんにとっては大きな計算違い。
艦隊を直接撃つ事は想定していなかった。


図らずも来てしまった艦隊への波動砲攻撃。
『自分達は覇権の為に波動砲を使うのではない』
『どんな理由があろうと、波動砲を撃ってしまえば同じこと』
と、古代くんの心は千々に乱れる訳で…


それを救ったのは、キーマンの言葉と、島くんの行動だった。

『引き金を握る一人が背負うのではない』
『イスカンダルに旅した者が等しく背負う十字架』

そして、空間騎兵隊も全員、一丸となって波動砲を発射してゴーランド艦隊を粉砕した。
勝利はしたが、苦い勝利だった。
古代くんは、表情も変えずに一人涙する。
「当たり前の事を当たり前に」出来なくなってしまった自分。
スターシャと沖田の約束を破ってしまった自分。

指揮官としての覚悟をするということは、今までのような甘えが赦されないのだと目の前に突き付けられて。
しかし、その覚悟ができたからこそ、土方司令も艦長就任を了承したのでしょう。
覚悟なき古代くんのままでは、古代くんの逃げ場を作ってしまうと思っていたのでしょうか。
やっと逃げ場のないところで覚悟した古代くんだからこその、要請の了承。
ここにも、軍人としての覚悟が、二人分描かれています。

第三章から二章分に渡っての波動砲問題は、これで一応の解決だと思います。
もし、今後、スターシャに逢うような事があれば、古代くんはきっと一人で責任を取ろうとするのでしょうね。

斎藤だって「あいつは約束しちまったんだ。だからオヤジが撃ってくれ!」と古代くんの事を理解していた。
これも第三章でのホタルの件がなければ唐突なお話し。
ホタルの回の、古代くんと斎藤の殴り合いシーンが無かったのが少々残念でしたが。



続いては、シュトラバーゼでの古代くんの行動。
先日も書きましたので、ここは軽く。

何と言っても「さらば」のフラグを折る。
だと思っています。
異空間の中でのプロポーズは、さらばの「これが僕たちの結婚式だ」に相当すると思っています。
それと、古代くんにとって一番大切なのが「ユキがいてくれること」だと気が付いたから。
軍人としての古代進よりも、一人の古代進として、それが何よりも強かった。
これって、旧作の2でユキが
「あなたのいない地球なんて、なんの意味もないわ」
と、言ったシーンの、古代くんバージョンなんじゃないか?とも思ったわけです。

ガミラス艦を一艦助けられても、ユキがいなければ自分は自分じゃなくなる。
ユキがいない、そんな地球の為に戦えない。
とでも思っていたのかもしれません。

エゴとも言える個人の愛をここで突き詰めたからには、今度は宇宙レベルでの愛の話があるかと期待しています。



ガトラン側の登場人物も、第三章が無ければ第四章は味気なかったでしょうね。
ゴーランドとノルの関係。
親子ではなく、それぞれがクローン体。
どちらが先に生まれたか、の違いなだけ。
それでも、ゴーランドは手許においてノルの教育をしていた。
そして「お前も遠からず次のノルを授かる」と、まるで連綿と続く血の繋がりがあるような話まで。
彼らはヤマトと接触したわけでは無いから、ヤマトの影響を受けてのあのような関係ではない。
もしかしたら、多くの人間たちとの接触の過程で、少しずつ意識が変わってきたのかもしれない。
自然発生的な(疑似)親子の情。
ザバイバルも「先代のゴーランドさま」と、クローンによる代重ねとは違うニュアンスで語っている。
これも自然発生的なものなのかもしれない。

「作られし命」が、その元となった人間を真似始めた。
そういうことではなかろうか。

方向性は違うが、ヤマトに恨みを抱いたメーザー達も、本来ならばあのような感情を持つことは無かったのだと思う。
あのまま11番惑星で朽ちていったのだろう。
それでも誰も恨みもせず、それが自分達ガトランティスの身の処し方だと疑わずに。


と、言うわけで、第三章はどれも大切なんですよ。
全七章26話あるのだから、どこかでどれかが伏線回になるのは当たり前。
第三章はたまたまなのか、意図してなのか、伏線回が集まってしまったから話が先に進まず、違和感があったのでしょうけど。
普通に考えたら、福井さんと言う作家がそんな無駄な話を作るとは思えないし、羽原さんがそんな話を採用する訳がない。
てことは、どこかで意味を持つのだろうと考えるのが妥当なのに…。
第三章で見切り付けようとか、色々言っていた人は、なんだったんでしょう。
こらえ性が無さ過ぎだと思いましたけどね、私は。
最近の1クールで物語を畳むという、性急さに慣れてしまった故なのでしょうか。
だとしたら、そういう短絡的な物語作りをせねばならないアニメ界は、私には合わないな。
1クールで丁度良い物語なら、それでいい。
だけど、2クールぐらいないと壮大な話は作れないでしょう。個人的にはもっと話数が伸びてもいいのですけどね。

お前、何を上から目線だよ。と、思う方もいるかもしれませんが、私はウソを書きたくないので本音で書いています。
第三章をケチョンケチョンに言ってた人達や、見切りを付けようとしていた人達に、本当に腹が立っていたから。
そういう人とは、相互フォローでも今は距離を置いていますけど。

物語は最後の最後まで気を抜けません。
あと三章、どう魅せてくれるのかが非常に楽しみです。
第七章を観終えた時に、大いなる感動に包まれることを願って止みません。