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失敗100選

2008-07-21 23:08:56 | 鉄道:一般
少しは勉強のため硬い本でも読もうと、図書館から借りてきました。
失敗百選」中尾 政之著、森北出版株式会社、2005/10発行

なんと鉄道事故の事例の多いことか。201系の大月の事故も掲載されています。
他は、航空、自動車、船舶、宇宙、原子力、化学プラントなどの事例が多いようです。

趣味でやっている鉄道の知識なぞ何の役にも立たないと思っていましたが、ここで扱われている鉄道事故の事例は、国内の物については全部知っていますし、概要も大体知っています。そうやってみると、鉄道という趣味から得た知識というのは、結構他の分野でも活かされるのかも知れません。

参考文献も充実しており、何と鉄道ピクトリアルなども参照されているようです。
著者は東大の偉い先生のようです。が、事実関係の認識について一部ちょっと気になる内容もありました。「日勤」教育とか、豪雨で真っ先に武蔵野線が止まるとか。どうしても失敗は完全には排除されないということでしょうか・・・。

私も真っ向から反論できるほど事実関係を調べておりませんので、そう思った、というレベルでの指摘なんですが・・・。

この本を読んで、少し自分の知識レベルにも自信をもてました。

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2 コメント

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Unknown (デハボ1000)
2008-08-01 03:28:54
ご無沙汰しております。
この先生は設計工学のほうでは結構有名な人ですが、じつは師匠の方が更に有名です。このひとは企業で活動されてますが、そのころ起こした部下の事故の内容はちょっとした事情で存じてまして、本書の記載では一応隠さず書いてあるようです。
私は仕事上直接関わるので買い込み読みました。勿論事項の解決法は多少おやおやと言うことは工学的なところにもいくらかあります。専門的内容としては問題が無いわけではありません。
ただこういう工学的統計分析を分野横断的にする行為自体は、職能分離が顕著な欧米では航空機・飛翔体以外非常に困難です。また日本では事故の解析は鉄道・航空機がシステマティックに行われるため充実した資料が集まり易いということがあると思います。内容以上にこういうシステマティックな分析行為が出来ることを評価したい現場向けの書物と思います。
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分野横断 (ONDA201)
2008-08-01 21:23:31
こんにちは

自分にとっては当たり前のようなことでも、業界が違うと全然知られていないようなこともあるんでしょうね。分野を横断するのはなかなかやっかいなようです。結構、同じミスを研究室でもやらかしている様子で、その辺の暴露というか失敗談がなかなかリアルでした。
国内の鉄道に関してはこれを読んで新事実の発見はほとんどありませんでしたので、マスコミの情報が充実しているのか、あるいは、あり合わせのマスコミ情報を基にストーリーを立てたのか・・・。警察や消防はもっとすごい事実を知っているのではないかな、とも思います。そういえば、警察ってすごいですね、その道のプロの上をいくんですから、即座に。

尼崎の事故を見ると、鉄道がいかに安全なシステムだったのではなく、優れた鉄道員によって安全が確保されていたのか、ということに気がつきます。ATSなどと聞くとすごいシステムだと思うのでしょうね、一般の方は。人間系も含めてシステムだといってしまえば確かにそうなんですけど。

いろいろなことを考えさせられた本でした。
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