新年おめでとうございます
激動の時代は2023年も続くことでしょう
今年こそ真に平和と健康の1年となりますようお祈り申し上げます
2023年元旦
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ウクライナの年:「戦争」が「コロナ・ウイルス」を上回った
これまで半世紀近く、この時期に読むことを楽しみにしてきたThe Economist誌*が、2022年の世界のニュースを分析した記事があった。アナリスト企業が32のニュース・トピックスについて、650万のデータセットを使い分析したもので、各トピックスがいつ発生し、どれだけの記事が読まれたかを読者の時間数(readership)で測り、時系列で分析している。
その結果は、読者が記事を読むに費やした10億時間の中で「戦争」は2億7800万時間に相当し、(2021年に「covid-19」に読者が費やした時間にほぼ同じ)、ロシアがウクライナに侵攻開始した日には640万時間であった。これはイギリスのエリザベス女王 II の逝去、ウイル・スミスがオスカーでクリス・ロックを平手打ちした事件の当日の合計を上回った。ウクライナ侵攻記事の読者時間は漸減したが、その水準は今日の平均では55万時間相当で、ワールド・カップでアルゼンチンが優勝した日の水準にほぼ匹敵している。
「コロナ・ウイルス」への関心は今日まで途切れなく続いているが、人々が長引くコロナ禍に疲れ(pandemic fatigue)、それに「戦争」(ロシアのウクライナ侵攻)が取って代わった観がある。
「戦争」も「コロナ・ウイルス」も目にしたくない。しかし、それが多くの人々の命を奪っている限り、注視せざるを得ない。新年にはこの二つが消滅することを切に祈りたい。
Reference
’’The year of Ukraine, The Economist , CHRISTMAS DOUBLE ISSUE, December 24th 2022- January 6th 2023