大川原有重 春夏秋冬

人は泣きながら生まれ幸せになる為に人間関係の修行をする。様々な思い出、経験、感動をスーツケースに入れ旅立つんだね

「あの日」から2年 (福島民報・あぶくま抄)

2013-03-11 20:59:58 | 原子力関係
 「あの日」から2年がたっても、県民15万人が避難を続けている。たった2年か、もう2年か。あの時の政府、自治体、住民の判断は正しかったのか…。制御の難しい原発への依存が、今となっては苦い。
 琴演奏家の馬場信子さんは3日、父母が育った南相馬市小高区を震災後初めて訪れた。避難した親戚、知人を励まそうとコンサートを開き、大好きな「相馬盆唄」などを奏でた。地震や津波の惨状も見た。2年の時が感じられない姿に、「行政は一体何をしていたの」と憤りを隠せない。国民の大多数は、原発被災地の今を知らない。
 市の犠牲者は県内最多の1032人。1万7300人が市外に避難中で、126人は避難先が不明だ。震災後の転出者は6000人に迫る。7万1000人の人口が4万6000人になった。放射線に対する市民の不安は、かなり薄らいだように見える。しかし、内部に温度計すら取り付けられない原発が近くにあることが重くのしかかる。
 避難した子どもが戻ってこない。市民が恐れるのは、活力をなくした20年後の超高齢化社会だ。岩手、宮城被災両県での復興のつち音を聞いて、「マイナスの状態をゼロに戻したい」と強く願う。

2013/03/09 09:02 福島民報・あぶくま抄

【震災と雇用】多様な職種が必要だ (福島民報論説)

2013-03-11 19:54:51 | 原子力関係
 雇用をめぐり不安定な状態が続く。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故以降、求人が急激に増え、人手の足りない職種がある。求人と求職がかみ合わない「雇用のミスマッチ」も起き、希望の多い正社員の求人は少ない。
 復興を支える人材確保、避難者帰還を実現するためにも、受け皿となる多様な職種を用意する必要がある。施策の充実が急がれる。
 1月の有効求人倍率(季節調整値)は1・23倍で、前月を0・05ポイント上回った。福島労働局によると、宮城県に次ぎ全国で2番目に高い。求人数が求職者より多い「売り手市場」といえる。
 新規求人も好調だ。ただ、職種による不均衡が目立つ。建設業、運輸業・郵便業、卸売業・小売業、宿泊業・飲食サービス業、医療・福祉は多いものの、製造業、人材派遣や警備などのサービス業はほぼ横ばいだ。復興、除染作業、公共事業が建設業などの求人を押し上げている。小売業、宿泊業などは女性従業員の県外避難が影響している。
 正社員としての求人は依然少ない。有効求人倍率は1月が0・73倍、昨年12月も0・72倍だった。徐々に増えているものの、安定した環境で働きたいとの願いはかなえられていない。
 経済界の危機感は強い。「最も心配しているのは雇用…依然としてミスマッチが起きている」。瀬谷俊雄県商工会議所連合会長(福島商工会議所会頭)が年頭の本紙インタビューで懸念した状況は、今も同じだ。
 日本銀行福島支店は人手不足による影響に、温泉旅館での宿泊部屋数削減、企業が計画した新部署創設の見送り-などを挙げている。不安定な雇用情勢が、企業活動にブレーキをかける状況を何としても解消したい。被災地の活力回復が遅れてしまう。
 雇用対策は、きめ細かさが一層大切となる。県は被災者を採用した事業主への費用補助制度を設けている。助成期間は被雇用者1人につき3年だ。長期雇用に結び付けるのに十分だろうか。安心して働ける環境をつくるためには、経営への継続的な支援が欠かせない。期間延長、多くの職種が活用できる新しい制度などを検討してほしい。
 企業立地など産業政策にも工夫を望む。被災者が多く住む地域、町外コミュニティー「仮の町」が想定される地域への立地や新産業創設を優先させてはどうか。「職」と「住」を連動させた取り組みが、避難者の早期帰還はもちろん、優秀な人材の定着につながるはずだ。(鞍田 炎)

2013/03/09 09:03 福島民報論説

原発事故関連死(17)避難の母みとれず 心に残った自責の念

2013-03-11 19:00:00 | 原子力関係
原発事故関連死(17)避難の母みとれず 心に残った自責の念


 避難先の福島市で命を落とした母小黒益子さん=当時(84)=を、娘の岩本和子さん(62)はみとることができなかった。そんなに死期が差し迫っているとは想像していなかった。双葉町の自宅に必要なものを取りに戻り、避難先の栃木県那須塩原市に運んだ2日の間に容体は急変。脳梗塞だった。
 なんとか早く弔ってあげたかった。葬儀社からは「無料の震災枠があるが、いっぱいで1週間かかる」と言われた。「なんとかならないんですか」。担当者に掛け合うと、二本松市なら一般の枠で火葬できると分かった。25日の通夜は僧侶が間に合わず、代わりに親族がお経を唱えた。26日、二本松市で火葬した。
 益子さんが亡くなってから7カ月後、和子さんは郡山市であらためて告別式を行った。祭壇にはコチョウランなど益子さんが好きだった花を飾った。「みとることができなかった。見殺しにしたって思いが強くて...」。自責の念ゆえの最後の親孝行だった。
 益子さんは浪江町の自宅の畑で野菜を育てながら、昼間はパートに出掛け、働き者と評判だった。趣味は歌や踊り。特に二葉百合子の「岸壁の母」がお気に入りだった。
 70代で帯状疱疹(ほうしん)を2度患い、長期入院後、認知症と診断された。平成18年1月に夫が入院したため間もなく自身も双葉町の老人ホーム「せんだん」に入所することになった。
 入所後も誕生日には必ず家族が益子さんを囲んでお祝いをした。益子さんは2月15日生まれ。震災1カ月前の誕生日も和子さん家族が駆け付け、長寿を願った。「母方は長寿家系。原発事故がなければ、あと7、8年は生きられたはず」と和子さんは惜しむ。
 和子さん自身、避難生活の疲れなどから平成24年5月、くも膜下出血で倒れた。医者からは「生死は五分五分。生きられたとしても後遺症がある可能性が五分五分」と告げられたが、幸い45日で退院でき、後遺症もほとんど残らなかった。「母が(私の)身を守ってくれたのかな」と思っている。
 和子さんは現在も那須塩原市で避難生活を送る。益子さんの遺影の脇には、いつもきれいな花がある。「(原発の)安全神話を信じ切っていた。無知だったことが悔しい。もうこんな苦しみを味わう人間を出してはいけない」

2013/03/10 11:20 福島民報

廃炉作業の機器 福島県内企業で部品開発へ

2013-03-11 18:00:00 | 原子力関係
 東京電力福島第一原発の廃炉作業で使うロボットなど高性能機器の量産を支えるため、福島県は県内企業の持つ技術力を活用した部品製造・供給態勢づくりに乗り出す。平成25年度に産学官の研究組織を設置し、作業用ロボット製造を手掛ける大手メーカーの需要に合わせて専用部品を開発する考え。放射線量が極めて高い環境で使うロボット生産の下請け態勢は不十分で、経済産業省は廃炉作業の加速につながると期待する。老朽化した原発施設の廃炉による需要も想定され、将来的に国内外への展開も目指す。
 県ハイテクプラザが中心となり、廃炉関連産業への参入を目指す県内の製造業者、大学などに呼び掛け、平成25年度の早い段階に研究組織を設立する。現在までに県内の20数社が参加する意向を示している。
 県内企業が持つ金属・樹脂加工、IT技術、自動車部品製造などの技術力を応用する。想定する部品は、溶融燃料の取り出しなどに使うロボットの遠隔操作装置をはじめ、原子炉建屋内のがれきを運搬・除去する機器、ロボットの位置を把握する通信システム、放射線量の測定センサーなど。東大など国内最高の知見を持つ全国の大学、国やメーカーの研究所から専門家を招き、専用部品の精度や耐久力、メンテナンス技術を高めて27年度以降に実用化し、大手メーカーへの供給態勢を整える。管理や補修などの業務も請け負う。
 福島第一原発の廃炉作業を進める上では、原子炉建屋など放射線量が極めて高い施設での除染、格納容器の漏えい部分の内部調査、溶融燃料の取り出しなどの作業が必要となる。経済産業省資源エネルギー庁と大手メーカーが連携して作業用ロボット開発を進めているが、量産に向けた各種部品を供給する態勢は整っていない。
 原発施設の老朽化に伴い、今後、国内外で廃炉作業が増えることが予想される。専用部品の量産は強みとなる。実用化後はメーカーなどと連携し、県内企業の国内外への展開を視野に入れている。ただ、放射線量が極めて高く、損壊した原発施設で使用する機器類の開発は前例がなく、世界各国から幅広い技術や知見を集めることができるかが課題だ。
 県産業創出課は「30年から40年といわれる廃炉作業に県内企業が参入できる環境を整え、作業効率化と県内産業再生につなげたい」としている。経済産業省資源エネルギー庁は「地元から部品が調達できれば作業の加速化などメリットが大きい。連携し研究開発を進めたい」としている。

2013/03/10 09:07 福島民報

原発避難者 強いストレス (福島県)

2013-03-11 17:00:00 | 原子力関係
原発避難者 強いストレス NHK

震災と原発事故を受け福島県内の仮設住宅に避難している被災者を対象にNHKが行ったアンケート調査の結果、PTSD、心的外傷後ストレス障害の恐れがある人が60パーセントを超え、過去の災害と比べても最悪のレベルにあることがわかりました。
NHKは早稲田大学と協力して先月、福島県内の仮設住宅で暮らす2500人を対象にアンケート調査を行い、750人から回答を得ました。
その結果、国際的な指標で判断してPTSDの恐れがあるほどの強いストレス症状を抱える人が全体の63%にのぼることがわかりました。
ストレスの原因として専門家は▼将来が見えないことや家族離ればなれの生活からくる心の苦しみに加え、▼病気などの体の苦しみ、さらに▼避難先に情報が届かないことや貯蓄がないという社会的な不安など原発事故によって長期化する避難生活の問題が複合的に重なり合っていると指摘しています。強いストレスがある人の割合は、調査の時期は異なるものの同じ指標で調べた阪神淡路大震災の40%、新潟県中越地震の21%に比べて大幅に高く、過去の災害の中でも最悪のレベルにあるということです。
早稲田大学人間科学学術院の辻内琢也准教授は、「ストレスを
減らすためには単に心のケアを行うだけでなく、公的支援の継続や賠償の格差解消など社会的な問題解決を図ることが欠かせない」と話しています。

03月09日 23時47分

福井の原発事故で汚染なら 琵琶湖代替水源なし

2013-03-11 16:00:00 | 原子力関係
 福井県の原発事故で琵琶湖(滋賀県)が放射性物質に汚染された場合、近畿地方の住民の四分の三が飲み水を確保するのが困難になることが、関西広域連合の調査で分かった。広域連合の担当者は「より広域な水の供給計画を立てていく必要がある」と話している。

 調査は、琵琶湖・淀川水系以外で、福井の原発から一定の距離があり、原発事故時にも汚染を免れるとみられる水源が、どれだけあるかを調べた。

 これらの水源を飲み水や生活用水として利用している人は、兵庫県の西部と北部、和歌山県全域に限られた。人口にして計三百五十万人程度で、琵琶湖・淀川水系で暮らす千四百五十万人の、四分の一にすぎなかった。

 これらの水源から遠隔地に水を運ぶのは手間がかかる上、量も乏しい。広域連合広域防災局の担当者は「琵琶湖水系の水がすべて使えなくなれば、ほかの水源では“焼け石に水”程度の量しか確保できない」と話した。

 広域連合は今後、近接する中部や中国地方の自治体などと水の供給体制を話し合う方針で、対応策を二〇一三年度以降の広域連合の防災計画に盛り込む。
◆長期影響の可能性

 京都大防災研究所の山敷庸亮准教授(水環境工学)の話 福井県の原発事故で琵琶湖が汚染されれば、高濃度の放射性物質が、土砂に混じって大阪湾まで流れ、影響が長期化する可能性がある。安定した水量で近畿地方を支えてきた琵琶湖・淀川水系の水が使えなくなれば近隣の地域からも賄うことは難しく、国家的な危機になる。

2013年3月9日 東京新聞

原発防災計画、期限内策定は7県 体制整備遅れ目立つ

2013-03-11 15:30:00 | 原子力関係
 原発の半径約30キロ圏の自治体が原子力災害対策指針の改定内容を反映して作る地域防災計画に関し、策定期限の18日に間に合う見通しなのは、青森、新潟、滋賀、島根、鳥取、福岡、長崎の7県にとどまることが9日、対象の20道府県(福島県を除く)への取材で分かった。

 原発が立地する17市町村にも取材したが、18日に間に合うのは東通村(青森県)と松江市だけだった。原発再稼働の前提にもなる実効性ある防災体制の整備には、程遠い現状が明らかになった。

(2013/03/09 21:41 福島民報

震災がれき20トン焼く 南相馬の仮置き場 (福島県)

2013-03-11 15:00:00 | 原子力関係
震災がれき20トン焼く 南相馬の仮置き場

 18日午前4時35分ごろ、福島県南相馬市鹿島区烏崎字牛島で東日本大震災のがれきを集めた仮置き場=火元責任者・同市原町区金沢字荒治郎、相双環境整備センター社長佐藤光正さん(61)=から火を出し、がれき約200平方メートルを焼いた。けが人はなかった。南相馬消防署鹿島分署は積み重ねたがれきの内部から出火したとみて、原因を詳しく調べている。がれきの仮置き場で火災が発生したのは県内で初めて。
 南相馬署と南相馬消防署鹿島分署によると、同市鹿島区烏崎の自宅に一時帰宅していた男性が火災に気付き、119番通報した。袋に詰めた被災家屋の建築廃材など約40トンのうち約20トンを焼き、発見から約4時間後の午前8時25分ごろ消し止めた。がれきの中にあった水で発熱する物質や電気製品などから自然発火した可能性があるという。
 市内の仮置き場では消防団や市などが定期的に周辺を巡回し、火災の発生を警戒していた。市は火災を受け、搬入業者に発火の恐れのあるがれきを運び入れないことを指示したほか、がれきの山の内部温度の計測回数を増やし、管理を委託している業者に防火対策の報告を求める。
 市内の旧警戒区域外では7カ所の仮置き場に計112万4963トンのがれきが保管されている。このうち、火災が発生した牛島パークゴルフ場の仮置き場には22万7331トンのがれきがあった。
 同仮置き場周辺の空間放射線量は毎時0.1マイクロシーベルトほどだった。

■県 細心の温度管理必要
 県一般廃棄物課によると、がれきの山からの発火を防ぐためには、人為的に山を崩して熱を逃がすなどの細心の温度管理が必要という。県担当者は「外気が低い冬場という条件が油断につながったのかもしれない」と管理面での不備の可能性を指摘した。
 火災発生を受け県は、がれきを管理する市町村や一部事務組合に対し、温度管理の徹底や監視回数の増加などを求める。

2013/01/19 09:31 福島民報

福島で長崎の被爆柿の木を植樹 小中学生が福祉施設に

2013-03-11 14:30:00 | 原子力関係
福島で長崎の被爆柿の木を植樹 小中学生が福祉施設に


 東京電力福島第1原発事故からの復興を願い、福島県本宮市の福祉施設で9日、小中学生が、長崎の原爆で被爆した柿の木の2世を植樹した。

 好天の下、約20人がシャベルを手に苗木の根元に土をかぶせた。

 柿の木は、長崎市の爆心地から約1・2キロで被爆。樹木医の海老沼正幸さんも訪れ「長崎の放射能汚染は自然の力で浄化されてきた。この苗木が福島の復興に役立ってくれれば」と期待を込めた。

 本宮第一中2年の松浦世弥君(14)は「原発事故で福島は長崎と同じような状況になった。共に復興に向かっていきたい」と力強く話した。

2013/03/09 16:29 福島民報

楢葉の仮設住宅を訪問 参院の調査会 (福島県)

2013-03-11 14:10:00 | 原子力関係
楢葉の仮設住宅を訪問 参院の調査会

 参議院共生社会・地域活性化に関する調査会(会長・直嶋正行参院議員=民主)は浜通り視察最終日の8日、いわき市の楢葉町いわき出張所や町民が避難する仮設住宅を訪れた。
 市内平上荒川の仮設住宅集会所では、大正琴を練習する町民に声を掛け、敷地内のプレハブ店舗で営業を再開したミニスーパーやパン工房などに立ち寄った。町民からは迅速かつ継続的な支援を求める意見などが出た。
 町いわき出張所では宍戸陽介副町長や町担当者から除染や避難区域再編など町政全般について説明を受けた。

2013/03/09 09:49 福島民報

被災3県、震災後11万2千人減 女川、大槌町は2割超

2013-03-11 14:00:00 | 原子力関係
 東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県の人口が震災後に計約11万2千人(1・97%)減少したことが9日、3県への取材で分かった。このうち津波被害を受けた沿岸37市町村は約5万9千人(2・36%)少なくなり、宮城県女川町と岩手県大槌町は住民が2割超減った。

 11日で震災から2年。住宅再建や交通網整備の遅れ、希望する仕事が見つからないことなどが要因とみられ、地域経済、税収減による自治体財政への影響も懸念される。

 転出届を出さずに移動した住民も多いとされ、実際の人口減はさらに膨らむ可能性がある。減少には震災による3県の死者約1万6千人も影響している。

2013/03/09 17:06 福島民報

災害に備え研修 (富山県)

2013-03-11 13:50:00 | 原子力関係
災害に備え研修 NHK

東日本大震災から11日で2年です。富山市では、住民が消防隊員から災害がおきた時に自分たちでできる取り組みを学ぶ研修会が開かれました。
これは富山市の大山地区を管轄する大山消防署が開き、地区の5つの自主防災組織の住民およそ30人が参加しました。
研修会では、大山消防署の吉田鋼二消防係長がこれまでの震災の例から、災害の時は消防の対応が遅れることや支援物資が届くまで早くても2日かかることを説明し、住民自身が備え、災害が起きたときは自ら取り組むことが必要だと説明しました。
また消防隊員が家庭にあるラップを体に巻きつけると寒さ対策になることを実演で示したほか、瓦などにラップをかぶせて食器として使うなど災害時に役立つ事例が写真で紹介されていました。
参加した住民は、「知らないことを聞けてよかったです。自分が協力できることから取り組みたいです」と話していました。

03月10日 12時27分

原発事故“深い爪痕” 福島第1原発の敷地埋めるタンク群

2013-03-11 13:40:00 | 原子力関係
原発事故“深い爪痕” 福島第1原発の敷地埋めるタンク群


 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故が連鎖した2011(平成23)年3月11日から、もうすぐ2年を迎えようとしている8日、原発事故の現場に空から迫った。

 水素爆発が相次いだ1~4号機の原子炉建屋は無残な姿を横たえながらも、カバーで覆われつつある。溶け落ちた燃料は上空から垣間見えるわけもない。一方、広大な敷地は、汚染水をためるタンク群の色で塗りつぶされる勢いだ。

 2年の歳月がもたらした変化は、作業員たちの力で少しずつ処理されていくがれき、放置されたまま荒れ果てていく周辺の田んぼ。復興への道のりは、まだまだ遠く、険しい。

(2013年3月9日 福島民友ニュース)

アメリカの原発事故、設計ミスを事前に把握 三菱重工

2013-03-11 13:30:00 | 原子力関係
原発事故、設計ミスを事前に把握 米で三菱重工

 【ワシントン共同】昨年1月に放射性物質を含む水漏れ事故を起こした米カリフォルニア州のサンオノフレ原発について、原因となった蒸気発生器の設計上の問題点を製造元の三菱重工業や電力会社の米サザン・カリフォルニア・エジソン社が事前に把握していたことが分かった。米原子力規制委員会(NRC)が三菱重工作成の報告書を8日までに公表した。

 事故は交換したばかりの蒸気発生器の細管に多数の異常な摩耗が生じて起きた。報告書には、細管の振動に伴う摩耗を抑える設計変更を2005年にエジソン社と検討しながら、最終的に見送り、当初設計のまま交換したことが記されていた。

2013/03/09 11:58 福島民報

東京の脱原発集会に1万5千人 「福島と思いともに」

2013-03-11 13:20:00 | 原子力関係
東京の脱原発集会に1万5千人 「福島と思いともに」


 「さようなら原発1000万人署名」運動に取り組むノーベル賞作家の大江健三郎さんらが呼び掛けた脱原発集会が9日、東京都新宿区の明治公園で開かれ、主催者発表で約1万5千人が集まった。

 旗やプラカードを持った参加者を前に、ステージに立った呼び掛け人のルポライター鎌田慧さんは、多くの人が東京電力福島第1原発事故で故郷と仕事を失ったと指摘。「このような悲惨なことは繰り返してほしくない、というのが福島の人たちの願いだ。私たちの思いはともにある」と訴えた。大江さんも「事故をなかったことにすることは絶対にできない」と力を込めた。

(03/09 18:59 福島民友)