GAIA所員のひとり言

建築設計事務所の一所員の、建築はもちろん、社会の様々なことについてのひとり言。

相手と自分の距離☆パーソナルスペースとは!

2009-07-06 19:08:26 | Weblog

今回は「パーソナルスペース」に関する話

人はそれぞれ、パーソナル・スペースというものをもっています。
パーソナルスペースとは、コミュニケーションをとる相手との物理的な距離のことです。
人は無意識のうちに、他人との間に距離をとって、自らにとって快適な空間を保とうします。
例えば、電車での席を思い浮かべてください。
席が十分に空いていた場合、既に座っている人がいたらその人から1人ないし2人分の席を空けて座りませんか。
人は無意識のうちに、自分にとって心地よい空間を保とうとする意識が働いていると言える良い例です。

この空間の広さは、相手との親密度によってこの広さは異なり、それを侵して他人が入り込むと人は不快感を覚えます。

アメリカの文化人類学者エドワード・ホール(Edward Hall)は、相手との関係と距離感を以下の4つに分類しています。
 
【親密な関係】
45cm以内家族・恋人などとの身体的接触が容易にできる距離
0~15センチ
恋人や夫婦などかなり親しい人が使う距離
言葉などを使わず、目で見つめ合ったり相手の体温を感じたりと、非言語コミュニケーションが使われる
15~45センチ
親しい人が使う距離
知らない人にこの距離まで入られると不愉快になったり、緊張したりする

【個人的関係】
45~120cm友人などと個人的な会話を交わすときの距離

45~75センチ 
相手の表情がよく分かる
恋人・夫婦以外の関係の男女がこの距離にいると特別な関係と思われる
75~120センチ
相手の気持ちの変化などを表情をとおして知ることができる
友達同士で用いる距離

【社交的関係】
120~360cm職場の同僚と一緒に仕事をするときなどの距離

120~210センチ
仕事をするときに仲間でいる距離
初めてあった人と話す距離
形式的なコミュニケーションの距離
210~360センチ
形式的な話をするときに用いられるときの距離

【公式的関係】
360cm以上公的な人物と公式的な場で対面するときの距離

360~750センチ
個人的な関係が取りにくい距離
気楽にその場から離れることができる
750センチ以上
個人的なやりとりができなくなる距離
ほとんど他人状態である


これは、あくまでも一般的な距離で外交的な人、内向的な人それぞれに個人差はあります。
国によってもパーソナルスペースは違い、特に日本人は欧米人、また他のアジアの国々の人と比べ、非常に広いパーソナルスペースを持つ国民だと言われています。
しかし、個人差はあっても他人に不快感を与えない空間のとり方の目安として意識すると、とても便利です!


さて、この空間はもちろんビジネスでも使えます。
ビジネスでのパーソナルスペースは大体1メートル
最適なパーソナルスペースをとる事はビジネスでは非常に効果的です

例えば、上司が部下に対して、「絶対にやってほしい!」といった強い思いを伝える時に、いつもより一歩パーソナルスペースを踏み込んで話をしてみます。
そうすると、いつもとは違った空間のもと強いメッセージを届けることができます。
また、逆に仕事上で緊張感を持ちたい時には、あえて距離を空けて臨むことも効果的でしょう。

相手のパーソナルスペースを計るには、まず基準となる1メートルで話はじめてみることがポイントです。
その時に、相手は身を乗り出してくるか、それとも、反対に上半身をのけぞるような姿勢をとるかで判断で大体判断がつきます。

国民や育った環境などによって、パーソナルスペースに個人差はありますが、それでもみなそれぞれが持っているパーソナル・スペース。
相手の心地よい空間を作り出せるよう意識しることで、良いコミニケーションをとることができたらいいですよね
これをきっかけにぜひ自分のパーソナルスペースも計ってみましょう
tomo

 

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