東京メトロ「三越前」駅の地下の壁面に江戸時代の日本橋付近が書かれた絵巻が飾られていました。
こちら、『熈代勝覧』(きだいしょうらん)というもので、文化2年(1805年)頃の日本橋から今川橋までの大通り(現在の中央通り)が描かれた絵巻です。日本橋通りに連なる問屋街とそれを行き交う人物が克明に描かれており、江戸時代の町人文化を知ることのできる貴重な史料といえます。1999年にドイツで発見された原画は現在ベルリン国立アジア美術館に所蔵されています。日本橋に飾られているこちらの絵巻は複製絵巻となりますが、日本でも「熈代勝覧」を鑑賞できる貴重な機会となります。
こちらの絵巻を見てて思ったのは男女比。
ちなみに絵には総計1671人が描かれているうち、女性は200人だそうです。
男女比がかなり偏っていますね。
では実際江戸時代もそんな比率だったのでしょうか。
享保6年(1721年)11月において江戸の人口は50万1,394人であり、男性32万3,285人 女性17万8,109人といわれています。
(こちらは、参議院「立法と調査」(2006.10 No.260)所載の「歴史的に見た日本の人口と家族」(第三特別調査室 縄田康光著)内で参考にされていた南和男, 『幕末江戸社会の研究』, 吉川弘文館, 1978年. の数値をもとにしました。)
その男女比ざっと2:1。絵巻の絵は男女比があったことも表していそうですね。
1721年と1805年では時代に差があり、江戸時代においては、その後男女比は大きく変わっていくようなので、明確とはいえませんが、もしかしたらそのような時代の特色として描かれたのかもしれませんね。
史料を見ることでその時代の特色を知ることができる。
非常におもしろいです☆
日本橋へ行かれた際にはぜひ歩きながらでもご覧になってみてくだささい♪
tomo