岐阜県高山市桜町に桜山八幡宮があります。
仁徳天皇の頃、飛騨山中に両面宿儺(りょうめんすくな)という顔が前後にある怪物が現われ、天皇の命に背いたため、難波根子武振熊命(なにわねこたけふるくまのみこと)に討伐を命じました。武振熊命が応神天皇の御霊を勧請し戦勝祈願したのが桜山八幡宮の始まりと伝えられています。
大永年間(1521-1527)に京都の石清水八幡宮から分霊を勧請し合祀しました。その後戦乱の時代が続き一時荒廃しました。元和9年(1623)、高山藩2代藩主金森重頼が再興し、神領を寄進し、高山の安川以北の産土神に定め、神事を管理高山府の総鎮守府としました。
金森氏が移封された後も、歴代代官、郡代の篤い崇敬を集め社運が隆盛しました。明治の神仏分離令により神社として独立し、明治4年(1871)郷社に指定されました。明治8年(1875)の大火で類焼し、秋葉社を除き灰燼に帰しましたが、明治33年(1900)に再建されています。
例祭の「秋の高山祭」は金森氏が再興時に奉行祭として奉納したもので現在でも受け継がれて、大勢の人が訪れます。境内には巨石の手洗鉢や逆さ桐の灯籠などがあって名物になっています。
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