旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

安国寺

2024年08月02日 | 旅 歴史

  岐阜県高山市国府町西門前に安国寺(あんこくじ)があります。
 太平山安国寺は臨済宗妙心寺派のお寺で、飛騨三十三観音霊場11番札所です。経蔵は唐様素木造りの建物で、飛騨唯一の国宝です。この経蔵は平成28年(2016)に日本遺産「飛騨匠の技・こころ / 国府盆地の中世社寺建築群」の一つに認定されました。
 安国寺の創建は、正平2年(1347)、足利尊氏・直義兄弟が瑞厳和尚を開山として、南北朝動乱での戦死者の慰霊のため、国ごとに一寺一塔を建立させたのが始まりと伝えられています。
 瑞巌和尚は元々あった少林寺を整備して安国寺を開山したといわれています。瑞巌和尚は観応元年(1350)に没し、その弟子本瑞が師の徳を慕い、明徳3年(1392)師の火葬された灰をねんどを混ぜて和尚の坐像を造立しました。この塑造瑞巌和尚坐像と木造須弥壇、像内納入経は国の重要文化財に指定されています。
 安国寺は最盛期には境内に七堂伽藍が造営され、9坊を擁する大寺として寺運が隆盛しました。文安2年(1445)には諸山となり、宝徳元年(1449)には十刹に数えられています。
 安国寺は戦国時代、高山に拠点を持つ上杉派の三木氏と、国分寺に拠点を持つ武田派の広瀬氏との抗争に巻き込まれ、天文年間(1532-1555)から永禄年間(1558-1570)に、兵火により経蔵、開山堂、および鎮守社の熊野神社以外の堂宇が焼失しました。
 一時衰微しましたが、寛永元年(1624)、飛騨高山藩第3代藩主・金森重頼が再建しています。安国寺経蔵は国宝に、安国寺の鎮守社である熊野神社と、塑造瑞巌和尚坐像は国の重要文化財に指定されています。本尊の釈迦牟尼仏脇侍文殊普賢両菩薩と、梵鐘は岐阜県の重要文化財に指定されています。

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