旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

平康頼之塔

2018年08月31日 | 旅 歴史

 京都府京都市北区紫野大徳寺町に大徳寺があります。
 大徳寺の勅使門の傍らに鎌倉時代後期に建てられた「平康頼之塔」があります。康頼は、平家打倒の鹿ヶ谷の陰謀の首謀者の一人として、俊寛などと鬼界ヶ島に流されました。康頼は千本の卒堵婆を作り、「薩摩潟沖の小島にわれはありと 親には告げよ八重の潮風」と望郷の歌を書き海に流しました。それが厳島神社に流れ着き、老母に届けられたことから、都中の評判となり清盛は後に赦免しました。

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大徳寺勅使門

2018年08月30日 | 旅 歴史

 京都府京都市北区紫野大徳寺町に大徳寺があります。
 大徳寺の勅使門は桃山時代の建物で、東の総門を入った境内のほぼ中央に建てられています。勅使門、山門、仏殿、法堂がほぼ一直線に配されています。切妻造り、前後に軒唐破風が付き、檜皮葺きの四脚門です。慶長年間(1596-1614)、御所の陽明門として建立され、後に大徳寺に下賜されたもので、明治33年(1900)に国の重要文化財に指定されています。

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大徳寺

2018年08月29日 | 旅 歴史

 京都府京都市北区紫野大徳寺町に大徳寺があります。
 龍寶山(りゅうほうざん)大徳寺は臨済宗大徳寺派の大本山です。正和4年(1315)ないし元応元年(1319)に大澄国師(宗峰妙超(しゅうほうみょうちょう))は赤松円心の帰依を受け、洛北紫野の地に小堂を建てました。これが大徳寺の起源です。

 花園上皇は宗峰に帰依し、正中2年(1325)に大徳寺を祈願所とする院宣を発しています。後醍醐天皇も大徳寺を保護し、建武元年(1334)には京都五山のさらに上位に位置づけるとする綸旨を発しています。嘉暦元年(1326)に龍宝山大徳寺となり、勅使を迎え開堂し、寄進が相次ぎました。
 足利時代になり3代義満の時に五山制度改定が行われ、大徳寺は南朝に付いたとして「五山十刹」のうち十刹の第九位に落とされ、その後、林下の禅寺となりました。そして火事や応仁・文明の乱(1467-1477)の兵火で多くの伽藍が焼失し衰退しました。
 文明6年(1474)、後土御門天皇の勅命(綸旨)により、一休宗純が大徳寺第48代住持になり、堺の豪商・尾和宗臨らの協力を得て次第に大徳寺は復興していきました。天正10年(1582)、豊臣秀吉は織田信長の葬儀を大徳寺で行い、総見院を建立し、寺領を寄進し、茶会も催しました。

 大徳寺と茶の湯との関係は深く、千利休ら堺の茶人や茶の湯好きな大名などが次々に帰依しました。塔頭が建立され大いに隆盛しました。天正17年(1589)、利休は三門の上層を完成させました。そこに利休の居士像を安置したことから秀吉の怒りをかい、後に切腹を命じられ、京都葭屋町聚楽の屋敷内で自刃しました。

 境内は広大で南北一直線上に典型的禅宗伽藍が配置されています。勅使門から三門、仏殿、法堂(いずれも国重文)、方丈(国宝)と南北に並び、その他いわゆる七堂伽藍が完備しています。本坊の方丈庭園(特別名勝・史跡)は江戸時代初期を代表する枯山水です。方丈の正面に聚楽第から移築した国宝の唐門があります。

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常照寺

2018年08月28日 | 旅 歴史

 京都府京都市北区鷹峰北鷹峰町に常照寺(じょうしょうじ)があります。
 寂光山(じゃっこうさん)常照寺は源光庵から東に100mほど下ったところに建てられています。元和2年(1616)、本阿弥光悦の寄進地に光悦の養子・光嵯が日蓮宗中興の1人である久遠寺の日乾(にっけん)を招いて創建しました。
 寛永4年(1627)には日乾により学問所「鷹峰檀林」が開かれ、堂宇30余棟、学僧200余人が勉学に励んだそうです。寛永5年(1628)には2代目吉野太夫により表門(赤門)が寄進されています。
 光悦の甥の子で京都の豪商で文化人の灰屋紹益(はいやじょうえき)は2代目吉野太夫に惚れ込み身請けしています。親の大反対で駆け落ちまでしたのですが、太夫は38歳という若さで亡くなり、遺言によりこの常照寺に葬られています。

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光悦寺

2018年08月27日 | 旅 歴史

 京都府京都市北区鷹峯光悦町に光悦寺(こうえつじ)があります。
 大虚山光悦寺は日蓮宗のお寺です。本阿弥光悦の死後、草庵の位牌堂が本法寺の日慈(にちじ)上人の開山で寺に改められました。江戸初期の文化人・光悦は刀剣の鑑定・研磨の家に生まれ、近衛信尹、松花堂昭乗とともに「寛永の三筆」に数えらています。陶芸・漆芸でも光悦楽焼・光悦蒔絵(まきえ)の創始者でもあります。
 元和元年(1615)、徳川家康より洛北の鷹ヶ峰の地を与えられ、一族を率いて来住しました。光悦の交友関係は広く、雁金屋宗柏、茶屋四郎次郎道清、俵屋宗達などの豪商、芸術家がこの地に居を構えるようになり、「鷹ヶ峰芸術村」と呼ばれるようになりました。
 境内には、大虚庵、三巴亭、了寂軒、徳友庵、本阿弥庵、騎牛庵、自得庵という7つの茶室があります。竹を粗く斜めに組んだ垣根は光悦垣と呼ばれ、大虚庵露地の仕切りに用いられています。

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小野篁通いの井戸

2018年08月26日 | 旅 歴史

 京都府京都市東山区大和大路通四条下ル4丁目小松町に六道珍皇寺があります。
 六道珍皇寺には小野篁が亡き母に会うための冥土(めいど)通いの井戸が残されています。また、夜になるとこの井戸をくぐってあの世に行き、閻魔大王に仕えていたともいわれています。

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六道珍皇寺閻魔・篁堂

2018年08月25日 | 旅 歴史

 京都府京都市東山区大和大路通四条下ル4丁目小松町に六道珍皇寺があります。
 六道珍皇寺の閻魔・篁堂には小野篁が自ら彫ったとされる閻魔大王像と等身大の小野篁像が祀られています。江戸時代に造られた小野篁立像は右手に笏しゃくを持ち、等身大で衣冠束帯姿です。「今昔物語」をはじめとする色々な説話集に小野篁が冥官として閻魔大王の補佐役をしていた話しが語られています。

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六道珍皇寺

2018年08月24日 | 旅 歴史

 京都府京都市東山区大和大路通四条下ル4丁目小松町に六道珍皇寺があります。
 大椿山(だいちんざん)六道珍皇寺は建仁寺の塔頭で「六道さん」と呼ばれています。平安・鎌倉時代には東寺に属して盛えましたが、その後衰退し、室町前期の正平年間(1346-1370)に建仁寺の僧・良聡(りょうそう)によって再興され、臨済宗に改宗しています。
 この付近は死者を鳥辺野(とりべの)へ葬送する時の野辺送りの場所で、「六道の辻」と呼ばれ、この世とあの世の境といわれていました。本堂の裏にある井戸は、昼は嵯峨天皇、夜は閻魔大王に仕えた小野篁(おののたかむら)が冥土へ通った入り口だといわれています。
 境内には閻魔・篁堂があります。小野篁(802-852)は平安初期の公卿で歌人、文学者です。小野妹子の後裔(こうえい)で歌人、漢詩人として名高い峯守の子です。漢詩文「令義解(りょうのぎげ」の撰修に参画。遣唐使の副使に任命されましたが拒否したため隠岐に流されたこともありました。
 京都のお盆は、六道珍皇寺の「精霊迎え」から始まるそうです。鐘楼の「お迎え鐘」をつくと、鐘の音が冥土まで響き渡り、響きに応じて精霊がこの世に呼び寄せられるそうです。「六道まいり」といってお盆に先祖の霊を迎えるため鐘をつくのだそうです。

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六波羅蜜寺本堂

2018年08月23日 | 旅 歴史

 京都府京都市東山区轆轤(ろくろ)町に六波羅蜜寺があります。
 六波羅蜜寺の本堂は間口7間、奥行6間、単層、寄棟造り、本瓦葺きで、正面に3間の向拝を付けています。貞治2年(1363)僧観実によって再建された建物です。応仁の乱でも被災せず、慶長10年(1605)には大規模な解体修理をしています。明治30年(1897)に国の重要文化財に指定されています。
 本堂中央の厨子には国宝の木造十一面観音立像が安置されています。12年に一度辰年にのみ開帳される秘仏です。像高258cmの大きな像で、頭・体の根幹部を一材から彫り出す一木造りです。本堂は昭和44年(1969)に解体修理されています。

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六波羅蜜寺

2018年08月22日 | 旅 歴史

 京都府京都市東山区轆轤(ろくろ)町に六波羅蜜寺があります。
 補陀洛(ふだらく)山・六波羅蜜寺は真言宗智山派のお寺です。空也上人により六原に西光寺を創建したのが六波羅蜜寺の始まりです。醍醐天皇の第2皇子であった空也は、村上天皇から京都で流行していた悪病をなくすよう勅命を受けました。
 十一面観世音菩薩を刻み車に乗せて洛中を引き巡って病気平癒を祈り、天暦5年(951)に一宇を建て観音像を祀りました。蔓延した病気もおさまり上人を慕う人々が増え、応和3年(963)には高僧600人による諸堂の落慶供養が盛大に行われました。
 この地は京都の葬送地鳥辺野の入口で「六道(ろくどう)の辻」と呼ばれるところでした。貞元2年(977)空也が亡くなると高弟の中信が伽藍を整備し、六波羅蜜寺に改めました。地名の六原から、または、仏教の教義「六波羅蜜」から寺号にしたようです。
 それ以降、天台別院となり法華講を催すと大勢の人が集まったそうです。鎌倉時代には六波羅探題が置かれたため幾度か兵火に遭いましたが、貞治2年(1363)僧観実(かんじつ)の勧進によって堂宇が再建されました。
 応仁の乱(1467-77)でも焼失しましたが、豊臣氏により復興し、桃山時代に真言宗智積院の末寺となりました。徳川幕府にも庇護され大伽藍を連ねましたが、明治維新の廃仏毀釈を受けて大幅に寺域は縮小し、本堂、弁財天堂、宝物収蔵庫のみです。
 六波羅蜜寺は運慶、快慶の菩提寺・十輪院の寺宝を集めたため多くの貴重な仏像を所蔵しています。国宝の本尊・十一面観音立像をはじめ、薬師如来坐像、地蔵菩薩坐像・立像、平清盛坐像、空也上人立像、四天王像、弘法大師坐像、閻魔大王像、運慶・湛慶坐像、吉祥天立像は国の重要文化財に指定されています。

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高台寺庭園

2018年08月21日 | 旅 歴史

 京都府京都市東山区高台寺下河原町に高台寺があります。
 高台寺の庭園は、小堀遠州の作と伝えられる桃山時代を代表する池泉回遊式庭園です。昭和2年(1927)に国の史跡・名勝に指定されています。東山のなだらかな曲線を背景に、山裾の大地に広がっています。開山堂を正面に左右に二つの池があります。東側が臥龍池、西側が偃月池です。
 偃月池中央には、小方丈より開山堂へ渡る廊橋があり、中央に観月台が置かれています。偃月池の護岸は石組みで廻らされています。臥龍池の北東には滝石組みがあり、山裾の湧水をたたえた自然風の池です。東岸の山腹にはもみじが多く、紅葉の時期は多くの人が訪れます。
 池の北側には臥龍の廊下がかかり、霊屋へとつないでいます。その姿は、あたかも昇龍のごとくに見え、人工と自然との美しさがここに調和しています。

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高台寺時雨亭

2018年08月20日 | 旅 歴史

 京都府京都市東山区高台寺下河原町に高台寺があります。
 高台寺の時雨亭(しぐれてい)は、伏見城内にあった茶室で、秀吉が時雨のように不意に訪れたことから名付けられたといわれています。現在の建物は元和年間から万治年間(1615-1660)と考えられています。開け放った階上からは、西南方面を眺望でき、茶の湯以外にも宴会や歌会にも使われたようです。昭和11年(1936)に国の重要文化財に指定されています。

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高台寺傘亭

2018年08月19日 | 旅 歴史

 京都府京都市東山区高台寺下河原町に高台寺があります。
 高台寺の傘亭(からかさてい)は安閑窟(あんかんくつ)とも呼ばれています。内部には天井がなく、竹が放射状に組み込まれ、カラカサを開けたように見えるところから傘亭といわれるようになったそうです。間口2間、奥行3間で、下屋は間口1、奥行1間の宝形造りで、茅葺きの茶室です。
 傘亭は、伏見から移築された建物で天正から慶長年間(1573-1614)の間に建てられたと考えられています。傘亭は昭和11年(1936)に国の重要文化財に指定されています。隣にある時雨亭とは土間廊下でつながっています。

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高台寺表門

2018年08月18日 | 旅 歴史

 京都府京都市東山区高台寺下河原町に高台寺があります。
 高台寺表門は切妻造り、本瓦葺きの三間の薬医門です。慶長年間(1573-1614)の間に建てられたと考えられ、加藤清正が伏見城に建てたものだと伝えられています。明治40年(1907)に国の重要文化財に指定されています。

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高台寺観月台

2018年08月17日 | 旅 歴史

 京都府京都市東山区高台寺下河原町に高台寺があります。
 高台寺の観月台は開山堂と書院をつなぐ楼船廊の途中にあります。屋根の下から月を観るため設けられたようです。間口1間、奥行1間、単層、三方に唐破風があり、檜皮葺きです。慶長年間(1573-1614)の間に建てられたと考えられています。観月台は昭和28年(1953)に国の重要文化財に指定されています。

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