旅と歴史

全国各地の史跡を取り上げて紹介しています。

久米寺

2020年12月31日 | 旅 歴史

 奈良県橿原市久米町に久米寺(くめでら)があります。
 霊禅山久米寺は真言宗御室派の古刹で、正式には霊禅山東塔院久米寺と称します。久米仙人の伝説で知られています。推古天皇の勅願により、用明天皇の皇子・聖徳太子の弟である来目皇子(くめのおうじ)によって飛鳥時代の594年に建立されたといわれています。
 創建のきっかけは、七歳の時に眼病を患った来目皇子が、この地で治癒祈願し全快した御礼だったとされ、本尊の薬師如来像にお願いすると眼病に霊験があるとされています。本堂には本尊薬師如来坐像を安置し、観音堂には久米仙人坐像が安置されています。
 延暦年間(782-805)に久米寺を詣でた空海は塔の中で大日経を感得し、密教の妙機を知り、唐に渡って修行しました。帰国後、空海は真言宗を開いたので、この寺は真言宗発祥の地といわれています。多宝塔は国の重要文化財に指定されています。

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入鹿神社本殿

2020年12月30日 | 旅 歴史

 奈良県橿原市小綱町(しょうこちょう)に入鹿神社(いるかじんじゃ)があります。
 入鹿神社の本殿は檜皮(ひわだ)葺きの一間社春日造りで、室町時代の風格がある江戸初期の頃の建物です。神舎は丸柱、柱上に三斗を組み、背面を除く頭貫桁間に中世風の面影を残す蟇股を置いています。蟇股(かえるまた)肘木(ひじき)の中に丹精に彩色された彫刻が施されています。昭和55年(1980)に橿原市の有形文化財として指定されています。

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入鹿神社

2020年12月29日 | 旅 歴史

 奈良県橿原市小綱町(しょうこちょう)に入鹿神社(いるかじんじゃ)があります。
 入鹿神社は正蓮寺(しょうれんじ)の隣にあります。正蓮寺は明治の廃仏毀釈により廃絶することになった普賢寺を引き継いでいます。入鹿神社は普賢寺の鎮守社であったと伝えられています。日本で唯一、蘇我入鹿の木造坐像を神体としている神社です。
 蘇我入鹿は逆臣説が日本史の通説となっていますが、飛鳥に南淵請安が開いた塾で中臣鎌足を除いて蘇我入鹿公の右に出る者はいないといわれたほど頭がよかったそうです。そのため学業成就の神として崇敬されているそうです。

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正蓮寺大日堂

2020年12月28日 | 旅 歴史

 正蓮寺大日堂は間口3間、奥行3間、単層、寄棟造り、本瓦葺きで、室町時代後期の文明10年(1478)に建てられています。前面1間を礼拝堂とし、後方2間の内陣後方よりに4本の柱に囲まれた厨子を設け本尊を安置しています。昭和18年(1943)に国の重要文化財に指定されています。

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正蓮寺

2020年12月27日 | 旅 歴史

 奈良県橿原市小綱町に正蓮寺(しょうれんじ)があります。
 正蓮寺はもとは佛起山(ぶっきざん)普賢寺(ふげんじ)といわれていました。江戸時代末期に、普賢寺は今井を中心として南大和に勢力を張っていた浄土真宗に圧倒され衰退しました。明治の廃仏毀釈により普賢寺が廃絶することとなり、正蓮寺(しょうれんじ)に管理が引き継がれました。
 昭和30年(1955)から1年半かけて解体修理が行われ、建立当時の姿に復元されました。本尊の大日如来坐像は、鎌倉時代の作で、木造漆箔、高さ1.34mです。大日堂の本堂とともに国の重要文化財に指定されています。

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人磨神社石碑

2020年12月25日 | 旅 歴史

 奈良県橿原市地黄町に人磨神社(ひとまろじんじゃ)があります。
 境内に人麻呂が詠んだ歌が刻まれています。

 秋山の黄葉(もみじ)を茂み迷いぬる
  妹(いも)をもとめむ
      山道(やまぢ)知らずも

 秋の山のもみじがあまりに茂っているので迷い入ってしまったいとしい女性を探し求める山道がわからないことだ


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人磨神社本殿

2020年12月24日 | 旅 歴史

 奈良県橿原市地黄町に人磨神社(ひとまろじんじゃ)があります。
 人磨神社本殿は檜皮葺きの、一間社隅木入春日造りで、棟木銘から室町時代の康永4年(1345)に建てられています。蟇股や木鼻などの細部の意匠も優れ、昭和54年(1979)に国の重要文化財に指定されています。

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人磨神社

2020年12月23日 | 旅 歴史

 奈良県橿原市地黄町に人磨神社(ひとまろじんじゃ)があります。
 人磨神社は葛城氏新庄町の柿本神社から分祀したと伝えられ、柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)を祭神としています。万葉集の代表的歌人で、三十六歌仙の一人です。持統・文武両天皇に仕え、長歌の形式を完成するとともに、短歌も数多く残し、後世、歌聖として崇められました。
  毎年5月4日夕刻に、人麿神社境内で子どもたちによる「すすつけ(すみつけ)」が行われます。江戸時代からの伝統行事で奈良県の無形民俗文化財に指定されています。無病息災を願って裸の子供たちがススをつけあう風習です。

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不動院本堂

2020年12月22日 | 旅 歴史

 奈良県大和高田市本郷町に不動院(ふどういん)があります。
 不動院の本堂は間口5間、奥行4間、単層、寄棟造り、本瓦葺きで、正面に1間の向拝を付けています。棟木の墨書銘には文明15年(1483)、高田城主の當麻為長が大願主となって建立したことが記されています。大正14年(1925)に国の重要文化財に指定されています。

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不動院

2020年12月21日 | 旅 歴史

 奈良県大和高田市本郷町に不動院(ふどういん)があります。
 不動院は聖徳太子が開いたと伝えられる真言宗御室派のお寺です。明治6年(1873)に廃寺となるまでは証菩提寺(しょうぼだいじ)と称していました。大正11年(1922)に吉野郡野迫川村にあった不動院の寺号を譲り受けました。
 本堂は高田城主の當麻為長(とうまためなが)が大願主となって建立したもので、国の重要文化財に指定されています。本尊は金剛界大日如来坐像で、鎌倉時代に彫られた秀作です。

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瑞花院本堂

2020年12月20日 | 旅 歴史

 瑞花院の本堂は間口5間、奥行5間、単層、寄棟造り、本瓦葺きで、正面に1間の向拝が付けられています。棟木(むなぎ)銘から、室町時代中期の嘉吉3年(1443)に建てられています。大和南盆地の地域で同時代の酷似した建造物の中で最も規模が大きく、細部装飾も豊かなものとして、明治40年(1907)に国の重要文化財に指定されています。

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瑞花院

2020年12月19日 | 旅 歴史

奈良県橿原市飯高町(ひだかちょう)に瑞花院(ずいげいん)があります。
 瑞花院は正式には祐禅山瑞華院吉楽寺(きちらくじ)と号します。興福寺十六人衆の一人、飯高氏の菩提寺といわれています。寺伝によると室町中期の嘉吉3年(1443)に在原鬼若丸が再建したと伝えられています。
 瑞花院は始めは真言宗でしたが、江戸時代の中ごろに浄土宗に改宗しています。瑞花院本堂は正蓮寺大日堂と同じく中世密教の形式を備えた堂宇で国の重要文化財に指定されています。

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日本清酒発祥地

2020年12月18日 | 旅 歴史

 奈良県奈良市菩提山町(ぼだいせんちょう)に正暦寺(しょうりゃくじ)があります。
 正暦寺には日本清酒発祥の地という石碑が建てられています。16世紀末に正暦寺で蒸米とこうじの両方に精白米を使った酒造りを初めて行いました。菩提泉(ぼたいせん)〉という名で世に出て瞬く間に広がりました。菩提泉は乳酸発酵を利用した菩提もと(ぼだいもと)という酒母製造法を開発、その技法はのちの生もと(きもと)のなかに受け継がれました。(もとの漢字は酉へんに元)

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正暦寺

2020年12月17日 | 旅 歴史

 奈良県奈良市菩提山町(ぼだいせんちょう)に正暦寺(しょうりゃくじ)があります。
 正暦寺は菩提山龍華寿院と号し、菩提山真言宗の本山です。一条天皇の発願により、関白九条兼家(かねいえ)の子兼俊(けんしゅん)が正暦3年(992)に創建しました。治承4年(1180)の平重衡の焼き討ちで全山焼失して荒廃しました。
 健保6年(1218)に関白九条兼実の弟で興福寺別当の信円が再興しました。最盛期の室町時代中期には堂塔21、坊舎86の大寺になりました。戦国時代に兵火にかかり、明治の廃仏毀釈で衰退し、本堂、鐘楼、福寿院を残すのみとなっています。福寿院客殿・台所は国指定重要文化財です。

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福智院本堂

2020年12月16日 | 旅 歴史

 奈良県奈良市福智院町に福智院があります。
 福智院の本堂は本尊の木造地蔵菩薩坐像と同じ鎌倉時代前期の建仁3年(1203)に建てられています。間口1間、奥行1間、単層、寄棟造り、本瓦葺きで、四方に四間のもこしが廻っており2階建てのように見えます。内陣には和様を主体とする頭鼻に天竺様繰形が用いられていて、和漢折衷の造りです。昭和22年(1947)に国の重要文化財に指定されています。

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