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観察 Observation

研究室メンバーによる自然についてのエッセー

新しいカモシカ像に向かって

2012-06-27 14:51:28 | 12.4

講師 南正人

 一昨年から、浅間山のニホンカモシカの調査を始めた。はじめは、この山域でニホンジカが増加し、それがカモシカにどのように影響を与えるかを調べる予定であった。また、浅間山の北側の山麓に広がる嬬恋村の広大なキャベツ畑でカモシカが食害を出しているとのことで、依頼されて調査を始めた。文献を調べたり現場での聞き取りをすると、個体差がかなりあるようだ。そもそも嬬恋村のキャベツ畑で被害が顕著になってきたのは、ここ5年から7年らしい。カモシカはずっと前から広く分布していた。個体数が急増してキャベツ畑周辺からあぶれたか、あるいは、カモシカの中にキャベツの味を覚えた個体が出てきて、それが子供に伝わって行ったかのどちらかであろう。いずれにせよ、広大なキャベツ畑の中で、一部の地域しか食害がない。
 発信器付きの首輪の値段が下がったこともあって、発信器を付けて本格的に調査を始めることにした。4年生の田君が、浅間山の南斜面のある場所のカモシカの識別を始めてくれた。彼はすでに数頭のカモシカを識別し、調査地で出会ったカモシカの記録をしている。麻酔銃を使って、その中の人慣れした個体を捕獲して発信器を取り付けた。この2頭はたまたま年齢の異なる雄であった。
 田君の観察によると、この2頭が出会っても攻撃的にならずに、近くに座って反芻を始めたのを観察したり、かなり重複した行動圏をもっているらしい。また、発信器を付けた1頭と別の1頭が出会って、両方とも逃げ出したこともあったそうだ。さらに、嬬恋村では、500m四方の狭い範囲で猟友会が駆除のための追い出しをかけたら、そこからカモシカが9頭も出てきたらしい。これらは、どれも従来のカモシカの社会や行動の知見とは異なっているようである。
 これまでのカモシカの研究を牽引して来られた岸元良輔さん(長野県環境保全研究所)や落合啓二さん(千葉県立博物館)の調査地では、それぞれカモシカの密度が高い。そこでは、カモシカの小さななわばりが隣接していて、隙間もない。なわばりをもてない個体は、その境界線を縫うようにして移動して生活しているらしい。一方、低密度のカモシカを観察されている望月敦史さんによれば、カモシカは季節移動し「ゆるやかに」暮らしているらしい。
 ニホンジカの社会は可塑的であること が指摘されてきた。一方、カモシカは固定的な社会をもつというイメージであった。しかし、そのような観念的なイメージは、いつも危険である。真実は、実際の生き物の中にある。カモシカは、それぞれの場所で、資源の質や量、周辺の同性や異性の個体数や密度、これらの季節変化、さらに駆除の有無や人慣れの程度、そして個性など、さまざまな要因の中で生活している。これらの要因がカモシカの社会や行動に影響を与えているに違いない。私は、そういう目でカモシカの社会も見てみたい。
 4年生の田君は4月に入って2週間連続の野外調査を始めている。原さんも嬬恋村での長期調査の準備を始めた。地元の方や行政の協力もいただきながら、カモシカの新しい理解に向けて、学生諸君と調査を続けたい。


浅間山のカモシカ 撮影 田隼人

思い込みと「定説」を疑う:石若さんとの交流

2012-06-27 14:49:20 | 12.4

教授 高槻成紀

 平成22年度の4年生である奥津憲人君は東京西部の日ノ出町にある廃棄物処分場跡地のススキ群落でカヤネズミとノウサギの調査をおこないました。「処分場跡地」といってもゴミがあるのではなく、山を削ってゴミを埋め、土で被ってグランドを作ったのです。グランドはスポーツ用ですが、その一角にビオトープを作りました。私は、ここの関係者から相談を受けたとき、ゴミをほかの県に捨てないで処理する態度をよいことだと思ったし、その跡に生き物を回復させようとするのもよいことだと思ったので引き受けました。そして詳しく事情を聞いて、実は20年も前からずっと地道に動植物の調査を継続していたことを知って感心しました。ただし、そのときは「生き物の回復」といいながら、ダリアやコスモスが植えられていました。
「今後どうしましょう?」
と聞かれたとき、私が答えたのは
「何もしないでください」
ということでした。というのは、ひとつにはこういう痩せた土地は放置すればススキ群落になるとわかっていたからから、もうひとつは戦後東京で最も減少した群落はススキ群落だということを知っていたからです。ススキ群落は茅場といって日本の伝統的な農業に不可欠で、いたるところにあり、だからこそ秋の七草を楽しむ習慣が発達したのですが、昭和30年代くらいを境に燃料革命などにより消滅していったのです。この広さのススキ群落がよみがえれば東京でも有数のススキ群落になるはずです。
 何もしないのはお役所の仕事としては困ったことだったはずですが、私の提言は受け入れられました。そして数年経って実際に見事なススキ群落がよみがえったのです。そうしたところにネズミの調査の体験がある奥津君が入室してきたので、ススキ群落に暮らすカヤネズミを調べてもらったというわけです。
 しかし私はネズミの調査をした体験がほとんどありませんでした。それでも生態学的な視点から、ススキ群落の特性とカヤネズミの群落利用や食性で新しい発見はあるだろうということで始めてもらいました。しばらくして学会で哺乳類の食性の発表したときに、あとで質問をしてきた人がありました。九州大学大学院の石若礼子さんで、カヤネズミを調査してきた人です。その研究の内容を知って驚きました。データのとりようが並大抵ではなく、超人的な徹底したものだったからです。それで奥津君の調査についてもいろいろ相談させてもらい、飼育中のカヤネズミを提供してもらいもしました。
 学ぶところがたくさんありましたが、ここではカヤネズミの情報にかかわることというよりは、生き物を調査することそのものについての考えについて、私と石若さんがやりとりしたことを、ご本人の了解を得て、紹介したいと思います。ただしここではあまり関係がないことは省くなど、原文の一部を変更しています。

2012年1月9日 
高槻先生
 昨年の夏から、チガヤの群落に金網のカゴを被せ、中にカヤネズミを放して営巣させる実験を始めました。今のところ、以下のことが明らかになっています。
・空中の巣にも地際の巣にも、皿状や縺れ糸状、椀状など球状のものを含め2、3種類の型がみられる。
・夏季における空中の球状の巣は繁殖中の雌しか造らない。
・秋季、繁殖状態の雌に加えて、繁殖状態にない雌の一部も空中に球状の巣を造るようになる。
・10月以降、群落が倒伏していなくても地表に皿状の巣や椀状の巣、球状の巣が造られるようになる。
・草が刈り払われたり家畜に踏み倒されたりして地上に立体的な構造を持った群落がない状態でも、状況次第で仔育てが可能である。
 例えば、空中の球状巣を造る個体が時期によって変わることから、秋に空中の球状巣が出現する、あるいは増えるとしても、秋に繁殖している個体が現れる、あるいは増えているとは限らないなど、今回わかったことに基づいてこれまでのデータを見直すと、カヤネズミの新しい側面が見えてくるのではないかと考えています。
 また冬季、観察を終えカゴを取り外して群落の地表部を精査してみると、地表に造られた巣の周辺の地面に、カヤネズミの獣道ともいえるような通路や種子の殻が溜まった採餌場がみつかります。夏季は、群落の高層部でじっとしている個体をしばしば観察していたのですが、雨天の日や晩秋以降は群落の高層部で個体の姿を見ることはほとんどなく、そんなときは地面近くに目を凝らしていると、カヤネズミが地面の上をするすると音も立てずに歩いているのがたまに確認できます。

1月10日
石若様
 ご連絡ありがとうございました。たいへんおもしろい、レベルの高いお仕事が進んでいるようでうれしい限りです。「カヤネズミは球巣をつくるから<空中ネズミ>だ」という常識を打破する証拠をぜひ示してください。私には、日本では哺乳類について具体的な情報が看過されてきた、とくに身近なものさえ、「調べればわかる」とか「調べるまでもない」という形で軽視されてきたという思いがあります。私はそういうことをひとつひとつツブしていく努力が大切だと思っています。その意味でカヤネズミは好例だと思います。
 さて、その事実の生態学的意味は何でしょう。少なくともカヤネズミという人の暮らしに近い部分で生きる野生動物は突然生息地が変化することに臨機応変に生活様式を変えうることはいえます。そのことも大事ですが、石若さんの書かれることは、種生態のひとつの種の知見が増えたということにはとどまらないはずです。

1月22日
高槻先生
 お忙しいところ、ご意見をほんとうにありがとうございました。いただいたご意見についてあれこれ考えているうちに、ずいぶん時間が経ってしまいました。
 カヤネズミが<空中ネズミ>と捉えられ、基本的に草本群落の高層部で過ごしていると考えられている根拠は、おそらく
1) 球状の巣が空中でみつかる
2) 草本を上手に登ることができる
という2点だと思うのですが、私は「カヤネズミは巣の高さに関係なく地面に降りたり、逆に群落の高層部に登ったりしている」と思っているのですが、地表に巣を造っている時期でも、その期間ずっと地表部で過ごしているとは言えない、すなわち「カヤネズミは空中に球巣をつくるから<空中ネズミ>だ」という考えを打破することはできないと考えました。
 今回の営巣実験では、餌の入った容器をカゴ(高さ72cm)の中に設置しているのですが、高槻先生にご意見をいただき、その餌入れをカゴの一番上と一番下(地表)の2箇所に設置して、カヤネズミがどちらからも同じ質の餌を常に得られるようにし、それぞれの餌の消費量を比較してみることにしました。
 カヤネズミは、採餌の間隔時間が短く、また餌を一定の場所に運んで食べる傾向があることから、活動している場所に近い餌場から餌を採っていると推察されます。今後例数を重ね、上下の餌入れの消費が同じだとすれば、カヤネズミは少なくとも冬季(現在)、巣の位置とは関係なく地表から群落の高層部まで利用していると考えられます。
 「生態学的意義は何か」ですが、今回の実験で、以下のことが明らかとなりつつあります。
a) 刈り払いや倒伏などによりリターしかない状態でも、状況次第で仔育てが可能である
b) 雄は、地表で球状の巣を造ることはできるが、空中で球状の巣を造ることはできない
c) 冬季は、地上に群落があり空中に巣が造れる状態でも、ほとんどの巣が地表に造られる
d) 繁殖用に造られる巣は、空中でも地表でも球状である 
 これらのことから、「草本群落の高層部に特化した個体が生き残ってカヤネズミになった」というよりは、「地表部に加えて草本群落の高層部を併せて利用できる個体が生き残ってカヤネズミになった」と考えるべきだろうと思っています。
 また、
・空中で球状巣を造る行動が、地表で球状巣を造る行動に比べてはるかに複雑であること
・空中の球状巣は雌しか造れないことから、地表で球状巣を造る能力が、空中で球状巣を造る能力よりも先に獲得されたと考えられます。
 カヤネズミは、草本を登る能力を獲得したことにより、他の齧歯類と競合する食物(例えば熟して下種する前の草本種子)をいち早く食べられるなど、より広い採餌場所を確保したと考えられます。しかしながら、雌が空中に繁殖用の巣を造る能力を獲得したことによって、分布域を一気に拡大させたのではないかと私は考えています。例えば、地表付近がとても暑い、または湿度が非常に高い、あるいは地面に水がある、他の齧歯類が地表部に多くいる、というふうに地表部が繁殖の営巣に適さない時期や場所でも、カヤネズミが繁殖できるようになったと思われます。

1月23日
石若様
 最後のところは私の表現がよくないのでお返事がダイレクトになっていません。私は石若さんの研究は、もちろんカヤネズミ研究にとって見方を変える大きな意味を持つことにつゆほども疑いをもちませんが、それにとどまらないということです。私たちが科学的思考をしていると思い込みながら、たとえばカヤネズミという名前からススキとむすびつけてしまったり、球巣とかしっぽなどを「観察」して「空中生活しているに違いない」と思い込んだりしてきたこと、そういうことと同じようなことが無数にあるに違いないということです。生き物を徹底的にみるということ以外にそういう非科学的な態度を改めることができないということを、いま見直さないといけないというようなことです。それはパソコンに向かい、モデルを構築すれば生物学だと思っているような風潮に対する強いプロテストになるという直感です。それは自身に対する反省でもあります。

 石若さんの論文を読むと、データの質と量がすごくて、どれだけ野外で時間をかけたのか想像がつかないほどです。それは「誰も知らない自然界で起きていることをいま自分が解明しようとしている」という「ワクワク感」に支えられていると思います。「これまでこう言われてきたが、どうも違うらしい」となると、定説を覆すのですから、いいかげんなことではだめです。当然データの質も量もしっかりしたものになるというわけです。文章を読んでも、私がポイントだけを書くのに対して、石若さんがものごとをいいかげんにしないで、ひとつひとつのことを正面からとらえ、ていねいに記述した上で考えを伝える真摯な姿勢が伝わってきます。
 私が私信を敢えて紹介したのは、石若さんの、自分が調べようとした動物を根気づよく観察し、「こう言われてきたから、こうに違いない」と決めつけることが危険であると認識し、既往情報ではなく対象動物そのものに徹底的に向かいあうという科学的な態度を知ってもらいたいと思ったからです。私はよく皆さんに「テーマは、すでにわかっていると言われていることを追試するのでもかまわない」と言います。それは文字通りそういう意味もありますが、体験からいえば、多くの場合、程度の大小はあっても「新しい発見」があるもので、そういう知見が増えることで日本の動物学の地力が強化されると思っているからです。



11年目のシカ出産調査を前に

2012-06-25 05:06:54 | 12.4
11年目のシカ出産調査を前に

コラボレーター 樋口尚子

 初夏の匂いが濃くなってきた。もうじきシカの出産が始まる。今年はどんな仔が生まれ、どんな風に育っていくのだろう。新しい命の誕生にワクワクしながら、調査準備を始める。
 私の調査地は三陸沖に浮かぶ小さな島の一画で、そこに住むシカのほぼ全てが継続的に個体識別されている。この識別集団の雌の出産確認と新生仔の捕獲は、私がシカの研究を始めて以来毎年行ってきたことの一つだ。18年前に先輩が立ち上げ、いつしか私が引き継いだその調査には、未だにマニュアルがない。その時々の場所や状況、母個体の性格や経験、仔の状態など様々なことを考慮し、そのつど最良と思われる方法で求めるデータを手に入れる。経験に加えて高い観察力・判断力・瞬発力が要求されるので、元来が大ざっぱで神経の鈍い私などは相当の緊張を強いられることになる。はっきり言って、疲れる調査だ。でも不思議と苦は感じない。多分、新しいことがわかる喜びや、調査活動に伴う楽しみの方が勝っているのだと思う。この「楽しみ」には、むしろ「娯楽」と表現すべきことも多く含まれる。行動観察は3Dテレビでドラマを観るようなものだし、特定の個体を捜し出すのは宝探しに似たワクワク感を伴う。仔ジカの隠れ場所の特定に至っては完全に “かくれんぼ”の鬼の気分だ。居場所をピンポイントで当てては己の勘の良さに酔いしれる。さらに捕獲が成功すれば、作戦参謀としての達成感に浸る。逆にシカに騙されて失敗しても、それはそれで「あいつ、やるなあ!」と喜ばしく思うのは、スポーツで好敵を得た時の嬉しさに似ているかもしれない。…そんな数々の娯楽?的要素が研究上の必要性と合わさって、私を現場へと運んでいるのだと思う。
 とはいえ、新生仔捕獲はいつもドキドキだ。10年の経験を積んでも、未だに緊張で足が震える時がある。採れれば貴重なデータだし、ヘタをすれば仔ジカを殺してしまうかもしれないし、逆にこちらが母ジカに蹴り殺されるかもしれないし、何より自分の五感と脳みそを信じる勇気など私は持ち合わせていないからだ。ただ、「シカをナメたらアカン」ことを知っている点では少しばかり強いものがあるかもしれない。守るべきものを持つシカは、相手がヒトであっても、その目の動きや眼光の強さまでしっかり見ている。そして、驚くほど高度な技で目的を果たそうとする。それは、多くの個体との相互作用の中で知り得たことの一つだ。私が黒目を動かせば相手のシカは同じ方向を見るし、目にグッと力を込めて「こちらへ来るな」と念を送れば怯む。自分をおとりにして私を仔ジカから引き離そうとし、必要とあらば絶妙のタイミングで向かってくる。そんなシカの行動をたまたまだと言う人もいるが、おそらく違う。数年前のある朝の出来事は、それを確信に近いものに変えた経験の一つだ。
 いつものように朝イチで調査地を訪れた私は、一頭の若い出産雌を発見した。私の出現に気づいた彼女は緊張の面持ちでじっとこちらを見つめている。もともと神経質な個体だが、それにしてもえらく気にされていると思い、周囲を見回してみると…なんと、私から1mも離れていない岩の陰に生まれたばかりの仔ジカが踞っていた。これには焦った。目の端で仔ジカを捉えたものの、私が気づいたことを母ジカに悟られては捕獲ができない。仔ジカを緊張させても同じだ。至近距離で見つけてしまったがためのピンチ。しかも単独調査ゆえ「おとり部隊を出動させて母ジカを遠ざける」などという贅沢な戦術は使えない。追いつめられた私が咄嗟に思いついたのは「母ジカにナメられ、その隙を突く」という稚拙かつダサダサな作戦だった。ダメでもともと。急遽、周囲のシカをエキストラとして起用し、樋口のクサい芝居が始まる。極力穏やかな表情で遠くを見つめ、双眼鏡を鳥に向けてみたり、寝そべってみたり、徐にお菓子を取り出して食べてみたり、他のシカと戯れてみたりと、思いつく限りの手で「和やかな雰囲気」を演出。そして「私は気づいていませんよ」と全力アピール。シカを相手に小芝居を披露するなどアホらしいと言うなかれ。前述の通り、それなりの根拠はあるのだ。だが正直、騙せる自信はなかった。ところが意外にも私の演技力はなかなかのものだったらしく、母ジカは「なーんだ」と言わんばかりにくるりと背を向け、余裕の表情で草を食みだした。仔ジカに背を向けて、だ。…やはり見ている!今回は私の方がウワテだったが、彼女がベテランになれば逆転するかもしれない。シカ同士の行動的インタラクションを観察してきた中で、それは十分に有り得ることだと思える。
 今年も、私はひとりシカ・ゲームを楽しんだ末に、“各雌の出産の有無”や“仔の出生時体重”などの量的データといくつかのおもしろエピソードを持ち帰るだろう。我々にとって重要なのは前者で、後者はさしあたって茶飲み話にあげるくらいしか用途がない。でもそれは後のデータ採集に生かされ、自然を知ることに繋がっていくだろう。11年目の春、そんなことをぼんやり思いながら引っ張りだしたバックパックがシカ臭い。