先日の三砂先生、淡いピンクの紬のお着物でした。
そんな事情は全く知らなかったのですが、紬って昔は普段に着るものだったそうですね。
普段着だったとはいえ手仕事に頼るものですから、今ではとても高価になって多くは外国の方がお求めになるのだとか。
日本の伝統文化が外国の方に支えられる、う~む、ですね。
思いが見える色合いの紬
三砂先生がお召しになっていた着物ですが、人間国宝の志村さんに弟子入りした先生の教え子からのプレゼントとのこと。
弟子入りして最初に作る着物は自分のものというのが決まりだとか。
先生のお着物は、その教え子の2枚目の作品で、桜の枝、梅の枝などで染めた何種類かの糸で織られたものだとか、とても優しい柔らかな深い色合いで織りての思いが見えるようでした。
そう言えば、桜の花色は、冬の間、木が一生懸命大地から吸い上げたピンク色の滋養を花芽に貯めたものだと聞いたことがありますから、染めに枝を使うとピンクに染まるんですね。
へえ~地衣染め!
東京では、科学博物館で開催されていた南方熊楠展に行ったのですが、その隣では「地衣類~藻類と共生した菌類たち~」という企画展があり、とても興味深く見ました。
そこに、地衣類に含まれる化学成分でリトマス試験紙が出来ていた!地衣染ってありだ!
もっとも有用で、最も知られていない染料で、普通に見られる地衣類は非常に良質で堅牢な染料になると書かれていましたが、柿の木や梅ノ木、そこいらじゅう良質な染料だらけ(@@
地衣類を使った染めのワークショップをしてみたいものだと思いながら見ていましたが、梅の枝、桜の枝などなどともリンクしてきて、これは面白い!
生涯名声を求めなかった南方熊楠、その生き方にはとても共感できますが、それは改めて。
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