今朝、8月20日に、白雪姫プロジェクトをすすめる“かっこちゃん”こと山元加津子さんの講演会をしようとのことで、志を共にする方と打ち合わせを行いました。
病気や事故のために、意識が無く、回復の見込みが少ないと思われてきた「植物状態」と言われる人たちがたくさんいらっしゃいます。かっこちゃんは、石川県の養護学校の先生でしたが、生徒たちの持つ可能性をどもまでも信じて、多くの奇跡を起こしてこられた先生です。
彼女は今、「植物状態」と言われる人たちが、意識を取り戻し、食べる、思いを伝えるなどの生活行動を取り戻すための方法を実践し広めていらっしゃいます。 打ち合わせ相手の方は強い思いをお持ち方ですので、話がとめどなく広がるという感じ。その一つが人の持つ力は無限とも思える一方で、その力をどんどん失っているのではないかという話題。
世界は1個の病院となる
今読んでいる「つくられる病~過剰医療社会と『正常病』」は、井上芳保氏(今は家事手伝い兼読書人と自称)の著作ですが、医療問題を社会学者の著者が社会学的に書いているのがとても面白い。
ここにゲーテが1787年に述べた「人道主義が最後の勝利を占めるのは真実だと思うが、同時に世界は1個の病院となり、各人は互いに他人の人道上の看護人となり終わるのではあるまいか、と恐れている」との言葉が紹介されています。
メタボ検診の腹囲測定値、血圧値、DSMによる診断などなど、国民総医療化ともいえる状況が作られ、「病」を手放せない人々が作り出されています。まさに、ゲーテの達観が現実味を帯びていそうです。
ブータンで考える「幸せ」 そんなことを話していて、昨日の地元紙に、島根県教育魅力化特命官・岩本悠さんの「ブータンで考える幸せ」というステキな寄稿が掲載されているのを思い出しました。
岩本さんは、課題先進地で課題解決への挑戦を重ねてきた「島根」の知見は、海外でも求められており、今後「輸出」もできるのではと述べ、地域の文化に根差した島根らしい暮らしの推進を考えたいと書いていました。
今、食や医療などに対する意識変化であったり、田舎回帰の潮流などトレンドが変わりつつあることを感じるのですが、その変化は時代の大きな流れ、例えばグローバル化の大潮流に掉させるのか?
医療でいえば、自分の力を信じるのではなく、自分を医療に完全に委ねてしまう社会に向かう大きな流れの中、それに贖うことができるのか。
人が本来持っていた力を取り戻すためには、掉さし贖う地道な取り組みが必要かもしれません。