キキリ・キキリ・キキリ

-北海道の昆蟲と自然-

北海道の昆虫の写真を中心に、身近な生き物や自然を紹介しています。

新産地発見!

2006年09月16日 | コガネムシ科など
朝晩は日増しに寒くなっている札幌です。
ほんの一ヶ月前までは、まだ暑い暑いと言っていたのに・・・。
そして甲虫も殆ど見られなくなっています。


先日、虫仲間のえさる氏から、一通のメールが来た。
「今、メクラチビゴミにはまってます。一緒に行きませんか?」と・・・。
メクラチビゴミは以前から興味があったで、本日、採集に同行させて頂きました。

えさる氏とメクラチビゴミを狙って、朝から近郊の山地に入る。
既産地はあまり奥深くない場所とのこと。
新産地を求めて、えさる氏が目を付けていた林道に入り、沢に岩が見えていれば、クワを持ってガッチャン、ガッチャン穴堀りをする。
正午を過ぎた頃、数本の沢を攻めたが二人ともメクラチビゴミを拝むことはできなかった。
また、二人とも家庭の事情で15時までに帰宅しないといけない。
諦めムードが漂う。

林道の奥に入ると、二人とも車での移動中も何気に斜め上を見上げている。
そう、会話はカミキリやゴミムシの話をしながらもヒメオオの痕跡を探している。
残り時間1時間となったところで、先日、えさる氏が見つけたと言うヒメオオの新しい食痕を見に行くことになった。えさる氏は「らしい」と言葉を使わず「ヒメの食痕」だと断言する。
新産地ヒメを探している同志なので、「絶対そうであって欲しい」と願わずに居られなかった。



某林道に入る。
林道には針葉樹の植林地が迫っており、広葉樹林帯は薄い。
また、地形は沢地形である。一般的なヒメ生態の概念は捨てた方が良さそうだ。

えさる氏が見つけた食痕の木に着く。


確かに新しい食痕。しかも、とても若いシラカンバ。
林道側からはヒメの姿は見えなかったのだが、木の裏側に周ったえさる氏は直ぐさま「ヒメオオ居ました~!カメラありますか?!」と。




おっ!




おおおおっ~!



空知産ヒメオオ。過去に2例のみ。
ヒメオオクワガタという見つけやすい種であるからこそ、この地域のラベルが珍であるという事は言うまでもない。



嬉しさを隠し切れないえさる氏。


空知管内のヒメオオについての正式な分布記録は2003年の樺戸山地(自分)、2004年の夕張山地北部(M-zoo氏)のみである。
同じ頃から空知のヒメオオを狙っていたえさる氏にとっては、今回の採集は感慨深いものがあったであろう。そんな現場に居合わせた自分も大変嬉しかった。



が、メクラチビゴミは見事にボーズ。
リベンジを誓う!



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