センチコガネ[Phelotrupes laevistriatus]
2008.8.31 江別市
お盆が過ぎ、涼しくなってしまった北海道。
ここ2~3日は気圧配置のせいで湿った南風が流れ込み蒸し暑さが戻ってきたが、
今後は雨が降るたびに最高気温が落ちていく。
8月下旬ともなれば、いつもの森を歩いていても、いつもの虫の賑わいは感じられない。
カンタンの音色が寂しげに響いているだけなのだ。
今年は全般的に虫の発生は少なかった様だ。様々な方面からそういう話が聞こえる。
特筆すべきは、札幌で夏セミの声をほとんど聴くことは無かった点だろうか。
順調だった春に比べ、夏はあっ気なく過ぎ去ってしまった。
実際に札幌の今年の真夏日は4日しかなかったようだ。
これからの時期、甲虫を探そうとするならば、かなりの苦労を強いられる。
こういう状況の中で、センチコガネは非常に目に付く存在となる。
主役が居なくなり、脇役が目立つ絶好のチャンスだ。
せわしなく歩き、時より立ち止まる。
彼らの背中にチョッとだけ哀愁を感じる。
今日も元気に林内を歩き回っていることだろう。