キキリ・キキリ・キキリ

-北海道の昆蟲と自然-

北海道の昆虫の写真を中心に、身近な生き物や自然を紹介しています。

襟裳岬

2007年02月03日 | 採集記・撮影記
襟裳岬(えりもみさき)
誰もが聞いたことがある地名でしょう。



この時期には珍しい大雨と襟裳岬名物の強風。
台風中継のレポーターの様に風に立ち向かいなが岬の展望所へ行ってみました。
もちろん、こんな悪天候時には誰一人居ません。
ゼニガタアザラシを見たかったのですが、双眼鏡のレンズが雨粒で覆われ、
何も確認できませんでした。10年振りに訪れてみたのですが残念です。



岬の突端には岩が霧の奥まで点々と連なっています。

太古、2つの島が衝突してできた北海道。
その時の隆起によって出来たのが日高山脈で、襟裳岬はその最南端に位置します。
また、この岬の沖合いでは、親潮と黒潮もぶつかっています。



襟裳岬には2つの歌碑がありました。
一つは島倉千代子さんの「襟裳岬」。
もう一つは森進一さんの「襟裳岬」。
同名異曲ですが、僕は島倉さんの方は知らなかったです。










「えりも国有林」
現在は低木がチラホラと見られる程度ですが、その昔はカシワやミズナラの大木が生える原生林でした。
明治以降、土地を切り開き、牛馬が放牧されました。
えりも特有のほぼ一年中吹き続ける強風の為、樹木は育たなくなり、
何時しか、えりも砂漠と呼ばれる不毛の土地となったそうです。
戦後、緑化事業がスタートし、現在では徐々に緑が戻ってきています。
一見、歌詞の一節の様に何もない様に見えますが、
50年掛けて緑化に携わった人々の努力がここにあります。

失われた緑を回復するのにどれだけの時間を要するのか。
ここに来れば体感できるのです。