キキリ・キキリ・キキリ

-北海道の昆蟲と自然-

北海道の昆虫の写真を中心に、身近な生き物や自然を紹介しています。

ニホンセセリモドキ

2009年08月22日 | チョウ目

ニホンセセリモドキ[Hyblaea fortissima](セセリモドキガ科)
2009.8.12 函館市


分布は北海道、本州、四国、九州

一般的に本種は雪融け後に活発に行動することが知られている。
早春に交尾を終えた雌は、クマツヅラ科(ムラサキシキブなど)に産卵する。

7月以降に新成虫が出現する。そして、そのまま成虫越冬。
しかし、この間はほとんど活動しないと言われるほど、
採集記録、観察記録がないのが実情だ。
今回、道南の標高200m以上のブナ帯の林道脇に咲いていたヒヨドリバナなどで
吸蜜を行う3頭を確認できた。


1頭目の発見時は、「大き目のハマキガが止まっているなぁ・・・」、
それくらいの感じで、レンズさえ向けようとしなかった。
ただ、その個体が飛び去った後に、後翅の黄斑に気付いたのです。
それから数分間、付近のヒヨドリバナをチェックしていると、
前翅の隙間から黄班を見せる2頭目を確認!(上の写真)
頭を突っ込んで吸蜜しています。

実は最も確認しやすい早春季でも吸蜜シーンはなかなか見られない。
皆さんも春は日当たりの良い場所で飛び回ったり、
止まっている個体を目撃している方がほとんどだと思う。


夕方、下山し始めると3頭目を確認。(下の写真)
霧雨が混じる曇り空で、やや肌寒く、周囲はブナが生える環境。
自分がこれまでに、早春に本種を見てきた雰囲気とまるで違うなと感じました。

 

コスカシバ

2009年08月19日 | チョウ目

コスカシバ[Synanthedon hector]
2009.8.12 函館市


国内分布は北海道、本州、四国、九州。
スカシバガの仲間の中では最も普通に見られる。
幼虫はサクラ、リンゴ、ナシなどの幹や枝の内樹皮を食べ、
市街地の公園や街路樹などで多発することがある。






ダイセツタカネヒカゲ

2009年07月16日 | チョウ目

ダイセツタカネヒカゲ[Oeneis melissa]
2009.7.12 大雪山黒岳


国内では北海道のみにみられる天然記念物である。
他にも大雪山系にはアサヒヒョウモン、ウスバキチョウという
天然記念物の蝶が生息している。

ダイセツタカネヒカゲは登山道など日当たりの良い石の上に良く止まるが、
人が近づくと敏感に反応して、接写を許してくれなかった。



<ダイセツタカネヒカゲが良く飛んでいた環境>



<礫地にイワウメ、エゾツツジ、メアカンキンバイなどが生育>


<上の写真の中央部拡大:石の上で体を傾けて止まっていた>

マダラカギバ

2008年09月30日 | チョウ目

マダラカギバ[Callicilix abraxata abraxata]
2008.7.13 札幌市



開張30~43㎜。北海道、本州、四国、九州、屋久島に分布。

成虫は7~9月に発生、幼虫の食草はミズキ科。

ガについては全くの素人なので、後から同定出来そうなものだけ撮影しています