大道具さーん ちょっとー!

舞台美術製作 金井大道具㈱ごきげん営業阿部 ここに日々の業務を垣間見る。お気楽に「大道具さーん、ちょっとー!」

工場にて

2006年10月30日 | 大道具

10月27日、新川工場に行きました。
製作場では来月の国立劇場の大道具を仮組みしていました。
廊下の妻手が客席から見えやすいようにフレているのですが、
柱もフレるし、屋根もフレます。
棟瓦もフレて、鬼瓦もフレて、 もうみんなフレています。
手間がかかります。

普通の大工さんはこんな家は建てません。
舞台の大道具ならではの家です。
オペラグラスでご鑑賞ください。

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私の場合

2006年10月29日 | 大道具
大学生:わたしは、英文学科なのですが、やはり大道具の
仕事に就くには美術・建築系の学科を専攻していないとだめなのでしょうか???

o-dougu:私は二十年ほど前に大学を卒業しておりますが、
文学部文学科 日本文学専攻 であったと記憶しております。

大学生:そうなんですかー!ではどういう風にして大道具になられたのですか??


というやり取りがコメント欄でありましたので、お答えしたいと思います。
私の場合はまったく反則技でこの世界に入りました。

大卒後、新橋演舞場近くの喫茶店でアルバイトをやっておりました。
楽屋や舞台裏に出前持ちで出入りしておりました。
いつしか大道具さんにあこがれまして、
喫茶店のママさんを通して、棟梁に相談しました。
「大道具さんになりたいんですけど。」
「うちはそんなにあげられないよ(給金が)。それでもいいってんなら・・・」

ってことで、大道具になりました。
いい時代でした。今でもこの反則技は通用するのでしょうか。

ぜんぜん参考にならないと思いますが、私の唯一の就職活動をご紹介しました。

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小唄 夜雨会

2006年10月28日 | 三越劇場

左は市川三升丈(十代目 市川団十郎)  右は十一代目市川団十郎丈。
三升丈は絵や書が大変得意だったそうですが、小唄の作詞家としても数多くの芝居小唄を作ったそうです。
その一周忌より、故人を偲んで追悼の小唄会が開かれるようになりました。
10/27 三越劇場 「小唄 夜雨会記念演奏会」
“夜雨”は故人の俳号だそうです。


舞台には三升(みます)の家紋を散らします。
途中、当世の市川団十郎丈もご挨拶に立たれました。
会は盛況で、立ち見見物の方も大勢いらっしゃいました。



コメント (2)
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いろいろ

2006年10月27日 | 大道具
○11月1日に三越劇場で「端唄 神田福丸の会」が開かれます。本日道具帳をいただきました。あと4日しかありません 

○11月は「本物の舞台芸術体験事業」と題して、歌舞伎ワークショップで中国地方の小学校を廻ります。(大道具さんは二名)
8月に廻った学校へ再び参るのですが、播磨屋さんを座頭として、歌舞伎の衣装や小道具、鳴り物を持っていって体育館で小学生と一緒に遊びます。8月に作った造花や千鳥や浪布も舞台に飾ります。
所作台も持ち回り、「雨の五郎」「鷺娘」を上演します。
鷺娘の雪は、一・二年生の作った紙雪を降らせます。 楽しそうです。

○日本シリーズは日ハムが優勝しましたね。おめでとうございます。今年のシリーズはあまり観られませんでした。

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小さい器に大きな芝居

2006年10月26日 | 観ました
三越劇場は、劇団若獅子「忠臣蔵外伝 その前夜」(石川耕士脚本、演出)の千穐楽。
どこかで観ようと思っていたのですが、今日の夜の部をやっと観ることができました。

いいお芝居だった。
見終わった後も余韻が残っている。
いいお芝居を人に伝えるのは難しいね。
まあ、私はこういうのが好きです。
雪の降らせ方とか注文つけたいところもあるけれど、
大きな芝居が包み隠しています。

劇団若獅子は新国劇の流れを汲む劇団で、笠原章さんが座長です。
沢田正二郎、島田正吾、辰巳柳太郎の血が流れています。

来年は劇団創設二十周年だそうで、「国定忠治」の通し上演が決まっているそうです。緒方拳参加です。(緒方拳さんは新国劇出身です)
絶対みたい。
「赤城の山も今宵限り・・」に大向こうがかぶる。
東京は国立劇場大劇場でやるそうです。必見です。

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朝もはよから

2006年10月25日 | 観ました
大阪へ向かいました。
空は小雨模様で寒いこと、寒いこと
こうやってだんだん寒くなっていくんだね。


大阪はよい天気
マンションのベランダに布団が干してあります。気持ちよさそうです。

向かうのは 大阪 松竹座

十月花形歌舞伎
   「染模様恩愛御書 」(そめもようちゅうぎのごしゅいん)
というのをやっています。
なんでも大阪で評判で、お客さんがたいそう入っているとか。
「今月の松竹座は当たってるんですってね。」
「へえ おかげさんで 東京へ持ってくるという話もあるのでちょっと観といて下さい。」
というので、観にいきました。

ヒマなの?と誰かに言われそうですが、これもお仕事ですから念のため。

感想
:男同士の濡れ場はもっとこってりやるのかと思っていたけど、案外あっさりしてましたな。まああれ以上やるとやりすぎになっちゃうのかな。
:敵討ちから火事場のシーンは迫力とスピードで面白かった。最後は煙と照明と紙ふぶきでどこかのテーマパークみたいになってたぞ。
:ここでも映像を使っていた。最近よく観るなあ。
:構成舞台。舞台中央の高台が土手になったり、二階屋になったり、境内になったりでうまく使っていた。
:周りを囲っている柱と梁が太い。かなり男っぽい作りだ。


昼の部終演後、誰か誘ってお茶でも飲みに行こうかと思ったら、
千穐楽のお稽古をやるという。
楽日は替わった趣向が入るみたいですね。
しょうがないから東京へ帰る。


東京に着いたら、まだ雨が降っていて、以上に寒い
もって行ったビニール傘は大阪に置いてきてしまったので、泣きながら、濡れながら帰る。トホホ・・・

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久しぶりだなあー   更新。

2006年10月24日 | 大道具
来月行われる「松竹大歌舞伎」巡業。
“吉原雀”の道具帳が出来上がりました。ちょっと難産でしたが、やっと発注できます。絵描きさんよろしくお願いします。

午後は新川工場へ。

道成寺の釣鐘です。

でか!!
舞台で見るとそんなに大きく見えませんが、
工場で見るとやっぱり大きいですね。
工場には大中小、三種類の鐘がありますが、これは一番大きいもの。直径六尺、高さ七尺二寸。
某劇団のポスターに使いたいということで、
制作の方とカメラマンさんが工場までいらっしゃいました。
検討の結果、使えるということで、
後日スタジオに運んで撮影することになりました。
出来上がりが楽しみですね。


夜は新橋演舞場へ。
来月の歌舞伎公演“四の切”の舞台稽古があるというので見学にいきました。
おもだか屋型を学ぶ成田屋。
まだ初日までは間があるのに緊張感みなぎる舞台でした。
とても勉強になりました。ありがとうございました。

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嵐を呼ぶ男

2006年10月18日 | 休日
功太郎の遊び仲間にツグちゃん(オス、三歳)がいます。
なかなかの暴れん坊で、この子がくると絶対に何かが壊れます(笑)

一番犠牲にあっているのがこの車。

これは二年前、「尾上松禄襲名巡業」で富山県の宇奈月に行ったときのお土産です。すべて木で出来ている手作りのものです。
普段は玄関に飾ってあるのですが、
子供たちが来ると格好の餌食となります。
仲良く転がしている間はまだ大丈夫ですが
そのうち取り合いになり
そのうち15㎏くらいの全体重をかけられて・・・

事故車は修理工場へ運ばれてきます。
身近な材料で直しますが、
タイヤのスポークやヘッドライトを支える心棒からは焼き鳥の香りがしてきます。

うちでは、焼き鳥の串は捨てることがありません

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流し目のスナイパー

2006年10月13日 | 観ました
先日、学生時代の先輩が遊びに来てくれました。
お土産に焼き芋焼酎“鹿児島大地”四合瓶を一本持ってきてくれました。
焼き芋の焼酎というのは初めて聞きましたが、飲んでみるとこれがおいしくてですね。すぐになくなってしまいました。
包みの中に一枚のチラシが入ってまして、「杉良太郎プロデュース」の大きな文字が。こんなことやっているんですね。

杉さんといえば“流し目”ですね。
舞台は10年以上前に大阪:新歌舞伎座でお手伝いをしたことがあります。
とても気合の入った座長で、時代劇の殺陣のときは切った振りではなくて、本当に切ってました(笑)。
花道から客席をキッと睨むと「キャー」(素敵っ)とお客さん。
我々もその眼で睨まれると「キャー」(・・・)でした。


三越劇場で公演中の「竜 小太郎特別公演」
“流し目のスナイパー”です。

第一部 緋牡丹博徒より 緋牡丹慕情
富司純子さんに上演の許しをもらってこの公演が実現したそうです。
話はわかりやすいし展開がスピーディーなので一時間十五分があっという間です。
とても面白かった。
三浦布美子(特別出演)長門 勇(特別出演)がいい味を出しています。

第二部 豪華絢爛・歌謡舞踊ショー 艶くらべ
唄、踊り、笑い、早替り、ご祝儀、お土産、たくさんのショーです。
ホリゾントいっぱいに映像が映し出されるのですが、
これがきれいでした。どこから映してるんだろう?

流し目は、三越劇場では18日までやっております。
そのあと、名古屋、大阪と続きます。
あなたも撃たれてみませんか?
コメント (1)
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プレーオフ進出

2006年10月12日 | 大道具
パリーグのプレーオフは日本ハムがホークスに一勝して、リーグ優勝に王手を掛けました。
千葉ロッテマリーンズは蚊帳の外。去年の今頃はかなり熱くなっていましたが、今年は心の隙間に秋の風が気持ちよく吹いています。

昨日、秋の健康診断の結果が返ってきました。

やりました!
プレーオフ“二次検診”進出です!!(うちの事務所ではこういって讃えられます)
これを突破すると日本シリーズ“専門医での精密検査”です。

がんばります!!

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