大道具さーん ちょっとー!

舞台美術製作 金井大道具㈱ごきげん営業阿部 ここに日々の業務を垣間見る。お気楽に「大道具さーん、ちょっとー!」

1/31 わたしはとんぼ

2008年01月31日 | 歌舞伎 国内公演
博多座へ「博多座 二月花形歌舞伎」の稽古を観にいく。
お目当ては“蜘蛛絲梓弦(くものいとあずさのゆみはり)”
二年前に浅草公会堂で出された物が博多座へ。
といっても浅草と同じというわけではなく、
早替わりの仕方も違えば、大道具も。
浅草公会堂よりも広いし舞台機構も充実しているので、
まったく新しい亀治郎ワールド蜘蛛の妖怪変化です。

稽古終了後、とんこつラーメンを食べて帰京。
こちらは蜘蛛ならぬトンボ帰りです。


道具幕“蜘蛛の巣幕”(浅草公会堂)
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世話情浮名横櫛 (よわなさけうきなのよこぐし)

2008年01月27日 | 浅草歌舞伎
昭和の名曲、春日八郎“お富さん”のお話。


「木更津海岸 見染めの場」
潮干狩りで有名な千葉県の木更津海岸が舞台です。
お芝居の中でも貝拾いをしている人たちが出てきます。
向こうに見える海は東京湾。むかしは江戸湾といったのかどうか。
その向こうに見えるのが三浦半島?房総半島?ちょっとよくわからない。
私は三浦半島だと思うのですが、実際はどう見えるのでしょうか。
今では川崎行きの大きな橋と海ほたるサービスエリアが見えるのかなあ。
今年の夏は木更津へ潮干狩りに行きましょう。
ちなみにJRの木更津駅の近くには、
与三郎の墓、こうもり安の墓、見染めの松などがあるそうです。



「源氏店の場」
♪粋な黒塀 見越の松♪をくぐってはいるとここが♪玄冶店(げんやだな)♪
歌舞伎では“源氏店(げんじだな)”となっているのですね。
でもゲンヤダナと言ってしまうのですが。
ここに♪死んだはずだよお富さん♪ がご存命でいらっしゃったわけですね。
与三郎とお富さんが劇的な(劇なんですけど)再会をするわけです。
“いやさ、お富、久しぶりだなぁ”
なんとも粋な台詞でありますね。


ちなみに、「切られお富」という出し物も歌舞伎にあります。
よく掛かる出し物なので見比べてみると面白いです。
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祇園祭礼信仰記 金閣寺

2008年01月21日 | 大道具
新春浅草歌舞伎 「金閣寺」


浅草浅草寺のすぐとなりに世界遺産金閣寺が現れました。
ちなみに私は銀閣寺は行ったことがありますが、
金閣寺はありません。



大セリで屋体を沈めたところ。
7尺(2m10cm)沈めています。



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弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)

2008年01月20日 | 浅草歌舞伎
新春浅草歌舞伎 第一部
「弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)」
シラナミと聞くと私なんかはすぐに芋の香りを思い出しますが、ここで言うシラナミは歌舞伎のシラナミです。
 
浜松屋店先

 1:軒のれん 商店の店先によくかかっている。
 2:日除けのれん 舞台では屋内にあるように見えますが、実際は商店の街道沿いにかかっている。本番では4のところまで伸ばしましたが、となりのお店まで伸ばすと怒られますので気をつけましょう。
 3:大阪障子 商売やサンの道具には大概この障子が正面に入っている。そういうものです。今月歌舞伎座でやっている“魚屋宗五郎”の宗五郎の家にも入っていますね。

稲瀬川勢揃い

浅黄幕を振り落とすと一面桜が満開の景色です。
本では鎌倉、稲瀬川となっていますが、背景はどうやら浅草隅田川のようですな。浅草寺もあります。
上から垂れているのは吊り桜。糸桜ともいいます。
正面の桜の木は五本。これはどんなに舞台が狭かろうが、邪魔だろうが五本です。
“白浪五人男”が桜の木の前に勢揃いし。ひとりずつ口上を述べて見得を切ります。これが四本だったらひとりがあぶれてしまうのでけんかになります。けんかは困るので桜の木は五本揃えます。

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あわただしい土曜日

2008年01月19日 | 大道具
午前、新川工場へ。
はーとふるはんど、ファミリー大戦争 三越劇場での二つの公演の大道具を発注。
午後、浅草公会堂へ。
肉まんを差し入れ。中日も過ぎてそろそろバラシの打ち合わせなどが始まっている。
銀座線で三越劇場へ。
名人会の道具帳をいただく。29日が本番。
銀座線で事務所へ。
土曜日は15時までなのと、電源工事でプリンタなどが使えないため人が少ない。
明日はお休み。

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初詣、楼門をめぐる

2008年01月15日 | 休日
13日、14日の連休に初詣に出かけました。
行き先は地元の千葉県香取市 “香取神宮”


立派な楼門です。


土地柄、醤油が奉納されていました。キッコーマン、ヒゲタ、ヤマサ かな。


初詣のあとは、佐原市内を観光。

呉服屋さんの写真(頂き物ですが)
日除け暖簾や軒暖簾がかけてあります。
浅草歌舞伎の“浜松屋”の大道具にそっくりです。


初詣のあとは銚子へ向かい、犬吠埼の旅館に一泊(海の幸がいっぱい。おいしかった)
翌日は魚市場を見て(思ったより小さかった)
ヒゲタ醤油の工場を見学(休日なので機械は止まってた)
銚子商業高校の正門をとおり(千葉県野球小僧のあこがれ。校歌歌えます)
時間があるので鹿島神宮も行ってみるかということで、利根川を越えて茨城県へ。


鹿島神宮の楼門。
こちらも立派です。
香取神宮の楼門と比べてみると、こちらのほうが大きいですね。
でもワタクシは香取神宮の楼門のほうが好きかなあ。

今月は歌舞伎座でも演舞場でも楼門が飾られています。
こちらも見比べてみると面白いかも。




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傾城反魂香 吃又

2008年01月11日 | 浅草歌舞伎

新春浅草歌舞伎 第一部
最初の演目はこれ。
よく掛かる演目です。
昨年はこんぴら歌舞伎や三越歌舞伎、歌舞伎座でも上演されました。(役者はみなちがいますけどね)
話はわかりやすいし、役者それぞれに見せ場があるし、何より最後がハッピーエンドなところがいいですね。
大道具の最大の見せ場が屋体の前にある“手水鉢”
この世の最後にと又平が、精魂こめて描いた自画像が
この♪厚さ尺余の御影石♪を貫通してあちら側からこちら側に浮き出てきます。
このため又平は免許皆伝!めでたしめでたしというお話です。
ちょっと不思議なこの場面。
役者の芝居と義太夫の三味線で緊迫した場面を作りますが、
とても静かなのでコックリしないようにご注意ください。
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暖簾に腕押し

2008年01月05日 | 浅草歌舞伎
「新春浅草歌舞伎」
第一部 弁天娘女男白浪(べんてんむすめめおのしらなみ)
  浜松屋店先
呉服商の大店浜松屋にはたくさんの暖簾が掛かります。
日除けのれんや軒のれん。
今ではあまり見かけませんが、川越などの古い町並みに行くと日焼けしたのれんが掛かってますね。



浜松屋さんの軒暖簾にアイロンをかけるユウイチ隊員。

安全委員会より一言頂戴しました:「アイロンかけてからかけりゃあいいじゃねえか。」



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鳳凰の話

2008年01月04日 | 浅草歌舞伎
新春浅草歌舞伎「金閣寺」
大道具の壁や天井には金紙がほぼ全面に渡って貼り付けられ、そこにトラや花や雲の絵が描かれてあります。
屋根は本物は柿葺(コケラブキ)ですが、大道具では屋根の形に枠組みを作り、布を張って茶色に塗ります。
屋根の上には鳳凰が輝いています。

そこで明日の中山金杯は(なんと言う話の展開だ)
“①フサイチホウオー”で決まり。
金閣寺と金杯だから何か関係がありそうじゃない?
相手は、「金閣寺」のヒロイン“雪姫”から連想して白。
一枠“②シルクネクサス”




この鳳凰はめったに拝める物ではなくて、普段は糸桜の後に隠れています。
大セリが降りるときだけ姿を現します。

ところで京都金杯って言うのもあるらしい。(またまたなんと言う話の展開だ)
金閣寺との関係を探ってみると、
④ディア寺ノビア
⑧金シャサノキセキ
⑫桜メガワンダー
京都だからねえ金閣寺は。


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不思議なものを観た

2008年01月03日 | 新橋演舞場
浅草公会堂でラジオ体操。
朝礼後、外出する。
三越劇場へご挨拶。
「浅草は無事にあいたんですかぁ?ブログの更新が止まっていたので大変なことになっているのかと思ってました。」
ワタクシの筆不精(キーボード不精?)ゆえ
ご心配をおかけしてスミマセン。
仕込から稽古と至極順調に進んでおりました。

国立劇場から歌舞伎座と廻り、
あいさつ回りの最後に演舞場へ。
丁度舞台は大詰め。
不動明王の空中浮遊の場を観る。
・・・浮いている・・・
・・・不思議・・・

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