大道具さーん ちょっとー!

舞台美術製作 金井大道具㈱ごきげん営業阿部 ここに日々の業務を垣間見る。お気楽に「大道具さーん、ちょっとー!」

さばかれるアーティスト

2008年06月24日 | スーパー歌舞伎
「ヤマトタケル」中日劇場で残りわずか。
まだ見ていない人は名古屋へGO!!


“クマソの館”屋体崩し後の舞台裏。
羽目板はすべて後方に吹っ飛ばされる。
普通、板さんといえば魚をさばくのが仕事だが、
こちらの板さんは、役者さんの通行の邪魔にならないように“さばかれる”のが仕事。
毎日毎日、くくりつけられた紐で舞台袖まで引かれていく。
酷使に耐えながら、稽古場から数えて五ヶ月。
大千穐楽まであとわずか。
もうすこしだ、ガンバレ。
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トランスルーセントドロップ

2008年06月21日 | スーパー歌舞伎
スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」で使っているドロップ(背景画)。
普通の絵の具ではなく、光を通す染料のようなものを使い、
ベタッと塗るのではなく、細かい点の集まりで色を構成していく。
テレビのブラウン管と思っていただければわかりやすいか。
その完成した絵に、
後ろから光をあてて、透かして、絵を浮き上がらせるというなんとも手間のかかる方法で舞台上に飾られている。

絵描きさんたちは舞台で光を当てられることを想定してドロップ製作をするわけだが、実際に照明があてられるまではその完成度はまったくわからない。熟練者の勘だけが頼り。


ドロップの後ろに照明バトンを仮設。
ドロップと照明の間にスクリーンを一枚はさんでいる。
照明さんは、後ろから前から光を当ててこの場面を完成形に持っていくのである。


第二幕 富士山のふもと。ヤマトタケルとタケヒコがセリあがって登場するシーン。
富士山はまるで写真のように見えます。
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ベルベット 黒

2008年06月19日 | スーパー歌舞伎
スーパー歌舞伎では
一文字幕、袖幕、大黒幕、暗転幕などの黒幕は
すべてベルベット素材を使用している。
ベルベットとは、表面に羽毛が織り出されていて、
手触りがとても柔らかく、おもに、ドレスなどの衣服に使用する高級素材。
照明が当たっても、光を吸い込むようになるので、舞台上では普通の黒幕よりもさらに黒く、より黒くなる。
その扱いはとても厄介で、
たたんだ際にできるシワを丁寧にスチームを当てて直していきます。

客席からはあまり意識されない黒幕だが、
かなりの手間がかけられている。


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大道具の整体

2008年06月16日 | スーパー歌舞伎
今月、名古屋の中日劇場ではスーパー歌舞伎「ヤマトタケル」が上演されている。
4ヶ月連続公演の最終地だ。
稽古場にいたときは真冬だったのに、もう夏になってしまった。
関係者の皆様、健康に気をつけて、最後の月を無事乗り切ってください。
大道具たちも毎日の本番と、長距離の運搬にかなりお疲れの様子。
そこで必要なのが、ゆがみ、ずれの矯正。&お肌のチェック。
ここ中日劇場では多くの大道具たちが整体に訪れ、英気を養い、リフレッシュされたのでした。


一幕:早代わりに活躍する大赤柱。
下地の板は割れ、打物の板も欠ける。
打物をすべて取り外し、板の割れを手当てし、そして新しい打物を取り付ける。


二幕:火の立ち回りに使う赤布。
振り竹にぐるぐる巻きにされ、振りかぶされ、揺らされ、落とされ、引っ張りまわされるというかなり過酷な労働を強いられているこの赤布。
縫い目を一つ一つチェックして、弱っているところを補修。
東京から持ち込んだミシンが大活躍。

道具たちはたちまち元の姿に立ち返りまた現場へと向かうのでした。



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あびる

2008年06月15日 | 休日
千葉ロッテが最近好調。
昨日も好調阪神タイガースを破り、勢いに乗りたいところ。
今日はタイガースとの二戦目ということで、
マリンスタジアムへ応援に行くことにする。
ビールをガンガン飲むつもりなので、電車で行く。
お隣の海浜幕張駅に到着。
改札口を出たところでいやなアナウンスが耳に飛び込んでくる。
「本日の試合は全席指定席です。すべて売り切れとなっております。」

昔は全席自由席状態だったロッテ戦が・・・

時代は変わった。
今度からは前売り券を準備して球場に行かねば。

そのまま帰るのもしゃくなので、海を見てから帰ることにする。


海と子と野球場
太陽光線を十分浴びる。
この子は野球よりも海のほうが面白いそうで、
この後全裸になり水の中へと歩を進めていく。

ここは遊泳禁止だぞ。


三塁側ブルペンから中をのぞく人たち。
試合展開はまったくわからず・・・

この後は家に帰りTV観戦。
9回表に同点に追いつかれ、完全に流れはタイガースに移ったように見えたが、
その裏、ズレータの一撃でサヨナラ勝ち。やったね。

マリーンズの勝ちを見届けて、
新宿へ出かける。
お目当ては劇団唐組第41回公演「夕坂童子」
今日が千穐楽でした。

唐十郎の言葉のシャワーを存分に浴びる。


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