大道具さーん ちょっとー!

舞台美術製作 金井大道具㈱ごきげん営業阿部 ここに日々の業務を垣間見る。お気楽に「大道具さーん、ちょっとー!」

音楽祭

2009年05月13日 | 三越歌舞伎
5月13日(水)
新装開場した三越劇場では

「春のポピュラー音楽祭2009」

およそ80年間、舞台奥の天井に横たわっていた巨大な排気ダクトがなくなり、ホリゾントのタッパが高くなった。

ビジュアル的に機構的にまったく違う劇場に生まれ変わった。
演奏者が言うには、音の響きも以前とまったく違うのだそうだ。

三越劇場を愛するものたちよ!
劇場へ!
いそげ!
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三越歌舞伎 開幕

2008年09月04日 | 三越歌舞伎
『三越歌舞伎』の初日が9月2日に開いた。
「ぢいさんばあさん」は離れ離れになってから37年後に再会する夫婦の物語。
心温まる、優しい気持ちになれるお芝居が、三越劇場の空間にぴったりとおさまってるんじゃないの?
帰りに連れ合いにケーキのひとつも買って帰ってあげたくなりそうなお芝居だ。
ケーキは堂島ロールがお勧め。三越の地下で売っている。ちょっとおいしいぞ。



「ぢいさんばあさん」の大道具の主役は桜の木。
右が桜のつぼみの状態。左が満開の桜。
37年も経つと桜の木も本当に大きくなります。


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三越歌舞伎 千穐楽

2006年06月22日 | 三越歌舞伎
三越歌舞伎も無事に千穐楽を迎えることが出来ました。
皆様、お疲れ様でした。

昼の部終演後、バラシ。

“女殺油地獄”の油で定式幕が汚れてしまいました。
クリーニングに出します。

河内屋の与兵衛サンへ
クリーニング代の請求書が届くのでよろしくお願いします。
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本物ですか?

2006年06月19日 | 三越歌舞伎
今日は三越劇場へ行きました。
昼の部の終演と同時に打ち合わせのため客席に入りました。
すると、一番最後に出ようとしていたご婦人に
「あの油はほんものなんですかー?(笑)」
といきなり質問されまして、
一瞬答えるのに迷いましたが、
耳打ちするようにそっと「特別に教えますが、実はあれは寒○なんですよー」
というと、
ご婦人はすごい大事な秘密を聞いてしまったかのように、
小声で「そうなんですかー ありがとうございます」
と、ニコニコご満悦の様子で帰っていかれました。

油の秘密は筋書きに書いてありましたね。


私の質問
「あのFWはほんものなんですか?」
「ゴール前に駆け込んで、シュートするのがFWじゃあないんですか?」








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女殺油地獄 三

2006年06月14日 | 三越歌舞伎

三越歌舞伎 女殺油地獄“豊嶋屋油店の場”

これ“てしまや”と読みます。
このお芝居のクライマックスシーンです。
映画やミュージカルにもなっているのでどうぞご覧ください。
この場の見せ場は、与兵衛と豊嶋屋の女房・お吉との油の海の中での壮絶な立ち回りです。
油は狂言方さんが、毎日ペール缶とコンロを使って作ってます。
なんせ油の量が半端でないので、一日中かかっているそうです。
油の中身や作り方は秘密。知りたい方は入門してください。

大道具はしっかりと飾ってありますが、夜のシーンで暗いためにあまりはっきりと見えません。壁の色も暗めの色です。
油の海を作るために工夫があります。といってもビニルシートを敷いて周りを高くしているだけですが。客席からはわかりませんね。

終わってからの掃除が大変なんです。
みんな裸足になって、モップがけ、雑巾がけ。
壁に飛び散った油もふき取ります。
最後は油まみれの与兵衛が花道を逃げていくので、花道にも油がつきます。
毎日が大掃除ですが
「コクーン歌舞伎に比べればぜんぜんたいしたことじゃあないね。」
という声も聞かれます。

中日(なかび)には絵描きさんに来てもらって壁の色を直しました。
ありがとうございました。
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女殺油地獄 二

2006年06月09日 | 三越歌舞伎

三越歌舞伎 女殺油地獄“河内屋内の場”

台本には「上手に9尺の屋体あり・・・」と書かれています。
が、それは大きい舞台でのこと。
三越では6尺になっています。
正面の障子を引き抜いて中の様子を見せるのですが・・・・狭い。
この中に親父と布団に入った娘と祈祷師が入りますが、かなり窮屈そう。
親父さんの通るところがないので、急遽手前に縁側をつけました。

この場には障子が13枚使われています。
このうち一枚を、この家の馬鹿息子の与兵衛がぶち破ってしまうので、
替えの障子がもう一枚あります。
大道具さんは毎日この障子を貼り替えています。
二回公演の日は二回も貼り替えています。
与兵衛は大道具の手も煩わせています。

ほんに困ったやっちゃなあ。


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女殺油地獄 一

2006年06月07日 | 三越歌舞伎

「三越歌舞伎」女殺油地獄 序幕“徳庵堤の場”

野崎詣での参道にある土手の風景。大詰めの“豊嶋屋の場”が端午の節句の前日という設定なので、この場は4月の末、ゴールデンウィークの初日といった頃でしょうか。たいそうな賑わいです。桜や菜の花がちょうど見ごろとなっております。
背景の水辺と土手の遠見は大きな木の枠に布を張ったキャンバスに描かれています。舞台転換のときは二つに折りたたんで収納します。薄くて軽くて二つ折り。まるで携帯電話。
今回の土手の高さは常足(ツネアシ)。一尺四寸の高さです。大劇場ではもう少し高くて中足(チュウアシ)二尺一寸くらいかな。歌舞伎座では土手の向こうのセリを下ろして階段やスロープをつけて、役者が土手の向こうの川へ落ちるところは本当に落ちるように見せているそうです。役者によっては土手の向こうを船が通る演出もあります。
三越歌舞伎では土手の向こうに布団が二枚敷いてありまして、役者さんはそこに飛び込むようにしています。また、船は出ませんが役者の掛け合いで、まるで向こうの川を船が通っているように見せています。
苦肉の策がここかしこにちりばめられています。
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花見で一杯

2006年06月04日 | 三越歌舞伎

「車引」
回廊のドロップと梅の吊り枝。
三越劇場は吊り物が上に飛ばないので、背景のドロップ幕はカーテンレールに吊って舞台袖に引き取っています。毎日霧吹きで水をかけてしわのばしをします。
梅のつり枝はヤートコセと呼ばれています。普通より薄く小さめに作ってあります。何とか上に収まるようになっています。

その梅の花をめでる人たち。
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三越歌舞伎 初日

2006年06月03日 | 三越歌舞伎
昨日無事に初日の幕が開きました。
「女殺油地獄」の舞台転換の時間が10分と15分。
照明さん小道具さんも転換を手伝ってくれています。
もうすこし早くしたいところですが、これはしょうがないか。

これだけの大道具が三越劇場の舞台によく収まりました。
今回の大道具は薄く、軽く作られています。(携帯電話のキャッチコピーのようですが。)
でも客席から見るとまったくわかりません。

「女殺~」の豊嶋屋の場は、いろんな音が出てきます。
義太夫、三味線、油のこぼれる音、赤ん坊の泣き声、犬の遠吠え、
これらすべてが生の音。スピーカーからの音ではありません。
劇場が小さいので、音がよく聞こえます。

終演後、スタッフで初日祝い。
舞台上に仮のテーブルを作ってビールで乾杯。
おめでとうございます。



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舞台稽古

2006年06月02日 | 三越歌舞伎
「三越歌舞伎」はいよいよ舞台稽古。
役者さんのなかには、三越劇場は初めてという方もいて、
舞台の広さに驚いていました。
花道を見た役者が、
「思ったより広いですねえ。」とうれしそうにしていました。

12:00 稽古は「車引」から。
14:30 「女殺油地獄」

松嶋屋さんが自ら舞台に上がって指導する姿。
大道具にもチョコチョコと注文が来ます。

大詰めは、実際に油をひっくり返して稽古をして、客席にどれくらい飛び散るか
などもチェック。
21:00 無事稽古終了。

その後大道具はだめ直し。国立劇場から製作部、美術部さんの応援も来てもらって、
23:00 終了。

明日はいよいよ初日です。どんな舞台かおたのしみに。ではおやすみなさい。

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