ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

友情

2009-03-08 | 私事・リタイア・人生
先日、近所に住む友人のドリー(仮名)が突然やってきました。

彼女は界隈でちょっと知られた「猫おばさん」で、家で7匹、外飼いで2匹(その後増えていなければ)、計9匹の面倒を見ています。

彼女は独りで戸建の公共住宅に住み、年金で暮らしています。
クルマがないので買い物は徒歩15分ほどのスーパーへ。とてつもない量になるキャットフードは宅配を頼んでいるため、年金のほとんどを猫に費やしているそうです。

彼女の庭は雑草が生い茂るプチ・ジャングルで、こぎれいにしている家が多い近所では目立っています。それをいいことに塀の外からゴミを投げ込む輩もいて、見るからに雑然とした印象。でも、猫にとっては自然で楽しい遊び場のはずです。

庭がそうなら家の中も推して知るべしで、玄関先まで物が溢れているようで、訪ねていってもそう簡単にはドアが開きません。
「ドリー?ミコトよ!」
と声をかけても、ゴトゴトガタガタ物を動かす音がしてやっとドアが開きます。防犯にはもってこいですが、緊急時には本人も出られないという┐(  ̄ー ̄)┌

レースのカーテンの裾がボロボロなのが通りからでも見えるため、
「うちに余ってるレースのカーテンがあるけど。」
と声をかけると、
「あれでいいの。物がいっぱいであの窓まで行けないのよ。」
という予想外の返事が返ってきたこともありました≧m≦

もしも彼女が庭でも家でも、
「ちょっと片付けたいんだけど、手伝ってくれない?」
とざっくばらんに言ってくれたら、いの一番で駆けつけますが(風水アガるだろうな~)、本人にその気がないので無理そうです。

そんなエキセントリックな彼女なので、近所に親しくしている人もいないようで、年金受給者専用のアパートにいるもう1人の「猫おばさん」と立ち話をしている姿を見たことがあるぐらいです。

でも彼女はワタクシの友人で、ときどき訪ねていっては薮蚊の襲撃を受けつつ(庭が草ぼうぼうなので蚊もスゴいです^^;)、しばし立ち話。お互い猫と多肉植物が好きなので、そんなたわいのない話を。

彼女はすでにかなりの歯がなく、抜けるに任せて放って置いているようで、いろいろなところから空気が漏れるせいか言葉が聞きづらく、正直な話、ワタクシは彼女の言っていることの半分くらいしかわかりません。彼女も外国人のワタクシの英語をどこまでわかっていることか?でも、お互いそれで特に困ることもなく、わからないことは聞き流し、シレっと話を続けてしまいます。

ワタクシが外飼いのタビジが食べない猫缶を持っていくと、
ドリーが庭にたわわになっている桃をくれ、
「それじゃあ」と今度は庭でとれたトマトを持っていくと、
彼女がその辺でぼうぼうに伸びている多肉を手でちぎってくれる・・・
といった按配で、なんともユル~い関係なのです。

突然やってきた彼女が差し出したものは、ワタクシの持っていない種類の多肉とゼラニウムでした。

これを握り締めてトコトコやってきて、握ったまま差し出し、
「要る?」
と。

要りますとも♪
(一般的には安くて臭い花の代表選手のゼラニウムですが(笑)、NZに来てからすっかり好きになり、特にエッセンシャルオイルは毎日のように使っています)

袋に入っていないどころか、むしったそのまんま!のところがなんともドリーらしくニマニマニマ。こちらも庭のトマトを摘んで渡すと、
疎らの歯を見せながらニッカ。いいですねぇ^皿^

どこにでも根付く多肉とゼラニウムはこの庭に留まるでしょう。
ワタクシたちの一風変った友情もいつまでも続くことでしょう。

(この多肉も放ぽりぱなしだったようで、徒長しまくり! 
(注)多肉は水や陽光不足など環境がワルい場所だと茎がやたらに伸び、花に見える葉をたくさん出して生き残ろうとします!
後は引き受けたよ、ドリー→)


゜・*:.。..。.:*・゜゜・*:.。..。.:*・゜ ゜・:,。゜・:,。★゜・:,。゜・:,。☆。.:*・゜゜・*:.。..。.:*・゜

この夏「トマト♪トマト♪」と騒いでいるのも、元を正せば、去年彼女にトマトの苗をもらって育ててみたのがきっかけでした。その話はコチラでも。

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