南米チリ中部沖で日本時間の１７日朝に発生したマグニチュード８・３の地震で、気象庁は１８日午前３時、北海道から沖縄県に津波注意報を出した。同庁などによると、今回の地震に伴い、チリのコキンボで４・８メートルの津波が観測された。津波は北海道太平洋岸東部に１８日午前５時頃、宮城県に同５時半頃、東京湾や静岡県に同６時頃、愛知県外海や和歌山県に同６時半頃、徳島県や宮崎県に同７時頃、沖縄本島に同７時半頃に到達すると予想。同庁のシミュレーションでは、津波の高さは最大１メートルという。
田村明比古観光庁長官は１６日記者会見し、ことしの訪日外国人旅行者が９月１０日時点で１３４２万４千人となり、過去最高だった昨年の１３４１万人を上回ったとの推計を明らかにした。２０２０年までに年間２千万人とする政府目標の早期達成が現実味を帯びてきた。国・地域別では、中国が３３４万７千人で最多。景気減速の懸念にもかかわらず引き続き高い水準だった。韓国の２５５万４１００人、台湾の２４６万８３００人と続いた。
中国外務省の洪磊副報道局長は15日の記者会見で、北朝鮮が「地球観測衛星」として長距離弾道ミサイル発射を示唆したことを「国連の安全保障理事会の決議で規制されている。朝鮮半島に緊張をもたらす行動をとるべきでない」とけん制した。北朝鮮が核施設の稼働を認めたことにも「中国は朝鮮半島の非核化を堅持している」と容認しない姿勢を強調。北朝鮮の核問題を話し合う６カ国協議に関しては「関係国との努力で早期再開を進めたい」と語った。
黒い煙が突然、上空に噴き上がった。１４日に噴火した熊本県の阿蘇山。噴火警戒レベルが３（入山規制）に引き上げられ、火口から４キロ圏内の立ち入りが制限された。火口近くに居合わせた人たちは急いで避難し、気象庁や熊本県庁は対応に追われた。
大相撲秋場所２日目（１４日・両国国技館）―― 白鵬が初日から連敗。嘉風の引き落としに不覚を取った。鶴竜は碧山をはたき込み、照ノ富士は隠岐の海を難なく寄り切った。豪栄道は高安に寄り切られた。遠藤と逸ノ城に土がついた。
海外でつくって日本に逆輸入されている原付きバイク（排気量５０ｃｃ以下）の生産が、国内に戻りつつある。最大手のホンダが１１日、中国やベトナムでの生産の大半を、熊本製作所に移すと発表したためだ。現地の人件費が上がり、円安も進んで、海外でつくる利点は薄れてきているという。熊本製作所では１１日からさっそく、中国でつくっていた原付きバイク「ジョルノ」を大幅改良した新型の生産が始まった。年産１万８千台で、来月１６日から売り出す。生産ラインには、できたばかりの水色や茶色など６色のジョルノが並び、作業員たちが車体にきずがないかなどを丹念にチェックしていた。
２０２０年東京五輪・パラリンピックに向け、東京都は１１日、今秋にも１２年五輪を開催したロンドン市と姉妹友好都市提携を結ぶと発表した。都の姉妹友好都市提携は１９９６年のローマ市以来１９年ぶりで、１２都市目。都によると、ロンドン市のボリス・ジョンソン市長は今秋、来日する予定。舛添知事もラグビーワールドカップの視察で１０月の訪英を予定しており、こうした機会に最終的な協議を行い、調印する見通し。五輪開催のノウハウ提供など、具体的な協力分野を定めた合意書も取り交わす。
イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」がインターネットで発行する英字機関誌「ダービック」で明らかにした中国人の人質について、中国外務省の洪磊報道官は１１日の定例記者会見で「１人について国外で失踪した中国公民の特徴と一致した」と述べ、中国人が人質になっていることを認めた。洪氏は「中国の関係部門が既に緊急システムを立ち上げた」と述べ、救出に向けた活動を開始しているとした。同組織は、新たに中国人１人とノルウェー人１人を人質にしたと主張している
イスラム過激派組織「イスラム国」は、インターネット上の機関誌「ダービク」最新号で、日本を「十字軍（米主導の有志連合）の公式メンバー」として名指しで批判した。さらに、支持者に対し、ボスニア・ヘルツェゴビナやマレーシア、インドネシアで日本の外交団を狙ってテロ攻撃を行うよう呼びかけた。最新号は、今月９日にネット上で発行されたとみられ、ノルウェー人と中国人の男性計２人を人質にしていることを明らかにした。このほか、トルコの海岸で死亡したシリア難民の男児の写真を載せ、「十字軍の戦場に向けた危険な旅」と説明。シリア中部の世界遺産パルミラの神殿の爆破写真も掲載した。
関東と東北地方南部で降り続いた大雨の影響で10日、茨城県常総市で鬼怒川の堤防が決壊した。関東地方整備局、茨城県警などによると、決壊したのは常総市三坂町の鬼怒川の堤防。決壊により、常総市内で取り残されていた住民計20人が救助された。航空自衛隊百里基地は孤立した住民の捜索、救助のため、救難用航空機とヘリコプターを１機ずつ派遣。警視庁も10日午後、災害救助の専門部隊「特殊救助隊」12人を派遣した。孤立した住民の捜索や救助にあたる。
９日の東京株式市場は、世界経済に対する懸念が後退し、全面高の展開になった。日経平均株価の終値は前日より１３４３円４３銭（７・７１％）高い１万８７７０円５１銭。１９９４年１月３１日以来、約２１年７カ月ぶりの上昇幅を記録した。前日は中国の追加緩和への期待から、欧米株が軒並み値上がりした。東京市場は、その流れを受けて朝方から「買い一色」の相場となった。上海株などアジア市場も全面高で、投資家心理が好転し、相場を押し上げた。
内戦が続くシリアなどから難民・移民が大量に欧州へ流入している問題で、ドイツのメルケル首相は七日の記者会見で、今冬までに十五万人分の難民申請希望者の収容施設を確保するなど六十億ユーロ（約八千億円）の難民対策費用を来年度予算に追加すると発表した。一方、フランスのオランド大統領は七日、今後二年間で計二万四千人の難民受け入れの方針を表明。英国のキャメロン首相も議会で、二〇二〇年までに最大二万人受け入れる意向を示した。
韓国国防省は７日、自衛隊が１０月１８日に相模湾で行う観艦式に、韓国海軍の艦船１隻が参加すると発表した。今年が日韓国交正常化５０年にあたることから、日本側が招待していた。韓国海軍が自衛隊の観艦式に参加するのは、海上自衛隊の創設５０年を記念した２００２年の「国際観艦式」以来。自衛隊の観艦式は３年に１度開催される。今年は韓国のほか、米国、豪州、フランス、インドの艦艇が参加する。
朝鮮戦争などで生き別れた離散家族の再会事業に関する南北赤十字の実務者協議が７日、板門店の韓国側施設で始まった。８月２５日の南北高官協議の合意に基づき、今月２７日の中秋節を機に再会行事を開く方向で場所や規模などを詰める。韓国政府関係者によると、韓国側は再会行事の早期開催と定例化のほか、韓国側の離散家族名簿約６万人分の生死の確認を求める方針。一方、北朝鮮側は開催条件として、外貨獲得を目的とする金剛山観光事業の再開を求める可能性もある。
消費税率を１０％に引き上げる際の負担軽減策をめぐる財務省原案が、自民、公明両党内に波紋を広げている。特に、公明党は生活必需品の税率を低く抑える「軽減税率」導入を強く主張してきただけに、「国民に説明がつかない」と反発している。自公両党は昨年１２月の衆院選で、軽減税率導入をそれぞれ政権公約に盛り込んだ。特に公明党は「いまこそ、軽減税率実現へ。」と選挙ポスターに明記し、軽減税率を前面に掲げて選挙戦を戦った。今回の原案は、財務省と与党のごく一部の幹部だけで調整が進められ、多くの与党議員には「寝耳に水」（自民党中堅）だった。公明党幹部は「財務省案の説明は受けていない」とした上で、「一度、１０％で払うのでは『痛税感』の緩和にならない」と語った。財務省原案はいったん飲食料品に１０％課税し、のちに税率２％相当分を給付するため、負担と給付に時間差が生じる。