【御言葉は剣の力を持つ】
また、ペルガモンにある教会の御使いに書き送れ。鋭い両刃の剣を持つ方が、こう言われる。
ヨハネの黙示録２章12節
ペルガモンはローマ帝国アジア州(現在のトルコ)の州都でした。エペソやスミルナが商業都市であったのに対し、総督府や名高い図書館がある政治や文化の中心地であり、ゼウスや皇帝崇拝のための神殿がありました。すなわち、ペルガモンは他の街に比べて「様々な言葉」に溢れていたのです。すなわち、まず政治や裁判の場における弁論術を駆使した言葉があり、図書館の蔵書は20万ともいわれ多くの知識の言葉が蓄積していたのです。ちなみに、羊皮紙(Ⅱテモテ４・13)はペルガモンが発祥の地です。そして、ゼウスなどの神殿では祈りと教えの言葉が満ちていたでしょう。
この言葉の街であるペルガモンにある教会に対して、主はご自身が「鋭い両刃の剣を持つ方」であると宣言します。すでに、キリストは「口から鋭い両刃の剣が出て」と記されており(黙示１・16)、剣とはすなわち御言葉です(エペソ６・17、へブル４・12)。主イエスを信じる人は、いかなる地上の言葉よりも鋭い剣の力をもつ御言葉によって有意義な人生を過ごすのです。
キリストの心を現す生きざま…「証人」(13節)のギリシャ語マルティアは殉教者という意味です。今の時代の証しとは、主イエスの救いを感謝して、主張や功名心を手放すことから始まります。
キリストとともに清く生きる…「つまずき」(14節)のギリシャ語スカンダワンはスキャンダルの語源です。キリストを信じ清く生きるとは、身も心も汚れを離れて美しく生きることなのです。
新しい名を持つ…誰でもキリストを信じるとき新しくされ(Ⅱコリ５・17)、主にある新しい名(17節、３・12)、すなわち新しい心で今までと違うキリストにある生き方をする者となるのです。
