【この町にはわたしの民がたくさんいる】
ある夜、主は幻によってパウロに言われた。「恐れないで、語り続けなさい。黙ってはいけない。わたしがあなたとともにいるので、あなたを襲って危害を加える者はいない。この町には、わたしの民がたくさんいるのだから。」
使徒の働き18章9~10節
ある夜、主は幻によって…「ある夜」とありますが、このときパウロはコリントの街での伝道で多くの人々が救われるという主の御わざを拝するとともに、激しい反抗にもあって苦境のなかにいました。神の御わざが進むとき、そこに福音に反抗する力もまた激しく働くのです。と同時に、主のために祈り労する者たちを主は見捨てることなく、夜や早朝などの独り主の御前に静まるとき、親しく語りかけてくださるのです。
主は今も御言葉を通して親しく語りかけて力と慰めを与え、道を開いてくださいます。
わたしがあなたとともにいる…「わたしがあなたとともにいる」という主のことばの前後には具体的な恵みが二つ記されています。
一つは「恐れないで、語り続けなさい。」という励ましです。主の励ましには力があり、弱い者をも強くします。神は実に「ことば」だからです(ヨハネの福音書1・1~2、14)。
次に、「襲って危害を加える者はいない」という安全です。主からの務めがある限り、主の働きを担う者には圧倒的な護りと助けが常にあります。
この町には、わたしの民がたくさんいる…主イエスを信じて神の子どもとされた者に託されている神の務め、それは福音を伝えることです。まだ神の愛や救いの喜びを知らない人々のために祈り、日々の行いと存在を通して証しをし、折に触れて主イエスさまを伝え、教会へと招くことを、主は私たちに託してくださっています。
実に個人であれ教会であれ、福音を周囲の人々や地域、そして海外へと伝える主の心を心とするとき、主は豊かに祝してくださいます。