断言首相。朝刊一面の大きな見出しを見て、先を越されてしまったな、と思いました。
以前から、その断定口調が気になっていて、いつかここで言及したいと思っていたのです。
絶対ないとか、まったくあり得ないとか言い切れるのはなぜなのでしょう?
専守防衛いささかの変更もない、徴兵制まったくあり得ない、戦争に巻き込まれることは絶対ない等々。
いずれも国会での質問への回答ですが、質問を強く否定して答えているに過ぎません。
これから先のことがどうなるかなど、誰にも答えられないことです。
だから、いくら理屈らしきものをつけたところで、すべてが強弁、詭弁になってしまいます。
よく言われることですが、この首相は反知性主義の親玉みたいな人なのでしょう。
客観性とか実証性とかを度外視して、自分がそうやりたいからそうする、というのが反知性主義。
わたしがサイコ責任者、わたしが絶対に正しい・・・信じる者は救われる。
大多数の憲法学者が違憲と言っているにも関わらず、聞く耳を持たない。
そういうところにも反知性主義の特徴が表れています。
歴史修正主義、ナチズムへの傾斜、愛国心や道徳心の強要などもそう。
知性を持たない反知性主義者が権力を持つと独裁国家に向かいます。
教育改革なども愚民化の方向に歩み始めています。
このような政治権力が続けば、多くの国民が不幸になってゆくような気がしてなりません。
幸いなことに、国民の側からの異議申し立ての輪が広がっています。
反知性主義に対抗する武器は、やはり知性しかありません。
政権の支持率が下がり続けています。国民の知性のほうを信頼しましょう。