子どもの頃、学校でどんなノートを使っていただろうか。
いくら考えても思い出せません。昭和20年代とはいえ、ノートくらいあったはずなのに。
鉛筆は、持てなくなるほどちびるまで使っていた記憶はあるのですが。
近頃、子ども用のノート、学習帳の表紙から、昆虫の写真が消えたという新聞記事。
子ども、親、教師から、「気持ち悪い」という声が寄せられたのがきっかけだそうです。
ふ~ん、と思ったのがきっかけで、自分の子どもの頃は?と考えてみた次第です。
表紙には何にも描かれていなかったから思い出せないのかもしれません。
それはともかく、仮に昆虫の写真が使われていても、気持ち悪くはなかった気がします。
トンボ、バッタ、イナゴなど捕まえて遊んでいたし、イナゴは食用でもありました。
昆虫ではありませんが、カエルやヘビだって平気で手でつかんでいました。
日常の生活にふつうに入り込んでいれば、子どもならそんなに抵抗なく受け入れられます。
たぶん、そういう存在が日常から消えてしまったからなのでしょう。
たしかに、生理的に嫌い、ということもあるかもしれません。
うちのカミさんなどは、ヘビが先天的にダメのようで、実物はおろか写真もダメ。
見たが最後、カエルになってしまいます。そう、蛇に見込まれたカエルです。
だから世の中からヘビを抹殺しろ・・・・とはうちのカミさんでも、さすがに云いません。
気味わるい、気持ち悪い、嫌い、そういうイキモノは世の中にゴマンといるでしょう。
そういうものからみれば、人間こそ最高に気味悪い存在かもしれません。
たぶん、それだけ日常の暮らしから自然が遠ざかっているのでしょう。
でも、人工物だけで取込まれて暮らしていくと、そのうち人間も人工物になるかも。
人工物になった人間が、生き残ったナマモノ人間を見て、気味わるいから見たくない・・・・。