食農ステイション

食と農に関するお話しを徒然なるままにいたしましょう。

米国産牛肉の輸入について

2005年03月15日 | 食と農
昨日(3/14),ある畜産団体の委員会に出席した。
会議の後の懇親会で,今話題の米国産牛肉の輸入についてどう思うか,その団体のエライ方(とりあえずKさん)に聞いてみた。

意外や意外,その方は輸入賛成ですと。その理由は次のとおり。

1.全頭検査の費用は税金から賄われているが,どのくらいかかっているのか消費者は知っているのか。(私も知らない

2.変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(以下,vCJD)の原因は異常プリオンとされているが,どのくらい異常プリオンを摂取するとvCJDになるのか分からない。それを,怖がるのか。

3.日本国内の畜産生産者は,米国産牛肉が輸入停止されてから,我が世の春を謳歌している。
つまり,牛肉にしろ,豚肉にしろ,鶏肉にしろ,生産者価格は高価格水準で推移しているからである。といって,生産規模の拡大は出来ないし,取り組もうとしない。供給不足の状態を放っておいて良いのか。

このような,真っ当な意見に遭遇すると,私もたじろいでしまうのである。

しかし,このKさんの発言には次のような事情も隠されている。
牛肉が輸入されればされるほど,関税収益が国を通じて,農畜産業振興機構(http://alic.lin.go.jp/)に入り,各種畜産団体,畜産農家に循環する仕組みになっているのである。
つまり,これ以上米国産牛肉の輸入停止が続くと,畜産業界にカネが回らなくなり新規事業も出来なくなると言うのである。

この話,帰ってからうちのカミさんに話したら,「そんなこと言ったって,安全性がハッキリしなければ買わないわョ」ですと。我が家はリスクゼロを目指すようです。

この議論,奥深いですな。

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