食農ステイション

食と農に関するお話しを徒然なるままにいたしましょう。

年忘れ

2006年12月25日 | 食と農
先日,研究室の忘年会を行いました。
場所は近所の沖縄料理店。研究室3年生のUさんのバイト先です。

沖縄の伝統料理と東京人の味覚に合うようにマスターが工夫したオリジナル料理がテーブルに並びました。ライブ演奏も素敵でした。
料理も美味で満足した夜でした。

さて,身の回りの一年間を振り返ってみると,本当にいろんな事件や出来事がありました。
最近,学生がらみの心配事が多くて,白髪が増えたのもそのせいかも...。

でも,過ぎさればすべて思い出となって昇華します。物忘れも年と共にひどくなっていますので,良い思い出しか残らないようです。

研究室の大掃除も済みました。雑誌の原稿も提出しました。
これで心軽やかに新年を迎えることができます。


来年も良い年になりますように。本年はこれにて打ち止めです。

歩数計と体重管理

2006年12月19日 | 食と農
今朝の東京は肌寒い曇天でしたが,昼過ぎから少し晴れてきました。

今日は私の健康管理について話しましょう。
といっても,特段のことはやっていません。日々の歩数計データを2週間おきにパソコンに取り入れることと,夜の入浴時に体重を量るぐらいです。

歩数計を持ち始めたのは,04年9月に台湾でorganic farmingの研究会があり,その時日本から私と一緒にゲストスピーカーで参加したN先生から勧められたのがきっかけでした。
N先生は高名な土壌学者ですが,つくばの研究所に勤められていた頃,運動不足と高カロリー食(揚げ物)の摂りすぎが祟って糖尿病になったそうです。
その後,日々の運動の重要性を認識され,写真と同じ機種(正確には1つ古い型)を購入し,1日1万歩を目指しているそうです。

新しモノ好きの私は帰国してすぐに同じ機種を購入し,毎日携帯しています。この機種は,歩数のほかに消費カロリーや歩いた距離を過去7日分を表示してくれます。データは2週間分記憶します。
ただ,歩数計を持っていれば人が自動的に歩くわけでもなく(当たり前ですが),毎日の歩数を意識するぐらいに留まっています。日常,大学と自宅の往復のみでは,4-5千歩ぐらいです。

昨日は,院生のSくんの調査研究のため横浜市のU社を訪問しました。調査後,アタマの疲れを癒すため,コーヒーショップでケーキを食べながら反省会を行いました。
そして,ケーキを食べた「罪悪感」から,一つ前の駅で降りて自宅まで歩きました。
その結果,久しぶりに1万3千歩を超えました。
街中は人混みもそれほどでもなく,クリスマス用イルミネーションが綺麗でした。

体重管理は毎日入浴前に測った数値を折れ線グラフにしています。最近,食べるご飯やパンの量を減らしていることもあり,順調に体重が減少しています。飲み会をskipしているせいかも。
でも,実際は鹿児島の暴飲暴食の「つけ」が清算できただけで,これからが勝負です。

年末年始のリバウンドに注意せねば。
皆様もお気を付けください。

電車の中で

2006年12月12日 | 食と農
東京は冷たい雨が降っています。

今日は朝1時限に経済学の講義があるため,工学部のキャンパスに行かなければなりません。そこで起きた出来事です。

最寄り駅からJR中央線に乗りました。電車は2-3分おきに発車していますが,どれも超満員です。すいてそうなドアを見つけて乗りました。しかーし,そこには落とし穴がありました。
ドアから一歩ほど入ったところに大男が仁王立ちでいます。後ろから押されながら中に入ろうとしましたが,その男が壁のように立ちふさがって中に入れません。しかたなく男の横をすり抜けて中に入ろうとしましたが,跳ね返され,こづかれながら居場所を確保しました。「なんちゅう男や」と思いながらも,身長差20センチ,体重差30キロ(推定)はある男ですので,ぐっと我慢をしました。

そして,次の駅に着き,その駅からも多くの人が乗り込みました。大男と同じくらいの眼鏡男が乗ってきました。私以上に跳ね返され,大きく体のバランスを崩しました。「なにするんやー」と互いに胸ぐらをつかみケンカになりそうです。複数の女性が「キャー」と叫びました。そこに中年女性が間に入って仲裁。最初は大男の知人かと思いましたが,赤の他人でした。こんな時,女性の方が頼もしいです。

日頃,このようなむき出しの暴力にさらされたことがないので,私は傍観するしかありませんでした。電車男はエライ!
大男が言うには「マナーがなっとらんのヤー」。なっとらんのは,あんたの方やろと,心の中で叫びました。

最近感じるのは,皆イライラしていて,ちょっとした刺激に対して過剰反応を起こす人が多いように思います。カルシュウムやビタミンが足らないのではないでしょうか。大男も何かにいらだちを感じているのでしょう。事件にならなければ良いのですが。

東京には多種多様でたくさんの人が集まるため,互いに迷惑をかけないような仕草がありました。これを江戸仕草というそうです。http://homepage1.nifty.com/livre/zakkicho/74.html

良い食事をして,うるおいをもつように心がけたいですね。

野菜を連れてきました

2006年12月06日 | 食と農
いよいよ師走ですね。今年は年末ギリギリまで予定が入っていて,忙しかった一年を表しています。

さて,先日Q大で日本有機農業学会が開かれました。今年で7回目となります。時の経つのはホント早いですね。1日目が総会と個別報告,2日目が特別講演と2つのセッションがありました。特別講演のUさん(哲学者)の話も生で初めて聞いてとても感激しました。
でも,個人的に受けたインパクトという点では,長崎県U市で有機農業を行いながら自家採種を行っているIさんの話でした。

Iさんは話に入る前にテーブルに長崎の畑から持ってきた野菜を並べ始めたのです。どれも個性豊かで瑞々しい野菜です。

Iさんは20数年前に体を壊したことをきっかけに,それまでの近代農業から有機農業に転換し,種(タネ)の交換会や種のネットワーク運動に携わることになるのです。今では50種類以上の種を守り,採種し続けています。
そして,講演のはじめに,「私は話すことが苦手なので,うちの野菜達に応援してもらうために,ちょっと重かったけど会場に連れてきました。」と話されたのです。

Iさんによれば,種取は子育てと同じで,気に入ったものは種用として畑の端のなるべく肥料のない場所に植え替えるというのです。種取を毎年繰り返して,それぞれの野菜の短所と長所が見えてきて,自分の畑にあった野菜になるそうです。

木訥とした語り口から,人と野菜の関わり合いの本質を思い知らされました。
Iさんの話は次の新刊に書かれています。興味ある人はご一読をお勧めします。

佐藤剛志「野菜の一生とつきあうということ」『いのち育む有機農業』(有機農業研究年報第6巻)コモンズ,2006年12月

農業哲学の話より,現物や現地の話の方が私には合うなと実感した大会でした。
すがすがしい思いに包まれて帰路につきました。