食農ステイション

食と農に関するお話しを徒然なるままにいたしましょう。

2011年,夏の総決算

2011年10月12日 | 食と農

10月も半ばとなり,日々秋が深まりつつあります。
前回の更新から早2ヶ月が過ぎようとしています。
ちょっと遅いようですが,この夏の総括をしておこうと思います。

1.節電の夏
ブログには何度か書きましたが,後世では今年の夏は「節電の夏」と称されるでしょう。

原発事故がきっかけですが,これまで私たちは野放図に電気を使いすぎていたことに気づいた夏でもありました。今回の電力制限令はピーク時の15%カットでしたが,我が大学では余裕を見て20%の節減が目標となりました。大学にはファイトトロンやディープフリーザーのように簡単に電気を切れない実験施設や器具が多く,電気の「基礎代謝量」が大きい事業所です。一方,講義室のエアコンを消すこともできず,節減できるのは教員居室と実験室に限られるのです。

結果,多くの教員は扇風機を購入し,スーパークールビズで汗をかきながら業務に励む?ことになりました。私は「簡易熱中症指数計」を買って研究室に置きましたが,「危険」のレベルになった日が何日もありました。明らかに仕事や研究の能率は下がりました。
今年は非常事態であり,皆我慢しましたが,来年も続くとなるとどうでしょうか。先日の学科会議で,これだけ頑張ったのに電力量としては一昨年と同じだそうです。どうすりゃいいの,という感じです。

2.人事の夏
今年は本部門(専攻)で,助教(テニュアトラック)2名と教授昇任の人事がありました。助教1名と昇任人事の選考委員長,もう一人の助教の選考委員を拝命しました。

助教については,夏休み前に公募を開始し,多くの応募者がありました。いろいろなしがらみを排して,もっとも優秀な応募者を選ぶことにしました。おかげさまで,生物生産学科・農業経営経済学大講座は教授3名,助教3名のフルスタッフになりました。本当に良かったです。
我が研究室にも新しい助教を迎えることができ,研究室が活性化することが期待されます。

今年一挙に教員人事が動き出したのは次のような理由からです。これまで学科別の人件費シェアで人事の解除を行って来ましたが,今年度から大学院部門(専攻)別の教員定数を決めて,欠員になっていれば助教(テニュアトラック)を新規採用できるという人事システムに切り替えたのです。これは農学研究院長の強いイニシアチブのおかげです。

テニュアトラック教員制度とは,任期付き雇用により,若手研究者が自立した研究環境で研究・教育者としての経験を積み,3年または5年目の審査によって専任教員となる制度です。本学では2006年度にJSTプログラムに採択された歴史があり,農学研究院では助教に限ってテニュアトラック制度を採用しています。
この制度は長短ありますが,人事の透明性が確保され,優秀な若手研究者を採用する方式としては優れているように思います。ただ,採用された本人は業績を求められ,結構たいへんかもしれません。

以上のような夏がやっと終わり,気づいたらもう秋も半ばとなっていました。この間,海外はおろか国内調査もせず,暑い東京にずっといたため,身体がちょっとだるい感じがします。
早めに体力を回復して,遅れた研究を進めたいと思います。

四万十川

写真上:葛巻町の風車。12台が回っている風景は圧巻です。9月中旬撮影。

写真下:四万十川の雄大な風景。道の駅「四万十とおわ」から10月上旬撮影。

なんだ,あっちこっち結構行ってるじゃん。