六畳の神殿

私の神さまは様々な姿をしています。他者の善意、自分の良心、自然、文化、季節、社会・・それらへの祈りの記。

ピロートーク

2008年09月13日 | 日々のこと
 さて今日も一日終わったね お疲れさま さあ寝よう ・・と電気を消して。眠りにおちるまでのほんの数分。何と言うこともない会話をする。近所のノラ猫の力関係についてとか、テレビ番組の感想とか、ゴミ出しのこととか。

 二人とも不眠には悩んだことがないので、ほんの数分しか会話できない あっちゅーまに寝ちゃう
 それでも、その数分が至福の時だなぁ・・と感謝の思いで胸がいっぱいになる。

 こういう平凡な夜が、いかに貴重でこわれやすくてかけがえのないものであるかは、失った時にしか分からない。

 こういう平凡な夜が過ごせるのも、私・ダーリン双方の親が、何のかんの言いながらも元気で、ほっておいても心配のない状態だからだとつくづく思う。身近に、命の危険や危惧を抱かせる状態がとりあえず無いのは、本当に稀有な時間で、ありがたいことだ。こればっかりは、神さま仏さまご先祖様のお守りに、両親の健康に、感謝の手を合わせずにはいられない。

 それはさておき。

 昨夜もしゃべっていて、あいかわらず内容は何ということもないものだったのだが、翌朝あらためて考えてみると面白いなぁ~と思ったので書いちゃう。

 電気を消した暗闇の中で、私が唐突に(意図してニュートラルな口調で)尋ねる。
 「ねぇ、ダーリンは私のことをどう思ってる?」 
 「どうって?」質問の意図をはかりかねて戸惑うダーリン。

 ・・実は以前にもこの質問をしたことがある。なので、この質問はもはや、思考実験とか連想ゲームの始まりを宣言するみたいなニュアンスを帯びている。真剣な遊び、というか

 私「・・えーとね。いま、どう思ってるかと訊かれて、ぱっと何を考えた?思い浮かんだことを教えて」

 ちなみに、私が期待していた答えは。毎日仕事に行ってがんばってるねとか、最近料理のできる時間が固定してきたねとか、休みの日は寝てばかりで掃除をしないねとか、そういう日常の私に対する評価を、プラスにしろマイナスにしろ、訊きたかったのだ。

 しかしダーリンの答えは。
「画像が浮かんだ。目の前に、ぱっと顔が見えた」

  ・・・???
 そ・・そうなんだ・・ 予想外の答えに、目が点。
(ま、この予想外が面白いからこんな会話をしかけるんですけどね。)

 「じゃあ君は?オレのことをどう思っているの?」
 ぅをっ 反撃きたっ

 「えーとえーと・・毎日机に向かって頑張ってるなぁと思う。頑張りすぎて、からだが辛かったり、無理してないかな、とか・・」
 ダーリンは、別に無理してるわけじゃないと言った後、いまちょっと熱中している仕事がらみの知識を私にわけてくれる。私には全くちんぷんかんぷんの業界の話で、内容は分からないけど、ダーリンが面白いと感じられている現状は良いね~と感想を述べる。

 このあたりで、ふたりとも睡魔に捉まる ・・・

            

 ダーリンが連想したのは、映像。視覚記憶。
 しかし私は正直、ダーリン顔が目の前に浮かんだりはしなくてヒソカに焦った(ゴメン~)。私の脳裡に浮かんだのは、毎日の時間のなかで積み重なっていく、相手への《自分の想い》。

 ダーリンの反応は、典型的な「男脳」の反応。
 そして私のは典型的な「女脳」の反応。

 相手というものを、あくまで自分とは別の対象物として、現時点の状態をまずは視覚的に認識・把握して分析・理解しようとする男脳。

 相手の輪郭を、時間の流れの中で自分の中に積み重なってきた事実から形作ることで、相手を把握し理解しようとする女脳。

 この脳の特性を分かっていないと、昨夜の会話も、かみあわなかった、すれ違っちゃった・・って感想になるかもな~、ふむふむ・・と興味深く思ったのでした。
 


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