つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

やっと、・・・

2006-02-25 | Weblog
 やっとと言っては失礼だが、日本のメダル1号のうれしいニュースに、メディアはこぞって大きく取り上げ、お祭り騒ぎさながらだ。無理もなかろう、今回の五輪は期待はずれの連続で、明るいニュースのない中での、それも五輪フィギュアではアジア初の金メダルである。
 ショートプログラムでの荒川静香選手の第3位、村主章枝選手の第4位という成績は、フリーへの期待を大きくしていた。それに応えた二人の演技は素晴らしかったが、村主選手の4位は残念だった。第2位、3位の選手は転倒したにも関わらず、全体の演技がそれをも上回るほど優れていたということか、村主選手の完璧な演技も叶わなかったのは残念である。
 安藤美姫選手は大舞台での経験も浅く、みんなの大きな期待がプレッシャーになったのか、思いのほか下位の成績で終わった。やはり荒川選手の演技と比べて格段の相違があるのは、素人の私が見てもわかる。何というか、荒川選手の演技には、華麗さ、優雅さというか、手先の一つ一つにも、若さだけでは表現できない色気とでもいうものを感じ、美しいという一言に尽きる。
 成績はともあれ、選手全員のこれまでの並々ならぬ努力には感服するし、ご苦労様とねぎらいたいと思う。

 10日に盛大な開会式で始まったトリノ冬季五輪は、イラクに派兵するイタリア政府のテロへの懸念から、治安対策に日本円にして約117億円以上をつぎ込み、「最高度の警戒態勢」をしいているという。今や五輪開催の上でテロ対策の重要性は低下することはない。
 「平和の祭典」をアピールする五輪だが、特に、冬季五輪は「先進国中心のお祭り」との批判もあり、気候的にも南半球の国々の参加が困難な冬季五輪の在り方に疑問を投げるメディアもある。また、五大陸を象徴する五輪の輪の意義も問われて久しいというが、今回もアフリカの選手の参加は12人だけである。
 近代オリンピックの創始者であるクーベルタン男爵の「オリンピックで重要なことは勝つことではなく参加することである。人生で重要なことは勝利ではなく努力することである。勝ち取ったという結果ではなく、よく戦ったということが大切なのだ。この考え方を広げてゆけば、もっと強くもっと勇敢な、そして何よりもより節操のある度量の大きな人間が育ってゆくだろう」と言われた五輪も、今や国を挙げての一大ビジネスとなり、それこそ勝ち組、負け組みのメダル争奪戦となっている。
 それでも、今回の五輪は、平和のうちにつつがなく無事に終わりそうである。日本の関係者は、貴重な金メダルが1個でもあったことにホッとしているだろう。
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