友人の夫が認知症に！・・・

　　　

　今年もらった友人からの年賀状に、「認知症になりました。次回より中止します」との添え書きがあった。県北に住んでいたころのスイミング仲間で、30年来の友人からである。2010年に私が引っ越しでからは疎遠になって、たまに電話で話はするが、今や年賀状がお互いの生存確認のためのものとなってしまった。
　当初は彼女との付き合いだったが、何がきっかけだったか忘れたが、いつの間にかご主人とメル友になって、旅の話や写真を送ったり送られたりするようになった。ご主人にお目に掛かったのは一度だけだが、いかにも真面目で穏やかな方という印象だった。
　今年、ご主人が84歳、彼女は82歳になるそうだ。昔は夫婦でよく旅行に出かけていたが、ここ最近はまったく行かなくなったとか。が、２人ともスイミングやジムは続けているというので、まだまだ元気でいるものと思っていた。
　それが認知症？　一体、どっちが？　先日、気になるので電話したら、ご主人が出た。が、名前を名乗ってもまったく反応なし。いつもなら私としばらく話した後、彼女に変わるのだが、しばし沈黙が続く。ああ、ご主人の方だったのか！
　しばらくして彼女が電話口に出た。改めて名乗ったが、こちらも反応が薄い。えっ、まさか２人とも？　だとすると、あの年賀状は同居している娘さんからか？　なんて思いながら何度か名前を言うと、やっと分かってくれた。聞けば耳が聞こえにくくなって不自由してるという。
　話していても、私の質問にとんちんかんな答えが返ってきたり、なんだか話がかみ合わない。電話での長話は無理なようので「また手紙を書くわネ」と言って切った。この前電話したのは昨年の５月だったか、あの時は２人とも何ともなかったのに…。

　彼女の話によると、半年ほど前からご主人の物忘れがひどくなり、怒りっぽくなって、あまりしゃべらなくなった。変だとは思ったが、彼女はちょうどその頃、軽い心筋梗塞を起こし２週間ほど入院したそうだ。
　退院後、ご主人の異変が気になって、病院で検査したら認知症の初期という診断だったそうだ。娘さんがいるが仕事で昼間はいない。一人きりという環境の変化が心身に影響を及ぼし症状が進んだのだろうか。
　しかし年賀状も自分で書いたそうだから、それほど変わったところはないらしい。が、犬を連れて散歩に出ると帰ってこなくなって探し回ったり、歩き疲れて足がもつれたのか、転んで顔面をケガして帰ってくるということが何度かあって、いよいよ目が離せなくなったらしい。
　一番心配な免許証の問題は、家族の説得に応じで本人自らが返納に行ったという。高齢者や認知症患者の免許証返納はなかなか本人が納得しないので困るという話をよく聞くが、元々、真面目で穏やかな人柄だし、それほど症状も進んでいなかったのか、すんなり納得してくれたので安心した、と…。良かったネ。
　だが、彼女はプールにも行けなくなったし、これまではご主人の運転で買い物などあちこち出掛けていたが、それもできなくなった。用事がある時は娘さんの休みの日に頼むそうだが、なんだかんだと日常生活に支障を感じればそれがストレスとなり、心身ともに疲れてくるのでは…、と心配している。　

　今年は正月早々から腰痛や膝痛、胃の不調、またトイレのドアが壊れて冷汗の出る思いをしたり、ガス給湯器の調子が悪く取替費用150,000円の臨時出費。おまけにこの友人夫婦のうれしくない話。何にもいいことなしの年明けとなって、この先がどうなるやら…。節分の恵方巻きなどめったに買わないが、今年はぜったいに恵方巻きを食べて厄除けするぞ！